2016年6月9日木曜日

引っ越し雑記3

 引き続き、引っ越しを考えている人のため、自分の経験をまじえて書く。

 次の日。引っ越し業者さんが明らかに狭い住宅街の道路を4トントラックで進入しようとして果たせず、約束の時間に30分ほど遅れた以外は、つつがなく引っ越しは進行した。
 ここでやるべきことは、荷物がちゃんと全部届いているか確認することだ。
 めったにない事故だが、引っ越しトラックが混載便の場合、人様の荷物と自分の荷物が混じることがある。
 これを防ぐには、ちゃんと荷物のリストを作るか、せめて運んでもらったダンボールの数を記憶しておき、チェックすることだ。
「家電2つにダンボールが27個。本棚と机と椅子、ロッカー、布団。数はそろっている」
といった具合だ。
 業者さんに差し入れの栄養ドリンクを渡し(任意)、ついでにその業者製のいらないダンボールを回収してもらったら、いよいよ本格的に荷解きの開始だ。
 まずいるものから。人によるだろうが、食器や衣服は、その日のうちに出しておくべきものだろう。
 電子レンジ、ポットなどの家電製品も、もちろん必要だ。
 あなたが引っ越したその日に料理を作ろうとする味っ子なら調理器具も出す。
 他の荷物は、ひとまずそなえつけの収納か部屋の隅に追いやればいいだろう。でないと自分の居場所が狭い。
 もしカーペットかじゅうたんを持っているのなら、さっさと敷いてしまおう。
 うっかり家具を配置してからカーペットを敷こうとすると、ゼロ戦のプラモデルを組み立ててからコクピットの色を塗るような苦痛を味わうことになる。
 昼はコンビニのパスタで済ませた。これは電子レンジが引っ越しで壊れていないか、確認するためでもあった。
 引っ越したら、ちゃんと電化製品が動くか、一通り確認したほうがよい。例え壊れていても引っ越し屋さんから保障が出るとは限らないが、とにかく早めに言ったほうが良い。
 仮に一ヵ月後に申し立てたとしても「それ本当に、うちの作業員が壊したんですか?」という話になってくる。

 電子レンジは無事に動いてパスタを温め、ポットもつつがなく沸きコーヒーをいれることもできた。
 昼食が終わったら、いよいよ家具やインテリアの配置を決める。自分のこだわりを、つらつら記す。

・部屋を広く見せたい
 新居は単身者向けのアパートで、玄関を入ったらすぐキッチンがあり、その向こうに6畳一間が広がっている、オーソドックスな間取りだ。
 決して広い空間ではない。相撲ぐらいならがんばればとれるだろうが、サバゲは無理だし、「ひとりかくれんぼ」なんかした日には、あっという間に人形に見つかって八つ裂きにされるだろう。
 部屋でも人でも、ようは第一印象だ。
 つまり、玄関を開けたとき、「わあ、結構広い」と思ってくれたらいいのだ。
 解決方法は簡単。玄関から反対側の壁まで、家具を何も置かなければいい。
 こうすると、狭い部屋の圧迫感を防ぎ、一種の開放感さえあり、たまたま反対側が窓だったりすると採光さえとれる。「この家は広いんだ」と、その部屋を借りて家具の配置まで設定した家主の心に、暗示をかけられるかもしれない。

・キッチンはやっぱり便利に
「男子厨房に入らず」を図らずも実践してきた私だし、厨房と言うほどの空間をもったためしもないが、やはり「動線(どうせん)」には気を使いたい。でないとカップ麺が作りにくい。
 レンジ、炊飯器、ポットなどの調理機器は、やはり水周りのそばに置いておくのがベターだろう。流しで米を研いだり水を入れたりして、すぐに隣の家電にセットできるのは、単純に便利だ。
 あと、食器類も流しのそばがいいだろう。洗う→乾かす→しまう、の流れがやりやすい。しまうほどの食器を持っていない人でも、やはり食器を保管するスペースは設けておくべきだ。
 ひょんなことからローソンで、たった一つ売れ残った艦むすのグラスを「保護」する事もありうるからだ。

・ロフトの活用法
 ロフトとは、購買意欲をそそる雑貨がたくさん置いてある店のことではない。簡単に言えばちょっとした屋根裏のことで、はしごで登ることができ、部屋の三分の一ほどの空間が広がっている。
 部屋を借りるとき、このロフトというものは使いにくいだろうなと重々承知して借りたのだが、やっぱり使いにくかった。
 はしごなので、箱詰めした本などの重いものはあげにくい。大きな物品ももちろんそうだ。ところが、片付けておきたいものというのは、だいたい重くごついものだと相場が決まっている。
 石油ヒーターや冬用の毛布などの季節物に、遊ばないが売るにはもったいないゲームや本。引っ越し先まで持ってきたはいいが部屋にデフォルトでついていたため必要なくなった蛍光灯など、身の回りには不用ではないがいらないものがあふれている。
 ネットでロフト活用法について調べてみると、結局、軽くてすぐには使わないアイテム(またの名をゴミ候補)専用の行き場となりがちのようだ。

 私は荷物をほとんど置かずに枕とゴザを敷いて、お昼寝専用のスペースにしてしまった。本を2、3冊持ち込んで、うとうとし始めたらすぐ寝るというのは、なかなか気持ちがいい。

 ※ ※ ※

 いかがだったろうか。参考までに書いた引っ越し雑記は、これでひとまず打ち止めしたい。
 次回からは一人暮らしのすごし方みたいなことを、アップできたらと思う。

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