2017年7月28日金曜日

ポケモンGO 一周年 歴史 まとめ 後編


UMA 727 ポケモンGO まとめ 後編

 
 
 ポケモンGOは配信当初、ゲームとしての抜群の知名度に反して、ゲーム性がほとんどないゲームであった。

 歩いて、ポケモンと遭遇して、モンスターボールをスワイプしてゲットする。バトルが出来るジムは、システムがまだまだ未整備だったこともあって、このゲットこそが楽しみの根幹だった。

 ところが、そのポケモンとのエンカウントがいま一つであった。

 出てくるポケモンは三種類の動作パターンしかなかったうえ、モンスターボールの投げ方にしても、中央に投げるほど経験値ボーナスがつくだけの、工夫を凝らす余地が乏しい仕様。

 プレイヤーが見ている現実の風景をとりこんで、そこにポケモンが表示されるのは確かにわくわくしたものの、そもそも出てくるポケモンの種類が限られているため、間もなく飽きが来る。
 
 ジムバトルにいたっては、運営側が早々と「やりたいことができていない」と認めるほどだった。
 
 当時はまだ協力プレイである「レイドバトル」が未実装で、「CP(ステータスの総合値)の高いポケモンほど気力切れが早い」という仕様でもなかった。

 いわゆる手の施しようのない脳筋プレイがまかり通っていた。




 
 当時のジムバトルは、カイリュー一強であった。カイリューのみで防衛された背の高い(=レベルの高い)ジムは通称「カイリュータワー」と呼ばれ、作業要素の強かったポケモンGOをますます作業ゲーにしていった。

 HPの高いカビゴンと、カイリューに「こうかはばつぐんだ」を発揮するラプラスが選択肢としてあったものの、主要都市のジムはほぼカイリューで占められていたといってよかった。

 なおたちの悪いことに、カイリュー、カビゴン、ラプラスの三体はどれもかなりめずらしいポケモンで、そもそも用意するのが困難であった。更にそこから厳選、育成をするとなれば、「課金」「手間」「歩き回る体力」の三拍子がそろったポケモン廃人のみに許された道であった。

 そこに前述の、「田舎には野生のポケモンがいない」条件が加わることになったわけだから、急速なユーザー離れが起こるのは必然だったわけだ。
 
 前置きが長くなったが、運営側は、このユーザー離れを防ぐため、様々なイベントを実行した。後編では、その変遷をまとめたい。



3.2016年秋~年末までのイベント


・ハロウィンイベント(2016年10月26日~11月2日)

「不気味なポケモンとの遭遇率がアップ」とゆうことで、めずらしいポケモンがいくつか出現したイベント。

 

ゴースとカイリュータワー(写真中央) 

 とくにゴースが「常駐」とまで言われたほど大量に出現し、多くのトレーナーを即席のゴーストハンターに仕立て上げた。他にスリープやカラカラ、なぜかニャースが出現した。

 他に、ポケモンを捕まえたときなどにもらえるアメの量が倍になるなどのボーナスもあり、おいしいイベントではあった。

 ただ、ゴースの進化系であるゲンガーが、期待に反して強くなかったのでがっかり感した人もいたようだ。

 イベントのボーナスは以下のとおり。

  • 捕まえた時のアメの入手量が6個になる
  • 博士に送ると貰える数が2個になる
  • タマゴ孵化時の入手量も2倍になる
  • 相棒ポケモンの距離が1/4になる
  • 不気味なポケモンとの遭遇率がアップする



・感謝祭イベント(11月23日~30日)

 この期間は、もらえるEX(経験値)と「ほしのすな(ポケモンの強化に必要)」が2倍になった。

 使用すると30分間、経験値が2倍になる「しあわせのたまご」と併用してボーナス4倍にし、乱獲しておいたポッポを片端から進化させるものが各地で続出した。筆者もその一人。


・サンタピカチュウが出現(2016年12月13日~2017年1月3日)

 サンタっぽい帽子をかぶったピカチュウが出現する。ピカチュウ自体が珍しいこともあって、当初は夢中で捕まえが、エンカウント率が高いので最後のほうはありがたみがなくなった

 


 
 なお当たり前といえば当たり前だが、サンタピカチュウの内容(ステータス)は普通のピカチュウと変わらない。


4.年末年始のイベント(2016年12月26日~2017年1月3日(初代御三家の出現率アップは1月9日まで))


・ふかそうちが無料配布

 毎日ログインしてポケストップをまわすと、その日最初の一回目はタマゴの「ふかそうち」がもらえるというイベント。

 ふかそうちは課金しない限りなかなか手に入らないアイテムで、このイベントの速報を聞いたときわくわくしたものだ。さすが任天堂、気前がいい!

 ただ残念なことに、このふかそうち普通のと違って、一回タマゴを孵すと壊れてしまう粗悪げふんげふん――簡易生産品だったが、それでも下記の「ベイビィタマゴの入手率アップ」のイベントと連動していたからウマイイベントではあった。

 
・ベイビィタマゴの入手率アップ

 ほぼ一ヵ月後の2月17日に「金銀」のポケモンが実装されるのだが、それに先駆けて「金銀」の「ベイビィポケモン」が実装された。

 ベイビィポケモンはタマゴからしか生まれないから、これをきっかけにポケモンGOを起動してほしいという狙いがあったようだ。

 なお、筆者はそれなりにかんばったが「ベイビィポケモン」は孵らなかった。


・初代御三家の出現率アップ

 初代御三家(フシギダネ、ヒトカゲ、ゼニガメ)は今も当時も珍しいポケモンであった。それがマップ上に大量に出現したイベント。

 普段の出現率がもっとも低いヒトカゲの出現率があいかわらず低かったので、難のあったイベント。


・バレンタインイベント

 バレンタインということで、ピンク色のポケモンが大量に出てきた。

 なぜかピンクのポケモンは(タマタマとヤドンをのぞいて)めずらしいポケモンが多いので、普段はバレンタインを憎憎しく思っている一部トレーナーにも好評だった。
 
 このとき捕まえたラッキーは、のちに「金銀」の実装でハピナスとなり、多くの新参トレーナーをアンラッキー&ドントハッピーに突き落とすことになる。
 
 
 
イベントのボーナスは以下のとおり

  • ルアーモジュールの効果が6時間に延長
  • アメの入手量が2倍
  • 相棒ポケモンの距離が1/2
  • ピンクのポケモンに出会いやすくなる

 

5.金銀ポケモン実装




それまで「初代」のポケモンしかマップ上で出現しなかったのだが、金銀の舞台である「ジョウト地方」に登場したポケモンが80種類以上が出現するようになった。
 
 ようやく、コラッタ、キャタピー、ナゾノクサばかりのゲームから脱却したわけだが、ポッポの出現率が相対的に減ったため乱獲によるレベル上げがやりにくくなった(ただし、ピジョンへと進化するのに必要なアメの数は減った)。

 このイベントはポケモンGO配信一年目の「中興」とも呼べるバージョンアップで、他にもいろいろな機能が実装された。以下に記す。
 

  • 進化アイテムが実装(たいようのいし、りゅうのうろこ、おうじゃのしるしなど)
  • 一部わざの威力などが修正(「あなをほる」の威力が大幅にアップなど)
  • ポケモンの動作パターンが追加
  • 新たな「きのみ」が2種類追加(新しく「ナナのみ」と「パイルのみ」が加わる)
  • 操作性(インターフェイス)の改善(ボールときのみの使用がスムーズになった)
  • 着せ替えアイテム(トレーナーの服)が追加(メガネやベルトなど)
  • ポケモンのオス、メス(性別)の実装
  • 進化後ポケモンを捕まえると、貰えるアメの数が増えるようになった(それまでは一律)。

 それにしても、「金銀ポケモンが追加されていなかったら(ポケモンGOを)やめていた」という人をちらほら見かけるので、配信から一年以内に実装できたのは僥倖であった。


6.2017年春~初夏のイベント


・帽子ピカチュウイベント(2017年2月27日~3月7日)

 先にあった「サンタピカチュウ」のグラフィックをマイナーチェおっと誰か来たようだ。
 

  


 
 かわいらしいとんがりぼうしをかぶったあいらしいピカチュウが現れたイベント。2月27日がポケモン誕生の日なので、それにあわせての登場だ。

 このピカチュウは出現率が高いとか低いとか情報が錯綜したけど出現率は低くて、筆者は一体しか捕まえられなかった。

 


・水祭りイベント(3月23日~3月30日)



 コイキング、ゼニガメ、ワニノコなどの「みずタイプ」ポケモンの出現率がアップし、水辺以外でも普通に出現した。

  • みずタイプポケモンの出現率がアップ
  • 水辺でジョウトの水ポケモンが出現率UP
  • 着せ替えアイテム「コイキング帽子」追加
  • 金色のコイキング、赤い色違いギャラドスが出現(したらしい。筆者は未見)。

 みんな大好きラプラスの出現率がほとんど変わらなかったので、がっかりした人多数。


・イースターイベント(4月14日~4月21日)



 イベント概要
  • 獲得XPが2倍
  • しあわせタマゴが半額
  • 2kmタマゴから孵化するポケモンが増える
  • タマゴ孵化時にもらえる飴の量がUP
  • 金銀御三家が5kmタマゴに登場

 個人的には、あんまり印象に残ってないイベント。この頃にはトレーナーレベルも27かそこらになっていて、XP2倍ぐらいではどうにもならない時期に来ていた。
 


・くさタイプポケモンイベント(5月6日~5月9日)


 このフシギダネの絵ちょっと好き

 
 
 草タイプのポケモンの出現率がアップしたイベント。しかし開催期間が短すぎた・・・

 そもそも草タイプにさほど需要がない上、前回のバレンタインで飽きるほど見たタマタマがここでもでしゃばってきた(ただし進化系のナッシーは、この時のジムバトルでの常連)。

 イベントの概要は以下のとおり。

  • くさタイプポケモンの出現率がアップ
  • ルアーモジュールの効果が6時間に延長

・いわタイプポケモンイベント(5月19日~5月26日)



 
 
  • 「岩タイプ」の出現率UP
  • ポケストップで貰える道具の数がUP
  • モンスターボールが半額で販売
  • 相棒が4倍の速さでアメを見つける
  • 新きせかえアイテム「探検家の帽子」が登場

 イワーク、オムナイト、カブト、ツボツボなど、普段は見かけないポケモンが大量に出現したイベント。個人的に超欲しかったプテラも出現率がアップしたそうだが、見つけられなかった。

 

 
・炎氷ポケモンイベント(6月14日~6月22日)



画像では「~20日」となっているが、実際は22日まで行われた。


 来るべき「一周年」に向けた、前哨戦とも言うべきイベント。致命的に出現率の低かった「ほのお」及び「こおり」タイプのポケモンを大盤振る舞いした。たぶん、数ある「大量出現」イベントの中でもっとも恩恵の大きかったイベント。

  • 炎&氷タイプの出現率アップ
  • 捕獲ボーナスで貰える経験値がアップ
  • 孵化時の獲得XPアップ
  • しあわせタマゴがセールを実施

 上の画像に書いてある「エクセレントスロー」というのは、大雑把に言えば、出てきたポケモンにうまくモンスターボールを当てたときにもらえるボーナスの中で最上級のものだ。我々トレーナーはボール投げを誇張抜きでウン万回やるため、この一つ一つはちんまいボーナスも馬鹿にはならない。

 このイベント最大の功績は、こおりタイプのイノムーが普及してカイリュー退治がやりやすくなったことか。



7.ポケモンGO一周年イベント(7月7日~)


・サトシピカチュウの登場(7月7日~)


 
 
 これはこの時期に上映の20周年映画と連動したイベントでもあって、アニメ版ポケモンの主人公のサトシの帽子をかぶったピカチュウが出現する。
 
 なお意外なことだが、サトシピカチュウのステータスは普通の(以下略)。
 
 

・GO FEST


7/22よりアメリカ合衆国イリノイ州にある都市、シカゴのダウンタウン、グランドパークでリアルイベントが開催!」
 
 これは連動型の大規模リアルイベントで、GO FESTの会場でトレーナーが捕まえたポケモンに応じて、世界中のトレーナーも恩恵を受ける内容だった。
 
 イベント当日は会場でトレーナーが特定の「タイプ」のポケモンを捕まえると世界中のトレーナーへのボーナスが開放される。また、世界中のトレーナーがポケモンを捕まえるほど、ボーナスの継続時間が延長する。いわゆる「Win Win」を演出したかったのだな。

 このイベントの目玉は、なんといっても「ミステリーチャレンジ」で、「伝説ポケモン」が出現し、さらにチャレンジにクリアすれば、世界中のジムに伝説ポケモンが出現する「レイドバトル」が行なえるようになるのだ。



 レイドバトルに向けて、システム整備中のジム

 
 

・ジムバトルの一新(レイドバトル他)



 レイドバトルは、大雑把に言えば「みんなで協力して一狩り行こうぜ!」なシステムで、不定期にジムに登場するでっかく(しぶとい)ボスポケモンを倒す。

 勝利すれば捕獲のチャンスや、報酬がもらえる可能性があるのだ。

 他に、通常のジムバトルの変更点も上げておこう。


  • ジムで配置できるポケモン数が6匹になり、かつ、同じポケモン禁止になった。
  • ポケモン配置画面で回復可能に(驚くべきことだが、それまで回復ができなかった)
  • 防衛ポケモンを倒した後、連戦するか撤退するか選べる
  • ダメージ倍率の変更(ポケモンの「タイプ」がより重要に)
  • やる気システムの導入(CPが高いポケモンほど、時間ごとにやる気=CPが下がりやすい)
  • ジムバッジが貰えるようになった(バッジのランクに応じてアイテムがもらえる)
  • ジムからアイテムと経験値を受け取れる(ジムのディスクアイコンをくるくる回す)
  • ポケコインの受け取り方が変更(ポケモンがジムを防衛した時間に応じてコイン)


・メダルボーナスイベント(7月23日~7月28日)


 シカゴのトレーナーのみなさんががんばってくれたおかげで、それまで各イベントごとに小出しにされていた「アメが2倍」と「XPが2倍」が、一気にやってきた。


  • ほしのすなが2倍
  • アメが2倍
  • XPも2倍
  • 野生のポケモンが増加
  • 孵化までの歩く距離が1/3 に短縮
  • 相棒ポケモンがアメを見つけるまでの距離が1/3

 ちなみに、この記事を書いているその日に、イベントは終了した。筆者は「いわイベント」及び「炎氷イベント」で捕獲&ストックしていたもろもろを一気に進化させて、無事レベルが30になった。


※ ※ ※

 ちょっと急ぎ足で書いたが(それでも結構な長文になったが)、「ポケモンGO 一年の変遷」はこんな感じだ。
 


 
 他にはメタモンの実装や被災地の復興支援イベントとかも書きたかったけど、今回が割愛する。ほら、石巻市とか熊本って、だいたいの日本人にはおいそれとは行けない位置にあるでしょ?
 
 
 さて、8月には、横浜でピカチュウ関連のイベントがある予定だ。現在東北の沿岸(津波被災マップでは、容赦のない全損地域)、に住んでいる筆者が行けるかどうかはわからないが、行けたらまた何か一筆したためようと思う。
 
 
 思えば、スマホゲーにまったく興味のなかった筆者が、初めて手を出したのが「ポケモンGO」だった。「ポケモン」のネーミングは、それぐらいの魅力があった。
 
 もはやポケモンをがっつりとやりこむほど時間に余裕のある身分ではないが、これからもぼちぼちと楽しんでいきたいと思う。
 

ーーー

2017年7月24日月曜日

ポケモンGO 一周年 歴史 まとめ 前編

 だいたい一年前の7月22日、日本でスマホ向けゲーム「ポケモンGO」の配信がスタートした。

 先行で欧米で配信されていたのだが、そこでまさに「爆発的」と言ってよい人気を博して、日本での配信が今か今かと待たれたものだった。

 普通、スマホゲームなんて地上波のテレビのニュースなんかでは取り上げられないのだが、この「ポケモンGO」は取り上げられた。そのぐらい、社会現象になった。

 ここではちょっと、一年の変遷をまとめたい。

※ ※ ※

1.ポケモンGO配信開始


「ポケモンGO」は、携帯電話にあたりまえに備わっている「位置登録情報」を活用したゲームだ。システムをわかりやすく言うと、ゲーム画面に自分のアバターとデフォルト化された現在地の地図が表示され、自分が歩けばアバターも移動してポケモンが出現する仕組みだ。


不思議だね♪ 二人手をとり歩けたなら♪

 
で、最初にゲームを起動すると、だいたい三匹のポケモンを捕まえることになる。

 フシギダネ、ゼニガメ、ヒトカゲの三体だ。

(実は裏技でピカチュウも捕まえられるのだが、そこは別で調べてくれ)

 この三体は、ゲームボーイ(任天堂スイッチの遠いご先祖様)で発売された初代ポケモンで、最初に選べた三匹だった。

 この「ポケモンGO」が配信されたとき、初代をリアルタイムでやった人間はだいたい20代~30代。働き始めているけど、結婚はしていないから、小金を持っている、そんな世代で、つまり課金が見込めるお年頃だ。

2.配信されたはいいけど・・・

 どんなゲームもだいたいそうだけど、ポケモンGOにも初期にはいろいろ問題があった。

・サバ落ち
・交通事故
・モンスターボール不足
・田舎に行くほど野生のポケモンがいない


・サバ落ち

 すでにオーストラリアで先行配信していたときにもサーバーが落ちたから、なんらかの対応はしていたはずだけど、日本でもやはりサーバーが落ちた。みんながいっせいにアプリをダウンロードしようとしたためだ。

 そのため、配信開始直後はダウンロード制限がかかっていた。だいたい一ヶ月ぐらいだったと思う。

 ただ、任天堂とナイアンテック(ポケモンGOの開発元)がしっかりしているなと思ったのは、その後の初期の不良はほとんどないことだ。

 もう一つ名誉のために言っておくと、「ポケモンGO」は一ヶ月の期間にもっともダウンロードされたアプリゲームとして、ギネス記録に登録されている(2017年7月現在)。

 

・交通事故

「ポケモンGO」は、どうしても画面を見て両手で操作しないとできないゲームだ。
 片手でもできないことはないのだが、それだと指でスワイプしてモンスターボールを投げるのにだいぶ差しさわりがあるし、画面を見ないでプレイするのはほぼ無理だ。

 両手がふさがる、画面に集中する、そしてプレイに歩く必要がある。この三点の条件が重なり合うとどうなるか?

――事故が起こるのである。

 道を歩いていて人やものにぶつかる。あるいは駅のホームから線路に転落する。「歩きスマホ」という言葉が世間に認知されたのはこの頃だ。また、車の運転中にモンスターに気を取られ(高速で移動するから、当然ポケモンが出まくる)、事故を起こすといったケースもあった。配信一ヵ月後ぐらいには、死亡事故も起きている。

 あと、めずらしいケースとして、ポケモンを探し回って人様の敷地に侵入し、警察の厄介になる事案もあった。

 株式会社ポケモンは、配信日には同時にガイドラインを公表して、注意を促していたが、残念なことに世の中に注意書きを読む人間はほとんどいないので、下のような措置につながっていくことになる。



 
 

・モンスターボールの不足

 
 ポケモンGOにおいて、原則モンスターボールはタダで手に入る。
 
  マップ上に「ポケストップ」があって、これを指でスワイプするとボールとか「きずぐすり」がランダムで3~4個飛び出てくる。

 
 画面中央下の青い丸っぽいオブジェがポケストップ
 
 
 タッチするとこんな表示に変わり、これをすわいぷする
 
 
 ポケストップは一回スワイプすると色が変わり、アイテムを出さなくなるが、おおよそ5分たてばまた色が元に戻る。さすが任天堂、気前がいい。

 ところが、ポケストップの数が少なすぎたのだ。

 ポケストップは、公園や歴史的記念碑、公共施設などがある地点に設置されている。公共施設っていうのは、市民会館や、郵便局なんかだ。
 
 一つの街に、郵便局や、ましてや市民会館なんて無数にありはしない。都会ならともかく、田舎なら一つの街に郵便局一つ、市民会館一つだ。公園の絶対数も少ない。

 モンスターボールは、もちろん足りなくなれば買う(課金)して手に入れることも可能だ。が、ポケモン一匹あたり多い時はボールを30個ぐらい使うし、それに人間、タダで手に入るものを買うのには抵抗がある。

 実際、筆者の知り合いはモンスターボールの不足でプレイを続けるのを断念したという。

 それに、田舎で不足したのは、モンスターボールだけではない。
 
 そもそもモンスターが、少なかったのだ。

 

・モンスターの不足


 ポケモンGOは、モンスターをゲットする事によって経験値を稼ぎ、トレーナーレベルを上げていくゲームだ。

 そのモンスターが、田舎のほうではずっと少なかったのだ。「田舎に行くほど野生のポケモンが少ない」とは、よく言われたものだ。
 
 のちに「金銀」のポケモンが実装される前は、ポッポ、コラッタ、キャタピー、ビートル、たまにイーブイの、5種類ぐらいしかいなかった。
 
 
 窓際のポッポちゃん
 
 とくにポッポの出現率がやたら高く、心を痛めた一ユーザーの少年が「ポッポばかりが出ることを訴えた自主制作ゲーム」を作ったほどだった。
 
 ポケモンGOのレベル上げの手法に「ポッポマラソン」という、ポッポの乱獲&進化を繰り替えして経験値を稼ぐ方法があるのだけど、この方法が流行ったのは「単純にポッポしか捕まえるポケモンがいない」という事情もあった。


 ※ ※ ※

 これらモンスターとモンスターボールの不足は、暫時解消されていった。
 
 今ではすっかり種類が増え、ポッポ、コラッタは「程よい」出現率だし、キャタピーやビートルにいたってはややめずらしいポケモンだ。
 
 モンスターボールの供給先も、「スポンサー企業」のショップがポケストップになることによってかなり解消された。特に、よほどの田舎にもある「セブンイレブン」と「マクドナルド」がポケストップになったことはかなりでかくて、特に無課金のトレーナーは大助かりだ。
 
 企業にとってもうまみがあったようで、例えばマクドナルドは、経営が傾いていたのに、売り上げがニュースになるぐらい増した

 
 
 さて、次回の記事では、この一年間に行なわれたイベントについて書こうと思う。




2017年7月19日水曜日

龍泉洞(りゅうせんどう)・安家洞(あっかどう)

 仙台に滞在していたとき、近くのイオンで見慣れない缶コーヒーが安売りしていた。
 
 
 
 缶コーヒーというのは、当たり外れの激しい商品だ。特に、わけのわからないメーカーの安売り品は、ほぼ例外なく「見えている地雷」と言える。
 
 関西を中心に展開している「ラ・ムー」という店で、外国製の一本19円のコーヒーを買って飲んだことがある。それは、控えめに言って、「どろみず」であった。ポケモンの技に例えるなら威力60+どく、ぐらいありそうだった。
 
 それで今回のコーヒーも、あまり期待せず飲んだのだった。
 
 使っている水がめちゃくちゃうまかった。
 
 調べてみると、「龍泉洞」という所の水を使っているそうだった。
 
 そして幸運なことに、今滞在している宮古市から、龍泉洞までは日帰りで行ける距離だ。
 
 なので、行ってきた。
 
 
 
 
 
 
 龍泉洞は、日本三大鍾乳洞の一つで、地底湖が広がっている。観光地化されており、ロマンチックな光景で恋人たちにも人気のコースだそうだよ。
 
 内部の気温は一〇度前後。涼しく、鉄製の手すりにいたっては冷たい。上から落ちる水音が響く暗い道を下る。人工的な案内板があってもなお、暗闇への原初的な恐怖があおられる。
 
 間もなく、青く照らされた地底湖が見えてくる。
 
 いつもなら、ここで、内部の写真を連続して貼り付けていくところだけど、ここで残念なお知らせだ。
 
 いい写真が撮れなかった・・・
 
 この「龍泉洞」、5種類もコウモリが棲む自然の秘境だ。つまり内部は真っ黒くろすけなわけだ。
 
 
 
 いちおう、申し訳程度に明かりはあるものの、その明かりは写真撮影のためでなく、うっとりとした雰囲気で石灰岩を照らし出すために置いてあるため、あんまりあてにならない。
 
 
 
 ここで、鍾乳洞の成り立ちでも書いておくか。
 
 雨水には大気中の二酸化炭素が含まれているんだけど、その雨水が地中に染みこむとき、生物の遺骸に含まれる二酸化炭素も取り込む。

 こうして酸性になった雨水は、地中に埋もれる石灰岩に到達すると、化学反応が起こる。
 
 石灰岩の主成分は炭酸カルシウムで、酸性に弱い。石灰岩を少しずつ少しずつ溶かす。
 
 この浸食作用が、数千万年かけて、空洞――すなわち鍾乳洞を形作るのだ。
 
 
 
 うーん、写真がダメとなると、俺のなけなしの文章力で伝えるしかないが――
 
 一口に鍾乳石と言っても、いろいろ表情がある。
 
 テンプレートなつらら状のものだけでなく、無数の小さな滝が鱗のように重なったものや、塊のようになったものもある。
 
 
 地蔵の形に見立てられた石筍(せきじゅん)
 
 
 
 見所は、鍾乳石だけでなく、それが形作る割れ目や、深遠の空間も、趣がある。
 
 
      一番奥の地底湖を真上から
 
 
 
 
   アップダウンの激しい洞内


あと、こうゆうのにも注目してみてもいいかもしれない。
 
 
 
 日の光りが当たらなくても、明かりさえあれば、たくましく育つ。「照明植生」というそうだ。なお、こういうのは、石見銀山の間(ま)歩(ぶ)(坑道)でも見れる。
 

 
 ちなみに、筆者はずっと脳内で、『ペルソナ2罪』の岩戸山のBGMを流していた。伝わるかな?
 
※ ※ ※


 
 さて、岩手県のこのあたり一帯は、古い地層である。近くの海岸からは、恐竜の化石が見つかっているほどだ。
 
 
  そういえば世界史の授業で「アッカド帝国」って習ったな・・・
 
 
 実はもう一つ、車で30分ほど走ったところに鍾乳洞があるのだ。

「安家洞(あっかどう)」と言って、聞くところによると、「日本一長い鍾乳洞」だという。いざ、出陣!
 
 ここで残念なお知らせパート2。
 
 ・・・写真、まったくありません。
 
 画質が悪いとかそういうのじゃないです。皆無なのです。
 
 上から降ってくる水滴に携帯があたったとき、データが飛びました・・・
 
 一応、生活撥水(はっすい)仕様なのに・・・
 
 だから他には、入り口のこの写真しかありません。
 
 
 二〇周年映画連動 期間限定光宙 

 なお、洞内は、恋人受けこそしないものの、いろいろな形の鍾乳石があってそれなりに楽しめた。「おっぱい岩」とか「火星ロケット岩」とか「校長先生の泣き所」とか、狙っているのか天然なのか判然とつかないネーミングセンスを発揮した鍾乳石がいくつもある。
 
 明らかに観光地化されている龍泉洞と違って、まさに「ザ・洞窟」って感じだ。地質学者的にはこっちのほうがうれしいらしい。事実、すれ違った大学院生らしき集団がペンライト片手にうれしそうに壁とにらめっこしていた。
 
 映画「硫黄島からの手紙」で、日本兵が立て篭もる洞窟陣地があったでしょ? まさにあんな感じだ。
 
 ちなみに、脳内BGMは「テイルズオブファンタジア」の「モーリア坑道」を流していた。というか、口笛で吹いていた。休日にもかかわらずほとんど人がおらず、貸しきり状態だった。
 
 もう一つ付け加えておくと、総延長23.7キロのうち、500メートル先までしか踏破できなかった。その先は要予約なのだ。
 
 ※ ※ ※
 
 龍泉洞も安家洞も、入場料はともに1000円。ただし安家洞の要予約の区域は、別途料金がかかる(団体割引が利くが、それでも結構いい値段する)。
 
 JR宮古駅から車で、龍泉洞は一時間半、安家洞は二時間ちょいで行ける。俺は借り物の軽自動車をきゅいきゅい走らせておとずれた。
 道中は車が少なく、景色もきれいで走りやすいが、一部地震と台風で痛めつけられて路面の悪いところがある。
 
 あと、真ん中の車線が赤いにも関わらず、時速80キロぐらいで追い越しをかけてくる地元民の車にも注意(このあたりで道交法を遵守するのは、路線バスと地元のクレームを恐れる工事車両だけだ)。
 
 
 
 龍泉洞のミネラルウォーターはマジでお勧めする。
 龍泉洞は午前11時ごろから観光客が増えてくるので、見学ならその前の時間帯がいいかも。
 あと、すぐ横では川釣りをさせてくれるところがある。
 
 










2017年7月11日火曜日

俺のフォルダから面白みのない写真をアップして解説してみる その2

企画二回目。


関西に住んでいたころ育てていた朝顔。互いが互いの日照権を奪おうとする争いの果ての姿。





ドイツ製の、古い光学式プラネタリウム。大阪市立科学館に展示してある。
形がマクロファージっぽい。





地元じゃ有名な「神戸ルミナリエ」のメイン電飾。たぶん2015か2016年の撮影。

余談だけど、このルミナリエの開催時期が短くなった理由のひとつが、近くの飲食店が「長いとしんどい」っと言ったかららしい。





イルカのカイル君

昔、マイクロ社のオフィスソフト最大の障害が、こいつだった。
「お前を消す方法」の元ネタ。






金剛山は、大阪で雪が積もるほぼ唯一の山なこともあって、ハイカーには人気のコース。地元民のほとんどが関空に行くのにしか利用しない南海電鉄を使って行ける。
戦艦「金剛」の元ネタ。





大阪城の小天守台にある青銅砲。幕末に海岸防衛に使われたらしい。
今じゃ火薬じゃなくて、空き缶がつまっている。




出雲に行ったとき、おみやげもの屋の脇に普通にあった看板


出雲大社のうさぎ その1

出雲大社のうさぎ その2 




陸上自衛隊採用 六四式7.62ミリ小銃――のエアーガン

古いゴジラ映画なんかには出てくる銃を、なぜか香港のメーカーが商品化した。
かなりがんばって再現している。



「すさみ町立エビとカニの水族館」にいるウツボ 2014年ごろ撮影

すさみはただでさえ遠い南紀白浜のさらに南にある町で、ここまでくると人口より猿口のほうが多かったりする。
この水族館、なりは小さいが、かなりマニアックなエビカニを展示していて、筆者が1~2番目に好きな水族館だったりする。




「伊丹市昆虫館」にて撮影。たぶんジャコウアゲハ
伊丹市昆虫館は大阪空港で有名な兵庫県伊丹市にある昆虫館で、虫、とくにチョウ好きならかなり楽しめる。

あ~ テステス

テストテスト

パソコンよりアップテスト中

画像は一番下以外、ネットからの拾い物です。












「ピクシブ」より(id=63357669)






水門(すいもん) 陸閘(りくこう) 樋門(ひもん) 
私 小津 明石さん 樋口師匠 羽貫さん 城ヶ崎香織相島
ガザC ガザD ガルスJ リゲルグ ジャムル・フィン バウ ハンマ・ハンマ