2016年7月29日金曜日

ポケモンGOはじめました――ファーストコンタクト

  

 私はクラウドワークスというところに登録して、ささやかなライター業をしている。まあ、趣味の域を出ない小遣い稼ぎだ。

 そのクラウドワークスで最近、「ポケモンGO」関係の仕事の案内が爆発的に増えた。
 本当に増えた。

 とゆうわけで、私もやってみることにした。

 東京、秋葉原、とあるマクドナルド。
 フリーWi-Fiの飛んでいるこの場所が、ポケモンGO起動の地となった。
 フェイスブックのアカウントでログインできるのでそうして(まったくフェイスブックはこうゆう時にしか使わないな!)、それから基本情報の登録にかかる。
 生年月日、性別などの個人情報。そしてプレイヤーの分身となるキャラの性別、服、髪、肌の色などだ。
 そしていよいよ、ポケモンGOが始まる。
 へんなおっちゃんが出てきた。

  

 なんでもポケモンの研究をしているので、世界中のポケモンを捕獲し情報を教えて欲しいとのこと。なんだ、オーキド博士の変種か。

 それから唐突に、画面が切り替わる。
 携帯のGPS機能を利用し、現実のマップを再現したポケモンGOのフィールドに、突如プレイヤーキャラが放り出される。
 そして三方向から、フシギダネ、ヒトカゲ、ゼニガメが殺到する!

「囲まれた!? まさかミックスデルタを仕掛けてくるつもりか!?」

 無我夢中にフシギダネのグラフィックにタッチすると、携帯でカメラ機能を使うときのようなリアルを映した表示になり、そこに正面を向いたフシギダネがあらわれる。

 マクドナルドの机の上に、フシギダネが座っている。

 3DCGと言えばいいのか、とにかくフシギダネがこちらを見ている。

「何なのだ、これは! どうすればいいのだ?!」

 こう見えても私は、初代ポケモンが発売されたときに小学生だった、いわゆるポケモン世代。これがサファリパークのような状況だとすぐに直感した。

 ええと、石かエサを投げればいいんだよな。でも持ち物で石の代わりになりそうなものはヴァイスシュバルツが入ったデッキケースしかないし、こいつ、食べかけのチーズバーガー食うかな?

 とにかく外に出る。人のいないところで集中したかった。
 もちろん移動中は、スマホからは目を離さない。だって、フシギダネが逃げてしまうかもしれないじゃないですか。
 ああなるほどと納得する。こりゃ、事故が流行るわけだ

 秋葉原の路上に、あいもかわらずフシギダネが鎮座している。

「落ち着くんだ、いるかもしれないもう一人のぼく。これはチュートリアルだ。スマートに行こうぜ、わっしょい!」

 そのとき一応義務教育は受けている俺にひらめきが。
 画面の下のほうに、モンスターボールがあるのだ。

「この力を使えというのだな! さすが俺様、なんという冷静で的確な判断力なんだ!!」

 モンスターボールに「みだれづき」する。
――あの、いくら指でつついても、反応しないんですが・・・

 頭の中ではケンタウロスに何度も遭遇して、そのたびに逃げられた思い出が再生されている。
 もたもたしていると、画面のポケモンが逃げてしまう!

 このときメールの着信も入る。何かに集中しているときに届く、私が嫌いなタイプのメールだ。

 就活で応募していた企業からの面接の案内だろうか? それとも派遣会社からの仕事の要請かもしれない。

 でも今は、そんなことどうでもいいんだ。

 フシギダネは、かつて私が初めてもらったポケモンであった。
 ほぼ二十年後、新たにポケモンを始めるに当たって、彼以外に初めてのポケモンはありえない。
 それに見よ! 彼だって仲間にしてほしそうにこちらを見ているではないか!

 四回ほどみだれづきして、指でつつつとスワイプしてフシギダネにぶつけなければいけないことに気づく。

 ぱかん、とモンスターボールが開く。フシギダネが取り込まれる。
 お馴染みのぐ、ぐ、とボールが揺れる動作。

「うむ・・・」

 図鑑にちゃんと、フシギダネが記載された。

 ※ ※ ※

 さて、プレイ日記風の今回の記事、ちゃんとオチがついている。

 例のメールである。一仕事終えた満足感と、作業をささやかに邪魔された不機嫌さで、確認する。
 シンプルなショートメールだ。

「通信速度を低速にしました」

 見るとマックの看板から、だいぶ離れてしまっている。
 しまった! マックの(Wi-Fiの)庇護を離れてしまったばっかりに、一ヶ月の通信量をオーバーしたか!

 このように、GPS及び3Dモデリングはデータ用量を喰う。


 用法用量を守って、正しくお使いくださいってことだな。

  




2016年7月28日木曜日

安いデッキを作るーーヴァイスシュヴァルツ編 その2

●ストレージのみ艦娘デッキの動かし方
 
・序盤
 だいたいのデッキは、序盤は山札から欲しいカードをサーチしたりして手札の充実を図るのだが、このデッキではそんなことはしない。
 
 ひたすら殴り続ける。それだけだ。
 
 ヴァイスシュバルツがおもしろいのは、例えキャラクターどうしの攻撃力の比べあいに敗北しても、相手プレイヤーにはダメージが通るところだ。
 
 後攻1ターン目の場。奥のシロはアグレッサー役
 
 戦闘に負けてもいいので、どんどん攻撃しよう。負けたカードは控え室に送られて場からいなくなってしまうが、ヴァイスシュバルツは望めば毎ターン3枚ドローできる(通常のドローと、クロックに一枚カードを置くことでできる2ドロー)。
 
 つまり兵士の補充が容易と言うことだ。中国軍式の人海戦術で押そう。
 
・序盤2
 相手も攻撃してくるので、こちらのレベルも上がる。
 ドラム缶は自分のレベルが1になったら使えるカードなので、そうなったらこのカードの出番だ。

 サーチするカードは戦況にもよるが、自分のレベルが1なら1で登場させられるカードを、レベル2なら2で登場させられるカードをチョイスする。
 
 手札に春雨があるのなら、彼女を登場させ、使用済みドラム缶をまた手札に持ってくる。
 
 相手への攻撃は絶対やめないこと。よほど特別の理由がない限り、毎ターン「アタックフェイズ」を行なう。これはこのデッキだけでなく、ヴァイスシュバルツの鉄則でもある。
 
・中盤
 相手への攻撃を続ける。常に自分の場に多くのアタッカーを出し、攻撃回数を多く保つ。

 勝負が順調なら、相手のレベルがこちらよりも高くなり、レベルが3でないと出せない強力なキャラクターが出てきているはず。このデッキでは高攻撃力のアタッカーをどうにかするのは大変むずかしいのだが、男に後退の2文字はない。
 
 勝負に負けても相手へのダメージは通るのだ。
 
・終盤
 こちらもレベル3になっていることだろう。しかしやることはかわらない。是が非でも場のキャラクターを維持して殴り続ける。

 ヴァイスシュバルツでは、キャラクターが攻撃するたびに、カードの「コスト」をはらうための「ストック」がたまるのだが、それまで攻撃をやめないでいるのならストックは順調にたまっているはず。

 そのストックを惜しげなく使って、負けて控え室に送られるはずのキャラを復活させる。復活に使うストック3枚は「重い」かもしれないが、どうせこのデッキは他にストックを消費するギミックをほとんど積んでいないのだ。出し惜しみはしないが吉。
 そしてそのまま押し切って勝利する。

 相手はヴァイスシュバルツの主流を離れた、軽歩兵の突撃主義的な速攻デッキに、歯噛みすることだろう。
 
●実際に戦ってみた
 
 勝率は、はっきり言おう。高くない。
 
 1勝3敗である。
 序盤、こちらの猛攻に相手は不意をつかれ、接戦にはなるのだが、結局競り負けるという試合が多い。
 遊べないデッキではないが、やはり勝つのはむずかしい。

 デッキレシピをのせておく(左横の色はカードの色ね)。


・レベル0キャラ(18枚)
 暁型駆逐艦1番艦 暁 3 クライマックスとシナジーあるアタッカー
 白露型駆逐艦1番艦 白露 3 デメリットありの高攻撃力アタッカー
 綾波型駆逐艦7番艦 朧 2 バニラアタッカー
 白露型駆逐艦10番艦 涼風 1 バニラアタッカー
 朝潮型駆逐艦4番艦 荒潮 2 デッキトップちら見
  朝潮型駆逐艦9番艦 霰 1 ドローソース兼他の攻撃力UP
 しっかり者 雷 1 サーチ
 ドジッ娘 電 1 サーチ
 白露型駆逐艦5番艦 春雨 3 ドラム缶回収兼他の攻撃力UP
 ネームシップの意地 白露改 1 デッキ圧縮兼ドローソース
 
・レベル1キャラ(9枚)
 古鷹型1番艦 古鷹 1 他の攻撃力UP
 古鷹型2番艦 加古 3 バニラアタッカー
 川内型軽巡2番艦 神通 1 他の攻撃力UP
 白露型駆逐艦4番艦 夕立改2 1 コスト払う高攻撃力アタッカー
 最上型重巡3番艦 鈴谷 1 艦娘サーチ
 新造工作艦 明石改 2 クライマックスとシナジーある攻撃力UP
 
・レベル2キャラ(7枚)
 高雄型重巡4番艦 鳥海 1 バニラアタッカー
 自信満々 摩耶 1 条件ありの高攻撃力アタッカー
 千歳型軽空母1番艦 千歳航改二 1 他の攻撃力UP
 最上型航空巡洋艦4番艦 熊野改 2 高コスト高攻撃力アタッカー
 最上型航空巡洋艦3番艦 鈴谷改 1 条件ありの高攻撃力アタッカー
 蒼龍型正規空母 蒼龍 1 他の攻撃力UP
 
・レベル3キャラ(3枚)
 長門型戦艦1番艦 長門 1 クロック回復
 長門型戦艦2番艦 陸奥改 1 クロック回復
 赤城型正規空母 赤城 1 ドローソース兼デッキ圧縮
 
・イベントカード(5枚)
 ドラム缶(輸送用) 4 サーチ兼デッキ圧縮
 給糧艦 間宮1サーチ兼他の攻撃力UP
 
・クライマックスカード(8枚)
 暁の出番ね、見てなさい! 4 ソウル+2
 どの艦から修理します? 4 ソウル+2


・・・ふう、船の名前の打ち込みめんどうくさかった。。。
 
 なんか、最初に提示したデッキ作成費とこの表の値段が微妙にあってなくて「ふしぎ ふしぎ」。なに、気にする事はない。ささいな事だ。
 
注意1)このデッキはブースター「欧州からの増派艦隊」発売前に編成されたものです。よって、そのブースターのカードは一切入っておりません。
注意2)そのブースターに「春雨改」というドラム缶と相性のいいカードが入っていたためか、現在、ドラム缶の値段が上がっております。ストレージではまず見つかりません。
 よって、ショーケースにて200円未満で見つけたらさっさと買ってしまいましょう。
 
※ ※ ※
 
●このデッキで「わたしたち、強くなりたい!」するには?
 
 うん・・・ まあ・・・ とりあえずデッキの90パーセントをこうかゲフンゲフン。
 
 とりあえずバニラアタッカーをはずすのがいいだろう。員数あわせの意味合いが強いし。
 
 ヴァイスシュバルツは自分のレベルと使えるカードのレベルが等しいのだが(つまり自分がレベル1にならないとレベル1のカードが使えない)、最近の主流はいかに自分のレベルを1にあげてカードを展開するかにかかっている。
 
 ようは下級戦士による殴り合いはそれほど重要ではない。
 
 入れるとすれば、サーチカード、ドローソースとなるカードだろう。
 このデッキで一番値段の高い白露改は「集中」という起動効果を持った典型的なデッキ圧縮兼ドローソースで、こいつをもっと入れてもいい。
 
 あと、カードゲーム全体に言えることなのだが、自分の好きなカードで戦うこと。
 モチベが全然違うし、プレイミスが驚くほど減る。
 遊戯王で、古いテーマである旋風BFやインフェルノイドがいまだに強さを保っているのは、熱心な上級者がいるからだ。
 
 ただ、大変遺憾なことに、自分の好きな艦=強い効果を持った艦ではないので、注意が必要だ。


安いデッキを作るーーヴァイスシュヴァルツ編 その1

安いデッキを作る――ヴァイスシュバルツ編
 
 久しぶりだなヤマトの諸君。実に5日ぶりか。
 新潟で音楽のロックのフェスティバルが開かれたので、その係員をしてきたぜ。
 
 と言ってもまあ、会場から10キロほど離れた駐車場に配置されたのだが。
 とんでもない山奥で、半径5キロ以内にコンビニもガソリンスタンドもなく、我らのチームリーダーが思わず童心に帰ってクワガタムシを探しに行くような神秘的な僻地だ(そしてメスばかり10匹捕獲してきた)。
 
 ついでにそこで不気味な流星や謎の発光体を目撃したけど私は元気です。
 
 さて、予定通りヴァイスシュバルツで安くデッキを組む話だ。
 
 ※ ※ ※
 
 前に紹介した「クレヨンしんちゃん」のデッキで、4戦4敗した。
 場所は秋葉原で、確かに手ごわいプレーヤーが集まるのだが、それでも1勝もできないのは由々しき自体である。
 
 3回目に対戦した人の言葉によれば「クレしんで戦うのなら、スターターデッキのカードをみんな取り替えないといけない」。
 これは、私にとってデッキの90パーセントのカードを替えることを意味する。これなら「新造した方が早い」状態だ。
 実は、前々から組んでみたいと思っていたデッキテーマがあった。
 
「艦これ」である。
 
 私は「艦むす」の「娘」はよく知らないのだが、「艦」のほうなら多少は知っている。
 
 そして、最近(2016年7月25日現在)でも新規ブースターが発売されたので、デッキの強化が望める。
 
 なので、「艦これ」のデッキを組むことにした。
 
 ところがここで問題が出てくる。
 
 私の一ヶ月あたりのブログにかけるネタ費(通称UMA費)は上限5,500円と決まっている。つまりあまりデッキにお金をかけられないのだ。
 カードゲームのデッキを一から作るには、結構お金がかかる。
 
 例えば遊戯王なら、1,000円のストラクチャーデッキ×3で3,000円、ヴァイスシュバルツで現在大人気の「プリズマイリヤ」デッキは20,000円、金がかかることで有名なマジックザギャザリングは数万円である。
 5,500円の予算のうち半分は、すでにレゴブロックを買うのに使ってしまっているため、使える予算は2,200円までだ。
 
 だが諸君、心配することはない。我々のような貧民のために、カードゲームショップは慈悲深い場所を用意している。
 
 ストレージ、である。
 
 ようは、「もういらないや」と二束三文で叩き売られたカードたちが数千枚単位で集う、プラスチック製のケースのことだ。
 今回はそのストレージ「のみ」から、デッキを作りたいと思う。
「いらない子」とされた非力なカードたちが団結し、ショーケースに飾られ、大会でも引っ張りだこのカードを打ち倒す・・・
 
 皆の衆、これは下克上じゃ、下克上なのじゃ!
 
 で、店を10件ほど回って、こんなんできましたー。
 
 
 
●デッキ構成
 
・キャラクター37枚
レベル0: 18枚
レべル1: 9枚
レベル2: 7枚
レベル3: 3枚
 
・イベント5枚
・クライマックス8枚
 
 50枚のデッキのうち、主力となるのはこのカードだ。さあ、いったい、数ある艦娘たちのなかから、栄光のヒロインの座に輝いたのはどの娘だ!?
 
 

 うん、女の子じゃないんだ、ゴメンね♪
 
 効果をざっくり言うと、デッキトップ4枚をめくって、その中に「艦娘」カードがいたら一枚手札に加え、残りは控え室(墓地)に送るというもの。
 
 このカードを初めてストレージで見たとき「ヴァイスシュバルツ版『天使の施し』か?」と目を疑った。遊戯王なら、絶対に永久に使用禁止になる強力なカードだ。
 ヴァイスシュバルツでは、ルール上の限界である4枚までデッキに入れられる。
 
 そして、もう一つ、ドラム缶とシナジー(つまりコンボ)があるカードを投入。
 
 余談だが、初めて作った船のプラモデルがタミヤの「春雨」であった。まだ艦これなんぞ影も形もない時代の話だ。なんでこの船を選んだのかは覚えていない。
 
 効果は、登場(召喚)時、手札からキャラクターカード一枚を控え室に送って、代わりに控え室のドラム缶を手札に持ってくるというもの。
 
 ドラム缶は1ターンに1枚しか使えないとかそうゆう制限がないので、ドラム缶をもう一度使える。二枚目の春雨があれば、当然もう一度使える。
 
 しかしもちろん物資輸送用のドラム缶だけでは、戦争には勝てない。艦娘で相手を殴らないといけない。
 
 で、活躍するのが、こちらのバニラたち。
 ちなみに「バニラ」というカードゲーム用語は、おそらく遊戯王が起源だ。
 
 効果のないモンスターをそのカードの色にちなんで「バニラ」と呼ぶのだが、今ではヴァイスシュバルツやマジックザギャザリングでさえも、効果のない普通のモンスターのことをバニラと呼ぶ。
 
 このデッキの戦術を説明しよう。
 相手を素早く殴って屈服させる、ただそれだけである。
 
 もうちょっと言うと、レベル0やレベル1の、比較的序盤で出しやすいモンスター・・・じゃない艦娘を展開し、「ソウル+2」が効果のクライマックスカードを発動、相手をひたすら殴り続け、短期決戦で打ち勝つ。
 
 ちょっとヴァイスシュバルツのルールを説明する。
 勝利条件は相手プレイヤーを攻撃して「クロック」にカードを貯めさせ、レベル3にまであげることだ。
 
 このカードゲーム、キャラクターに「攻撃力」と「ソウル」の値があって、攻撃力はキャラクターどうしの戦闘に、ソウルは相手プレイヤーにダメージを与えるのに用いる。
 
 例えばこちらソウル1のカードで攻撃した場合、相手は山札(デッキ)から1枚カードをクロックと呼ばれる場において、このクロックが7枚たまったら「レベルアップ」処理を行なう。
 
 流れとしては――
 
レベル0から始まり→クロックに7枚たまる→レベルを1にあげてクロックのカードを清算する→また7枚たまる→レベルを2にあげてまたクロックのカードを清算する→レベル3まであがったらゲームオーバー
てな感じだ。
 
 普通、レベル0やレベル1のキャラクターたちは、ソウルが1しかない。
 
 ところが、ソウル+2を与えるクライマックスカードがあればソウルが3になり、通常の3倍である。
 つまり、三人がかりで通常は3点しかダメージを与えられないところ、3倍の9点を与えられる可能性が出てくるわけだ。
 なお、切り札となるクライマックスカードはデッキに8枚までしかいれられない。
 
 このクライマックスカード、本来はカードを発動したとき山札から1枚ドローして攻撃力を+2000とか、いろいろ複雑なバリエーションがあるのだが、そんなまどろっこしいものは予算という名の主がお許しにならない。
 
 もう一度言う。ドラム缶でサーチして、ソウルを高めて殴る。ただそれだけである。
 
 さて、気になるお値段だが・・・
 
総作成費 ¥1591
 
内訳
¥19~¥29のノーマルカード×31枚=¥894
¥40~¥80のコモンカード×8枚=¥597
¥100のコモンカード×1枚=¥100
 
 うむ。我ながら安くできたと思う。さすがヒマ人だとほめてやりたいところだ。
 あとはカードを守るスリーブを適当に見繕って買えば、完成である。
 
 次の記事で動かし方を説明する。
 
 次の記事へ 

※2017年秋追記
 一年ぶりにこの記事を見直してみたら、「へえ~こんなデッキ組んでたんだ」って感じ。ぶっちゃけ大幅に加筆修正したいけど、「時空改変はダメ」だっていうし、このままにしておく。
 
※2018年秋追記
 安価デッキまとめはこちらから
 

2016年7月23日土曜日

不思議な話 その3

 昨日の話しである。
 
 今日も引き続きそうなのだが、新潟の苗場というところで深夜の駐車場の番をしている。
 
 そこで不思議な光を見た。
 
 そのとき、自分は南の方向をむいていたのだが、西から南に光が斜めに横切った。
 隣にいた同僚と「流れ星だ」と盛り上がったものの、どうも様子が変だった。
 明るすぎるのだ。
 バイクのライトのような明るさで、ここまで明るい流れ星は、ないとは言わないもののかなり珍しい。
 その光が、落下するミサイルのような動きで、山の向こうに消えた。
 1時間後、もう一度似た光を見た。
 今度はほぼ真東の方角で、すぐ目の前を三国街道と、なんとゆうか知らない山が連なっている。
 その山のすぐ上、おそらく数十メートル程の位置に、2つの光がとんでいた。
 大きな光が一つに、小さな光が一つ。平行に並んでいる。
 飛行機には見えない。飛行機なら胴体、両翼、垂直尾翼、合計4つかそれ以上の光が灯っているはずだし、それに飛行機にしてはもっさりと飛んでいた。失速速度を無視したようなスピードだった。
 
 突如目の前で、その光が消えた。
 
 レーダーのなかった頃の軍用機が、敵に発見されて急いでライトを消したような動きだった。
 目をこらしたものの、機体らしきものはまったく見えない。ヘリコプターと見間違えたのかとも思ったが、夜間飛行中に航空灯を消す理由がわからないし、何よりエンジン音が全くしなかった。
 時刻は夜中の2時45分ごろで、風は南西及び南東から1~2メートルほど。空は月がおぼろ月になる程度の晴れ。
 
 ※ ※ ※
 
 今日もまた、同じ場所での勤務なので、東の空に目を懲らしている。

2016年7月20日水曜日

2016年前半の遊戯王事情


 みなさんご存知だと思うが、今年は遊戯王が20周年である。

 20年前、私はバリバリの小学生で、見事に洗礼を受けた。

 若い方はご存知ないだろうが、一番初め、遊戯王はカードダスで発売された。発売元もコナミではなく、今とはまったくの別ゲームである。

 当時のゲームシステムは、控えめに言って極めて雑で、テキストに「戦闘に必ず勝つ」と書いてあった闇遊戯の保有数が多いものが勝者だった。もちろんブルーアイズもノーコストで出せるし、そもそもコストの概念がない。

 しかも、ルールがカードの片隅に書いてあるという現在では考えられない仕様で、ルール①~⑨まで書かれたカードをまんべんなく集めなければならなかった。

ルール① 友達と同じ枚数のカードを用意し山札にする。
ルール② 自分の山札の上から5枚を引いて、手札にする。
ルール③ 手札の中から1枚を選び、同時に出して戦闘開始。

etc・・・

 もちろんこれでは説明不足が否めなくて、結局日本各地で、地方独自のルールができたのだった・・・

 さて、今日は昔話をしにきたわけではない。ここ半年の、遊戯王事情だ。
 と言っても、私は語るほど長けたデュエリストではないので、あくまで個人の体験を基にする。

 2016年4月の制限改訂で、コナミがそれまで猛威をふるっていた強カードを虐殺するまで、大会の上位者はTOP3で占められていた。

 帝(みかど)、彼岸、EM竜剣士だ。

 このうちEM竜剣士はあまりにも強すぎて、公式大会でさえ遠慮して使う人が少なかった。

 私のある日二日間の公式大会(スタンダード)の対戦相手を順番に列挙してみよう。

 帝、帝、彼岸、帝、トゥーン、彼岸、SR彼岸、超量帝――

 これが、2016年4月までの「環境」である。
 

 4月からこの記事を書いている7月までは、「史上まれにみる良環境」と呼ばれている。

 具体的に言うとTOP3が弱体化したおかげで、多種多様なデッキが大会に出るようになり、それまで陽の当たらなかった(あるいはかつて陽が当たっていた)カードやテーマに「ワンチャン」ある状態だ。

 イチローがアメリカに行ったため、他の野球選手がMVP目指してやる気を取りもどした状況に似ている。

 この3ヶ月間の公式戦で自分が戦ったデッキテーマを列挙する。

 岩石メタビート、青眼、兎ヴェルズ、セイクリッド、霊獣、メタモルフォーゼ、ABCユニオン、SRゼンマイカエル、終焉のカウントダウン、マジェスペクター、HERO、幻竜族・・・

 生誕20周年ということで、今年のコナミは初代で活躍したカードを押しているのだが、おかげで「青眼の白龍」をよく見かける。

 あと、かつて強かった兎ヴェルズ、HEROといったデッキテーマが勢いを盛り返してきており、実際ある日の大会の優勝はHEROデッキであった。

 もう一つ、大会に出場するデッキの特徴として、それぞれのデッキテーマのいいとこ取りをした混淆(こんこう)デッキが流行っている。

 例えば「オッドアイズマジェスペクターメタモルフォーゼ」は、オッドアイズとマジェスペクターとメタモルフォーゼの強いカードを組み合わせたデッキで、「SR幻影彼岸」は、SR(スピードロイド)と彼岸で序盤の戦線を支え、強力な幻影モンスターで止めを刺すコンセプトだ。

 ちなみに私は「EM竜剣士オッドアイズマジェスペクターおもちゃ箱」といえるデッキを使っている。そんなに強くはない(むしろ弱い)。弱体化したEM竜剣士をなんとかしようと、安くてそこそこ強いカードをかき集めたらこうなった。

 かつて強すぎて敬遠されたEM竜剣士は今ではさほど強くはない。カウンター罠をたくさんデッキに投入して相手を妨害しつつ展開するという、往時では考えられない受け身の戦術をとっている。

 単品でのカードの価格は下がっているので、初心者が組んで遊戯王を勉強するにはうってつけのデッキといえるかもしれない。

 ※ ※ ※

 2016年後半の展望を少し。

 この記事を書いている一週間ぐらい前に、「餅カエル」というやつが発売された。


 見よ!この憎たらしい面構えを!

 効果を簡単に言うと、相手が発動した魔法や罠を破壊して、自分の場にセット(いわゆる「お持ち帰り~♪」)ができるカードだ。 初めて対戦したとき私は効果がよくわからず、ハーピィの羽箒をお持ち帰りされた。

 詳細はあちこちにあげられている紹介動画を見ていただければよいと思うが、水属性のバブルマンを使うHEROデッキとは同じ水属性で相性がよく、先攻1ターン目に、

ダークロウ、バハムートシャーク、エアーマン、餅カエル」

が場に一斉に並ぶ様は壮観である。

 やられたほうはたまったものではないけどな!

 あと、KOZMOというテーマが、現在の良環境を破壊するとして発売前から蛇蝎のごとく嫌われている。つまり強すぎて、大会でこのテーマばかりになると懸念されているのだ。

 ただ弱点はあるのでかつてのEM竜剣士のような状況にはならないと思う。

※次回はヴァイスシュバルツの安く組めるデッキを紹介する予定。ただしちょっとバイトで5日間ほど新潟の方まで派遣されるので、早くても一週間後。

2016年7月19日火曜日

私的一人遊びのススメ第一回

 私的一人遊びのススメ第一回

「一人遊び」といっても、いかがわしい意味ではない。一人暮らしの無聊(ぶりょう)をなぐさめてくれる、健全で実は健康にも良い、ぼくらの誰もが片手間でできる快楽だ。

 ではさっそく、今回のお題を紹介しよう!



 

 うん、言いたいことはわかる。この画像はサービスだから、まずは落ち着いて話を聞いて欲しい。

「一人遊びってなんじゃろな?」と読み進めた諸君。やや斜め上なチョイスで戸惑っていると思う。「ストレートか、フォークか?」と身構えていたら、チェンジアップが来た気分だろう。その気持ちはよくわかる。

 だが聞いてくれ。レゴブロックは大人でも充分、いや大人だからこそ楽しめる、おもちゃの最高峰の一つだ。

 知らない人のために説明しておくと、レゴブロックは知育玩具の一つで、パズルのように部品を組み立てて、城や乗り物を作ってゆく。


 醍醐味は、その部品を自由に組み替えて、自分の思いのままの形を作れることだ。

 例えば、帆船に飛行機のプロペラをとりつけて「飛空艇」を作ったり、城と城を組み合わせて「ラピュタ」を再現したりする事も不可能じゃない。


 今回は久しぶりということもあって、この画像のモデルを直球で組みたいと思う。

 No60116 CITYシリーズ 救急飛行機

 いやあ、救急飛行機って、地味にシブい製品だ。戦闘機でも旅客機でもスペースシャトルでもなく、救急飛行機。製品化には紆余曲折があったに違いない。

 箱をあけてみる。


 ほぼ十数年ぶりのレゴブロックだが、まず説明書が分厚い! そして丁寧! 袋に番号が割り振ってあって、まず「1」をあけて組み立てて、その次に「2」を組み立てる。そして二つを合体させて完成させるのだ。
 さっそく「1」を組んでみよう。


 完成した飛行機胴体と人形たち。所要時間は15分ほど。


 次は主翼部分


 完成した左翼の部分と、まだ組み立てていない右翼のパーツ。この細々したレゴの一つ一つが、飛行機を形作る。


 完成。所要時間は45分ほど。


 ちゃんとエンジン部分の、空気取り入れ口や排気管を再現しているところに恐れ入る。


 シチュエーションとしては、

「大変だアニキ、三丁目のモトクロスバイクレース場で転倒事故だ」「なに? そいつほほっとけねぇな。救急飛行機出動だ!」

って感じだろうか?


 バイクも、ちゃんとバイクの形をしていて良い。

 十数年前、私がレゴで遊んでいたころもバイクはあるにはあったが、たとえ白バイでもスーパーカブの一番排気量の少ないタイプにしか見えなかった。

 ただ組み立てる際、説明書に関して気になる点が二つ。

 一つは、説明書の図のパーツの色と実際のパーツの色が弱冠違う感じがするのだ。
 説明書の方は濃い色で表示されていて、何度か「ん?」と目を凝らさねばならなかった。

 もう一つは表示ミスで、飛行機の機首先端裏側のパーツのはめあい部分が、実際は「深い穴 浅い穴 深い穴 浅い穴」の順になっているのに、説明書では「浅い穴 深い穴 浅い穴 深い穴」と表示されているのだ。

 なにをそんな細かいことを、とお思いかもしれないが、ブロックではこうゆうのが結構大事になってくる。特に今回は前輪の取り付け位置に関係してくる部分だ(浅い穴のところだと、ちゃんとはまらない)。

 ※ ※ ※

 この記事を初めて見たとき、君は言いようのないもやもやを感じたと思う。
 なんだよレゴブロックって。エロイ遊びじゃないのかよ。
 でもそんな中で、君は言い知れぬ「わくわく」を感じたと思う。

 この曖昧模糊たる現代社会の中で、ささやかな「ものづくり」の気持ちを忘れないで欲しいがために、このページを作ったんだ。

 それではお手数だが、一番初めのサービスの画像をもう一度目に焼き付けて、おもちゃ売り場に探しに行って欲しい。グッドラック。

※それにしても、
「○○はサービスだから落ち着いて聞いて欲しい→あまり関係のない話をしてはぐらかす→それではお手数だが、もう一度○○をお願いするよ」
ってネタ、原典はどこだろう?

2016年7月15日金曜日

初めてのD&D その2

 D&Dにおいて、ドラゴン=強敵である。ドラゴンクエストのように、フィールドで普通に出てきたりはしない。
 ソードワールドをやったことがある方、ドラゴンがどれほど強いかご存知かと思うが、このドラゴン=強敵の設定はD&Dを受け継いだものだ。
 今回のドラゴン、電源ゲームで例えれば2回行動できてマップ兵器を持った天馬騎士と言ったところで、飛行属性付きで近接攻撃が当たらず、移動と攻撃×2回の仕様で、ブレスという名のマップ兵器は一マスを中心とした3×3の、つまり9マスの正方形が効果範囲だ。
 あ、言い忘れたが、マップ兵器は「毒(毎ターンダメージ)」の追加効果付きだ。
 戦闘マップは、落ちたら死ぬ地形である谷が中央を横切り、その真ん中に橋がかけられている。橋の両岸には高い塔が二基ずつ、合計4つそびえており、その全てに弓を持ったゴブリンが配置されている。
 我々が攻撃すべき橋の亀裂部分はその塔に囲まれる位置にあって、ロコツすぎて戦術の教科書にものらないような理想的な十字砲火を形成している。
 ついでに言っておくと、橋の幅はちょうど三マス。まさに「マップ兵器を撃ってください」と言わんばかりだ。
 そして思い出して欲しい。ドラゴンは常に20フィートほど上空を常に飛んでおり、パーティの遠距離武器担当はジョゾ1名であるという事実に・・・
 ぬこ人間から、晴れて人間になったジョゾくんは、ここぞとばかりにチキンプレイを発揮した。
 もうその場から絶対に動かない。
 文字通り画面の一番はじっこで、ひたすらちまちまと弓を撃ち続けた。他のメンバーがマップ兵器+毒+弓+隣のマスにいるだけで火の追加ダメージが入る炎の番犬(二匹)で、文字通り阿鼻叫喚の騒ぎになっているのに、助太刀に行かず、回復をせず、ひたすら「がんばれがんばれ、み・ん・な」な日々。
 ドラゴンのブレスは20ダメージほどで、一発だけなら耐えられるが、彼が二回行動であることを忘れてはいけない。
 大変遺憾なことに、ドラゴンは天馬騎士と違って弓に弱いことはないので、戦いは橋が壊れるか我々が壊れるかの持久戦になる。
 ドラゴンの高いHPに、それよりもはるかに高い橋のHP
 ジョゾは毎ターン15~30ほどのダメージをドラゴンに与えるのだが、どうもドラゴンのHPは600近くあるようだ。
 敵を含めたあらゆるプレイヤーは、HPが半減すると「重症」宣言をしなければならなのだが、10回ほど撃ってようやくドラゴンが「重症」宣言をした。
 なお、他のTRPGと同様、敵キャラはシナリオ進行役のマスターが操作している。
 戦闘開始から二時間、弓のゴブリンのHPがわずか「1」であることが判明し、とりあえず「こうゆう時は数を減らす」。
 ドラゴンが一時的に、ジョゾが一日一回使える「敵を弱体化させて攻撃力を下げる」術技で弱っていたのも、幸いだった。
 パーティによってたかって殴り続けられた橋がやっとこそ「重症」宣言する。
「橋のHP、1200近くあるんじゃねえ?」
「それは無理ゲーだなぁ」
 この時点でHPが0になった戦闘不能者も出ている。
 しかし、とうとう終わりの時がやってきた。
 決めたのは18発目の弓矢だった(なぜ詳しくわかるのかと言うと、撃った弓の数をアイテム欄からいちいちマイナスしなければならないのだ)。
マスター「ドラゴンは悲鳴をあげて谷底に落ちました。ゴブリンたちは動揺しています」
 ドラゴンによる妨害がなくなったおかげで、その数ターン後には橋のHPも0になり、パーティの誰も崩落に巻き込まれず、無事に撤退することができたのだった。
「今日のMVPはジョゾだな」と、覚えるべき技能、装備すべき武器と防具、持つべきアイテム、手とり足とり教えてくれたベテランプレイヤーが言ってくれた。
 実は個人的に、ドラゴンのHPは、まだまだ残っていたのではないかと思う。
 ちょうどパーティたちが、「あと一撃で壊滅する!」のときに、撃墜されたからだ。
 たぶん、マスターが新人に「花」を持たせようと、取り計らってくれたのだと思う。
 現実問題として、セッションを早くきりのいいところで終わらせる必要もあった。
 夜の八時が目前で、借りている公民館の会議室から退去しなければならない時間だったのだ。
 ※ ※ ※
 ゴブリンの討滅こそはできなかったものの、これで何日か、ゴブリンの侵攻を遅らせることができる。
 このことを報告すべく、パーティが息も絶え絶えで依頼主のところに戻ったところで、セッションは次回にくり越しになった。
 次回は8月の予定である。例によってセッションに参加できるか未定だが、これを期にD&Dにも手を出してみようと思う。

初めてのD&D 

 さて、ジョゾくんのその後である。
 猫の亜人たるミアキスのジョゾくんは、晴れて人間になることができました。
 どうゆうことかというと、先日参加したTRPGのオープン定例会にて、ソードワールド2.0のGM(ゲームマスター)の人が休みだったので、私は急遽『ダンジョンズ&ドラゴンズ』、通称D&Dに参加することにしたのだ。
 D&Dは、世界で最初のロールプレイングゲームであり、他のロールプレイングゲームの原点となり、最も広くプレイされた作品である。
とウィキペディア先生に書いてあった。
 つまり私は、D&Dに関しては無知である。
 とにかくキャラクターを作成する。まずは自分のキャラの名前、種族、職業を選択する。
 私は今日はジョゾくんになりきる予定だったので、名前をジョゾに即決する。そして初心者ということで種族はオーソドックスな人間に、職業は弓による後方支援で操作がラクそうだったレンジャーを選んだ。「レンジャー!!」ってかっこよさそうだし。
 覚えるべき技能、装備すべき武器と防具、持つべきアイテム、みんな手とり足とり教えてもらい、気がつけば高攻撃力虚弱体質の、ガチガチの遠距離射撃要員が完成した。データはこんな感じ。
LV5 
HP44
AC21 頑健16 反応20 意思16 イニシアチブ7 移動力6
武器:グレートボウ+2 防具:デスカット・アーマー+1 脚部:アクロバットブーツ
主なパワー(術技):ツイン・ストライク エクスクルーシエイティング・ショット
 プレイするシナリオは「赤い手は滅びのしるし」と呼ばれるもので、これはルールブック3.5バージョンのときのシナリオだそうだ。
 例によってこれも続き物のセッションのため、ジョゾくんは途中参加のメンバーになる。
 あらすじを聞くと、「魔女の森をさまよいつつ砦に財宝を探しに行くついでにゴブリンを倒しに行く」だそうだ。どうしてこうなった?
 ちなみにパーティは9人。ジョゾ以外全員白兵戦担当という旧帝国陸軍みたいな編成になっている。
 D&Dはボードゲームの色彩が強いTRPGで、電源ゲームで言うならファイアーエムブレムやスパロボに近い。
 サイコロの出目でパーティと敵クリーチャーの順番を決め、行動していく。
 マップは正方形のマスで構成されていて、移動力6なら6マス移動できる。近接武器なら斜めを含めた一マス先を、遠距離武器ならその武器の性能に応じた離れたマスを、攻撃可能だ。
 道中、マンティコアやでかい犬にのったゴブリン、ミノタウロス(あだ名牛タン)と遭遇したり血祭りにあげたりした。
 D&Dで面食らったのは、長さの単位がフィートなのだ。
 例えば砦の壁の高さは15フィートとか、40フィート下りた先にあった地下室には・・・ といった感じだ。
 1フィートは0.3048mだから、15フィートだと15×0.3048でええっと・・・
 って、計算してられるかい!
 もう一つ面食らったのは、やたら使うサイコロの種類が多いことだ。
 主に使うのは20面ダイスと12面ダイス。他に8面ダイス、4面ダイスを少々。オーソドックスな6面ダイスはめったに使わない(とゆうか使わない)。ある意味ゲームシステムがひねくれている。
 さて、D&Dがダンジョン&ドラゴンの略であることは先にのべた。
 ダンジョンは、宝のある砦と言う形であった。
 しかしまだ、ドラゴンがいない。
 ドラゴンはセッション終盤に出てきた。
 ゴブリンが人間の町へ侵攻すべく占領していた橋の上で、すっかり飼いならされているらしく「日光浴」をしていた。
 我々が橋を落とそうと突撃すると、ドラゴンも飛び立った。
(記事が長くなるので次に続く)

2016年7月13日水曜日

私的一人暮らしのススメ――節約その2

 我が家のガラスの水差しがお亡くなりになった。
 シンクというものは水の流れを良くするため微妙に傾斜しているものだが、うちの傾き具合はいささか急だった。
 滑って蛇口に後頭部を強打し、粉砕されたのだった。
 関西からわざわざ持ってきたもので、ダンボールから取り出して洗おうとした矢先の出来事であった。

 それはさておき今回は現金の扱いでの節約。

①貯金
②食費は一日千円
③計画経済を実施する

①貯金
 私は百円玉貯金をしている。
 一日一枚、一〇〇均で買ってきた貯金箱に百円玉を入れるのだ。
 また、趣味のトレーディングカードを一枚買うごとにも百円を投入している。
 こうして溜まるお金はバカにならず、半年で3万円が溜まって、今回の引っ越しの足しになった。
 一日百円ぐらいなら、自分の経済力にもあっているし、またカードを買いすぎないための抑止力にもなっている。
 そしてこの貯金、実は節約にもつながる。
 百円玉を常に貯金用に確保しなければならなくなるので、「ちょっとジュースを買おうかな」というような気分が失せるからだ。
 しかし、これだけでは節約には足りない。やはり一番お金のかかるところを削らねばならない。

②食費は一日1,000円
 我が家のエンゲル係数はだいたい20パーセントで(エクセルで管理している)、家賃をのぞけば最大の出費だ。諸悪の根源ってやつだ。
 もちろん、これの根絶は餓死を意味する。しかし増やさないようにすることは可能だ。
 食費を一日1,000円に限定するのだ。
 一日1,000円なら、ヘタな外食はせず、コンビニ弁当も敬遠するようになる。
 理論的には、朝食200円、昼食400円、夕食400円で、目標は達成できる。
 理論的には、だが。
 論理的に言うと、「あ、米がない」→「よし、2キロ890円で手に入れたぞ!」→「うわーん、今日はおかずがサバ缶だけだー!」という事態にしばしば陥る。
 ようは、一日1,000円では足りない日が出てくるのだ。
 そこで、計画的な経済の実施が必要になってくる。

③計画経済を実施する
 週末はだいたい遠出をする。TRPGの公開セッションをやりにいったり、近場では手に入らない冷凍のカレーを買いに行ったり。
 遠出をすると電車賃などで、どうしても1,000円以上のお金がかかる。
 そういう日には、サイフに5,000円をいれることを、自分に許可するのだ。
 このお金はもちろん、その日に使い切ってしまう分ではない。
 その日から一週間分の生活費も、この中から捻出するのだ。
 つまり、一週間は5,000+1,000×7=12,000円の生活費で、やりくりする形になる。
 もし前に住んでいた地方自治体からの保険料の督促とかの、大口の出費があるようなら、週末の5,000円を10,000円に増額しても良い。

以上、参考までに書く。

2016年7月12日火曜日

不思議な話 その2

 今日のことだ。
 
 私は朝からパソコンで、就職活動用の履歴書を仕上げていた。
 夕方から面接があるのだ。
 他に用事のない日は、かなりダラダラと作業する。
 昼飯をはさみ、1時51分過ぎに作業を終えた。あとは印刷するだけだ。
 ところがなぜか、2時までプリントアウトを待ってみようと思ったのだ。
 ブログの他の記事のファイルを開いて、5分ほど作業し、あとは2時になるまで時計を睨んで過ごした。
 2時1分になるかならないかの時間で、印刷を指示するショートカットキーを押した。
 
 時計の針の位置が、いちいち印象に残っている。
 
 自宅最寄り駅の私鉄には、特急で数えて一本乗り遅れた。
 
 その後は無事、JR山手線の日暮里(にっぽり)駅まで出た。目的地は同じ山手線の目黒駅だ。
 当初構内の本屋に寄るつもりだったが、予定より遅れているのでまっすぐ目的のホームへ。
 調度電車が止まっていたので、これ幸いと乗り込んだ。
 ところがいつまで立っても発車しない。
 乗客のざわめきの中、車内アナウンスが聞こえてくる。
「京浜東北線ーー御徒町(おかちまち)ーー人身事故・・・」
 なぜ京浜東北線の事故で山手線が止まるのだ?
 その時はそういぶかしんだ。
 やがてアナウンスが、二つ先の上野駅まで列車を進めると伝える。そこで回送になると付け加えた。
 
 電車はノロノロと出発する。
 
 上野駅に着く直前、山手線の安全が確認されたのでこのまま走りつづけるとアナウンス。当たり前だ、違う路線の事故なのだ。
 今一度の安全確認のため、再度停車したものの、列車は無事に上野駅に到着した。
 列車が出たとき、驚きのアナウンスが流れた。
「次は御徒町、御徒町ーー」
 電車が御徒町に進入する。
 そして進行方向に向かって右、すぐ隣の線路に、先頭に駅員がたむろして、黄色いテープに囲われた、全く人の乗っていない薄暗い電車が見えた。
 山手線と京浜東北線が隣り合っているのを、この時初めて気がついた。
 
 ※ ※ ※
 
 あとで、調べてみると、自分が本来乗るはずだった電車が、御徒町付近で事故車両とすれ違う予定だった。
 自殺者は、助からなかったようだ。
 なぜか乗る電車を遅らせて、事故の現場を避ける体験は、これで4回目になる。
 あるいは東京は事故が多いから、単なる偶然かもしれない。
 目黒駅からの帰りの電車は、帰宅ラッシュのはずなのにかなり空いていた。普通に座れたほどだ。
 
 そして御徒町駅で降りた。
 
 事故の痕跡は何もない。ただ秋葉原の外苑にあたる都市の光がまぶしい。
 ホームの写真を撮る。
 間もなくいつもより5分遅れで、事故車両と同じ京浜東北線大宮行きが進入してきた。
 
 

2016年7月11日月曜日

突然ですまないが

   

 突然ですまないが、私はCoCo壱番屋のカレーが好きである。

 どのぐらい好きかと言うと、新居を選ぶとき、近くにCoCo壱番屋があることも決め手の一つになったぐらいである。

 その一昔前の上品な喫茶店風のCoCo壱番屋には、残念なことに致命的な欠点があった。

 冷凍のレトルトを扱っていないのだ。

 私は冷凍のレトルトを買って、自分で米を炊き、スーパーの揚げ物とあわせて食べるのが好きなのである。
 その店は常温のレトルト、つまり普通のインスタントカレーと同じタイプのものなら扱っているのだが、それではダメだ。
 そのタイプは工場で包装するとき再加熱していて、風味が私の好みに合わないのだ。

 とゆうわけで私は一念発起して、冷凍のカレーを買いに旅に出かけた。

 天におわしますグーグルマップ・ジンコウエイセイ神のお告げでは、もう一つのCoCo壱は、北に6キロほど進んだ先にある。
 移動手段は自転車だ。それ以外は金がかかるので却下だ。

 夕方、雨上がり。陽がかたむいて涼しくなりはじめたころに出発する。
 この自転車は近所に不法投棄されていたのを「保護」してきたもので、前カゴはへこみ、座席は硬く、「まなみ、おまえはなんて重いんだ!」って感じである。

 今回の記事の趣旨だが、新しいところに引っ越したら、なるべく自転車か原付で早めにあたりを回ってみることをおススメするということだ。思わぬ発見が必ずある。
 先日も、近所にないと思っていたコインランドリーを発見した。

 最近ではグーグルマップ神の威光が私のような庶民の携帯にも及んで、少々無計画に動き回っても現在地をすぐに把握でき、常時「もうなにもこわくない」状態である。
 そのときもグーグルマップ神のお導きによって、無事にコインランドリーから帰宅する事ができた。

 このようにグーグルマップ神は偉大であり、みなもグーグルマップ神をたたえよう。

 お告げによれば、私とCoCo壱のあいだには強大なゴルフ場が横たわっており、迂回路を取らざるを得ないようだ。
 迂回路は狭く入り組んでおり、困難な旅路が予想された。これはいよいよ、神の電波を受信するスマートフォンに常時熱い視線を送らねばなるまい。
 道中、この季節に厚着をしているヘンな女の子の自転車を追いかけて、神の示す道を少々はずれた以外、順調に進んだ。

 ただ、問題が一つあった。
 道がきついのだ。
 グーグルマップ神は、道のアップダウンまでは示してくれない。ある程度予測は可能だが、だからといってグーグル神は高低さやまなみ号の重さまで考えた順路設定をしてくれるわけではない。
 あえて私は迂回路の迂回路をとることにした。なあに、グーグルの加護がある私に、行けぬ道はない!

 道に迷った。

 グーグル神はなぜか、私がゴルフ場の敷地内にいるとお示しになり、そうかと思うとつつつと現在地の矢印を動かして、近くを流れる川の真上をお指しになられた。

 グーグルマップ神はグーグルマップ神なりに深いお考えがあるようで、しばしば私を予期せぬ方向へ導いた。
 先日も、明らかに正面に太陽があるのに「おまえは北を向いている」とご表示になり、私は泣く泣く、神に逆らった。正解だった。

 進むべき方角はわかっていたし、グーグル神は現在地を間違っても地図そのものを間違って表示することはないので、後は自分の感で進んだ。
 まもなくCoCo壱の光りが、私を暖かく包んでくれた。そしてちゃんと冷凍のカレーも売っていた。

 帰り道、良さげなリサイクルショップも発見し、また一つ、俺の脳内地図に一ページ、書き加えられた。

 ※ ※ ※

 この話、実はオチがついている。

 ビーフカレーとポークカレーを一つずつ注文したのだが、家に帰って袋を開けてみると、なぜかポークカレーが三つも入っていた。レシートにはちゃんとポークとビーフ一つずつ打刻されている。

 いや、多いのはいいんだけど、俺は今日はビーフカレーが喰いたい気分なんだけど。

 交換してもらおうかとも思ったけど、今からまた一時間かけてカレー屋に行く気力はなかった。


2016年7月10日日曜日

過去の未完を果たす 第一回目 ――テイルズオブファンタジアなりきりダンジョン(初代)――その2

 クルールLV37 メルLV37 ディオLV37 29:05分 25608ガルド

で、十数年前から時が止まっていた。


 操作キャラの双子は、自分たちの屋敷のセーブポイントの上にいる。

 まず私がやったこと。それは自分の屋敷をくまなく調べることだ。
 この屋敷はちょっとした「初心者の館」を兼ねていて、ゲームシステムを簡単になら教えてくれる。

 ここで、このゲームのストーリーをちょっと紹介しておく。

 ある日「あなた」は、落ちた流れ星の中から双子の赤ちゃんを見つけました。
 珠のようにかわいいその二人を、あなたはディオとメルと名付け、双子はすくすくと成長します。
 そして、13年の月日が流れました。
(十数年前に見たオープニングをうろ覚えで要約)

 ゲームシステム的に言えば、あなた=プレイヤーは冒険する双子を見守る役で、イベントごとに双子の質問に答え、二人の性格を形成する。

 その性格が、ストーリーに影響を与えていく。

 実はこのゲームのストーリーとオチに関して、自分はすでに知っている。
 小説版を、何回も読んだからだ。
 問題は、自分がゲームシステム、操作方法、をほぼ完全に忘れていることだ。

 あれ、移動速度が遅い・・・ これどうやって走るんだっけ?
 このシリーズでの「フード」って、どうゆう仕組みだっけ?
 これはなんだ、あ、ダメージ床だ!
 ダンジョン内にバニーガールがいるが・・・ うわ、戦闘になった!
 ああ、コスチュームを着ても性格が徐々に変わっていくわけね。そういえばこんなシステムだった。

などなど。

で、Bボタンがマップでのダッシュボタンだと思い出したり、フードに食糧を入れておくと一歩移動ごとにHPが回復するのに気づいたりして、なんとか「せいれいのもり」の最深部にいる彼の元にたどり着いた。


 しかし、ゲームボーイの画像をスマホのカメラで撮ろうと思ったら、反射がひどくてうまくいかんのだよ・・・ 何かいい方法はないか・・・

 このオリジン弁当さんはファンタジアではお馴染みの大晶霊(だいしょうれい)で、威力の高い雷の技を使ってくる。
 なんと「なりダン」ではインディグネイションを使ってきた! シリーズによっては秘奥義扱いの大技だ。 

 その神のいかずちは「月光蝶」に匹敵するといわれ、ガンダムサンドロックのパイロットも愛用しており、一撃でぶりぶりざえもんを退ける・・・ 


 今回もHPが半分ほど削られる! 


 でもこんなこともあろうかと、操作キャラをミント(純ヒーラー)のコスチュームを着たメルにして「ナース」「リザレクション」連発のチキンプレイだったから問題なく勝てた。

 テイルズシリーズにおいて、この戦術は結構有効なので、勝てない敵がいたら試してみよう。

 ※ ※ ※

 さて、十数年ぶりに物語を進めた私は、いよいよ魔王プルートのいる洞窟へと挑む・・・
 小説版では、ディオとメルが一時撤退を余儀なくされた洞窟だ。

 最近は選挙会場の設営のアルバイトで忙しいから、まったり進めていくつもりだ。



2016年7月8日金曜日

空白の一ヶ月をどうしのぐか

 引っ越しをして一人暮らしをする人は、おそらく収入が一ヶ月ほど途絶えると思う。働いた分の給料は普通、翌月の支払いになるからだ。
 今回は、そんな収入のない人のための、一ヶ月間の金策を紹介したい。私を例としてあげるので、具体的なアドバイスになると思う。

1、一ヶ月にどの程度支出があるか?

 新居に引っ越して最初の一ヶ月、私の支出は¥107,144であった。内訳を以下に記す。

家賃 32,000
交通費 14,610
保険料 4,430
新生活準備 2,515
食費 26,430
酒代 3,837
書籍 1,422
UMA費 8,162
その他 13,738

 項目を簡単に説明する。
 家賃は共益費を含んでいる。
 水道代は¥507と安いので、「その他」の項目にまとめてある。携帯代及び電気代は、この記事を打っているときには、まだ明細が出ていない。
 新生活準備は、新しく買いなおす台所用スポンジ、カーペットのコロコロ、アルコールスプレーなどの清掃道具の費用だ。
 UMA費というのは、このブログを書くためのネタや資料を買うために使った費用だ。こんなブログだが、地味に金はかかっている。

 では、収入の説明に移る。
 収入は¥131,327であった。

派遣会社収入 35,159
解約返済金 36,960
貯金切り崩し 25,000
いろいろ売却費 3,716
前月現金繰越 28,506
電子マネー繰越 1,986

・金策1 派遣会社
 派遣会社は色々あるが、少なくない数が日払いによる給料の受け取りを可能としている。
 働いた当日にお金が受け取れるのは、やはり心強い。
 上に記した¥35,159は、AKBとアート引っ越しセンターからもたらされたものだ。
 イベント会場の設営、特に有名なアーティストのものは、給金が良いので積極的に受けていこう。
 引っ越し屋さんは、誰から見てもしんどい仕事で、定時に終わることもほぼないが、その分稼げる。
 ついでに言うと、いざ自分が引っ越しする前にこの仕事を経験すると、引っ越し屋さんに対してやさしくなれる自分を発見する。

・金策2 解約返済金
 ようは、前に住んでいた家の敷金やら保証金やらが帰ってきた分だ。これはかなり助けになるが、実家住まいの人には当然存在しない金なので注意。

・金策3 貯金の切り崩し
 引っ越しはさほど頻繁にはないイベントなので、貯金も積極的に投入していいだろう。
 私は虎の子の百円玉貯金と、ずっととっておいた大学の学務課から紹介されたバイトの給料の封印を破った。

・金策4 いろいろ売却費
 引っ越しのときすでに、400冊近い本を売ったが、まだ400冊近く持っている。
 売れば二日分の食事代ぐらいにはなる。

・金策5 前月繰越(ぜんげつくりこし)
 やはり大事なのは、引っ越しをする前の月は出費を控えるということだ。
 私は収入面では副業だが精神面では本業だと思っている職をもっていて、その給料が残っていたのだ。
 電子マネーとは「わおん」と鳴くあのカードのことである。人によってはキリンさんのカードになるだろう。

 ※ ※ ※

 結局何が言いたいかと言うと、お金を捻出する手段はいろいろありますよ、ということだ。
 人によってはもっと派遣の割合を増やしてもいいし、親からの仕送りを期待する方法もあるだろう。
 
 次回は、ようやく「せいれいのもり」を突破したので、そのことを書ければいいと思う。

2016年7月7日木曜日

雑学列記

 みんな知ってるか? 今日は「たなばた」という日らしい。

 なんでもこと座のベガとワシ座のアルタイルに住んでいるおり姫とひこ星というやつが、年に一度会ってにゃんにゃんするそうだ。

 しかも16光年離れている二つの星をたった1年で行き来できるらしい超技術を持っているのに、二人が出会えるか出会えないかは「地球のある地域で雨が降っているか降っていないかにかかっている」のだそうだ。

 しかも地球の人間はこれを記念してどこからか竹を切ってきて、それに願い事を結びつける迷信を年中行事で実行している。地方によってはそれを海に流すそうだ(そして海を汚さないために、あとでスタッフが回収する)。

 もともとこと座のベガはお裁縫とお蚕さんを祭る星だそうで、ベガはアラビア語で「ハゲワシ」。どんだけキャラを重ねるつもりだ!

 ちなみにワシ座のアルタイルの別名は「牽牛星(けんぎゅうせい)」で、この名は中国の故事が元になっている。

 なお、ゲームの「爆ボンバーマン64」では、大ボスの名がアルタイルなのだが、部下三人の誰よりも弱い。蹴った爆弾で気絶させて場外に投げて殺せる。

 ベガの名前がつく飛行機に「ロッキード・ベガ」というのがある。初めて飛行機で大西洋を横断した女性アメリア・イアハートの愛機になったことで有名。イアハートは映画の「ナイト・ミュージアム2」に博物館の偉人として出ている。

 ちなみに昔、缶コーヒーのおまけでロッキード・ベガがついてきたことがある。なくしてしまったことが悔やまれる。

 最後に、7月7日は「眠り流し」といって、夏の労働の疲れを流す日でもあるそうだ。青森の「ねぶた祭り」も、この習慣からきているらしい。

 夏の疲れを流すって、まだ夏始まったばかりやろうが! 旧暦で考えても8月7日頃だから、暑さ真っ盛りだ。流した次の日にはまた疲れがたまりそう。

 とゆうわけで、明日は選挙会場の設営のアルバイトに行って大いに疲れをためてまいります。

 以上、雑学のコーナーでした。

2016年7月1日金曜日

不思議な話 その1

 新居に引っ越して、一ヶ月がたった。つまり7月である。
 新しい土地はいつも強い風が吹いていて、今の時期でもまだ涼しい。夜など窓をしめるし、タコ足ハンガーも部屋の中にしまう。でないと風の力で高速回転して、ついに折れて飛んでゆくのだ。
 それにしてもこの風、夏はいいが、冬も吹きっぱなしだろうか? 今からふるえる次第である。
 で、夏なので怖い話ではないが、不思議な話をしたい。
 実体験である。
 
 当時、兵庫県の神戸市にあるアミューズメントパークにアルバイトに入っていた。
 いつもは夕方に上がるのだが、その日は夜まで働いていた。夏休み中で来客が多いことがわかっていたので、あらかじめ決められていたシフトだった。
 職場を出たときには、夜の九時をまわっていた。
 アルバイトが終わった後は、神戸の中心地である三ノ宮で本屋めぐりをするのが日課だった。
 
 あかつき書房→ブックオフ→ジュンク堂→清泉堂書店→らしんばん→メロンブックスと回る。ここにいくつかのカードショップ、イエローサブマリン、模型屋のボークスを混ぜれば、バイト終わりの日常が完成する。
 すでに九時を回ったその日は当然、店のどれもがあいていない。
 それでも私はなぜか、ブックオフ三ノ宮センター街店に行くことにした。
 すでに閉店していることは重々承知していたが、なぜか足が向いた。
 巨大な商店街のような構造のセンター街は、恐ろしくさみしかった。
 左右全てのシャッターが降り、人通りはなく、薄暗い道のはるか先まで見通せる。
 
 センター街の海側の入り口に立っている、生田神社の大鳥居が、なぜか印象に残った。
 
 あたりまえのことながら、ブックオフは閉まっていて、テナントビルにさえも入れない。私は岐路につくべく、阪急電車の三宮駅へと向かった。
 
 乗るはずの電車が、一本遅れた。
 
 特急か、快速急行か忘れたが、とにかく大阪方面に向かう電車に乗った。もう何百回と乗っている路線だ。
 突如ガタンと、ギアをはずす音が聞こえ、強めのブレーキとともに電車がある駅に停車した。普段は各駅停車しか止まらない、うす暗い小さな駅だ。
 アナウンスが聞こえる。
『前方の電車にて、人身事故が発生しました――これより電車は西宮北口駅まで前進し、そこで停車いたします――阪神電車による振替輸送を実施しますので・・・』
 
 西宮北口駅の隣、武庫之荘(むこのそう)駅にて、飛び込み自殺が発生したのだった。
 
 ※ ※ ※
 
 私は、乗るはずだった電車をなぜか一本ずらして、その乗るはずの電車が自殺者をはねる体験を三回している。
 ある種の危険感知能力があるのだと思っているが、あまり気分のいい話ではない。