2016年7月20日水曜日

2016年前半の遊戯王事情


 みなさんご存知だと思うが、今年は遊戯王が20周年である。

 20年前、私はバリバリの小学生で、見事に洗礼を受けた。

 若い方はご存知ないだろうが、一番初め、遊戯王はカードダスで発売された。発売元もコナミではなく、今とはまったくの別ゲームである。

 当時のゲームシステムは、控えめに言って極めて雑で、テキストに「戦闘に必ず勝つ」と書いてあった闇遊戯の保有数が多いものが勝者だった。もちろんブルーアイズもノーコストで出せるし、そもそもコストの概念がない。

 しかも、ルールがカードの片隅に書いてあるという現在では考えられない仕様で、ルール①~⑨まで書かれたカードをまんべんなく集めなければならなかった。

ルール① 友達と同じ枚数のカードを用意し山札にする。
ルール② 自分の山札の上から5枚を引いて、手札にする。
ルール③ 手札の中から1枚を選び、同時に出して戦闘開始。

etc・・・

 もちろんこれでは説明不足が否めなくて、結局日本各地で、地方独自のルールができたのだった・・・

 さて、今日は昔話をしにきたわけではない。ここ半年の、遊戯王事情だ。
 と言っても、私は語るほど長けたデュエリストではないので、あくまで個人の体験を基にする。

 2016年4月の制限改訂で、コナミがそれまで猛威をふるっていた強カードを虐殺するまで、大会の上位者はTOP3で占められていた。

 帝(みかど)、彼岸、EM竜剣士だ。

 このうちEM竜剣士はあまりにも強すぎて、公式大会でさえ遠慮して使う人が少なかった。

 私のある日二日間の公式大会(スタンダード)の対戦相手を順番に列挙してみよう。

 帝、帝、彼岸、帝、トゥーン、彼岸、SR彼岸、超量帝――

 これが、2016年4月までの「環境」である。
 

 4月からこの記事を書いている7月までは、「史上まれにみる良環境」と呼ばれている。

 具体的に言うとTOP3が弱体化したおかげで、多種多様なデッキが大会に出るようになり、それまで陽の当たらなかった(あるいはかつて陽が当たっていた)カードやテーマに「ワンチャン」ある状態だ。

 イチローがアメリカに行ったため、他の野球選手がMVP目指してやる気を取りもどした状況に似ている。

 この3ヶ月間の公式戦で自分が戦ったデッキテーマを列挙する。

 岩石メタビート、青眼、兎ヴェルズ、セイクリッド、霊獣、メタモルフォーゼ、ABCユニオン、SRゼンマイカエル、終焉のカウントダウン、マジェスペクター、HERO、幻竜族・・・

 生誕20周年ということで、今年のコナミは初代で活躍したカードを押しているのだが、おかげで「青眼の白龍」をよく見かける。

 あと、かつて強かった兎ヴェルズ、HEROといったデッキテーマが勢いを盛り返してきており、実際ある日の大会の優勝はHEROデッキであった。

 もう一つ、大会に出場するデッキの特徴として、それぞれのデッキテーマのいいとこ取りをした混淆(こんこう)デッキが流行っている。

 例えば「オッドアイズマジェスペクターメタモルフォーゼ」は、オッドアイズとマジェスペクターとメタモルフォーゼの強いカードを組み合わせたデッキで、「SR幻影彼岸」は、SR(スピードロイド)と彼岸で序盤の戦線を支え、強力な幻影モンスターで止めを刺すコンセプトだ。

 ちなみに私は「EM竜剣士オッドアイズマジェスペクターおもちゃ箱」といえるデッキを使っている。そんなに強くはない(むしろ弱い)。弱体化したEM竜剣士をなんとかしようと、安くてそこそこ強いカードをかき集めたらこうなった。

 かつて強すぎて敬遠されたEM竜剣士は今ではさほど強くはない。カウンター罠をたくさんデッキに投入して相手を妨害しつつ展開するという、往時では考えられない受け身の戦術をとっている。

 単品でのカードの価格は下がっているので、初心者が組んで遊戯王を勉強するにはうってつけのデッキといえるかもしれない。

 ※ ※ ※

 2016年後半の展望を少し。

 この記事を書いている一週間ぐらい前に、「餅カエル」というやつが発売された。


 見よ!この憎たらしい面構えを!

 効果を簡単に言うと、相手が発動した魔法や罠を破壊して、自分の場にセット(いわゆる「お持ち帰り~♪」)ができるカードだ。 初めて対戦したとき私は効果がよくわからず、ハーピィの羽箒をお持ち帰りされた。

 詳細はあちこちにあげられている紹介動画を見ていただければよいと思うが、水属性のバブルマンを使うHEROデッキとは同じ水属性で相性がよく、先攻1ターン目に、

ダークロウ、バハムートシャーク、エアーマン、餅カエル」

が場に一斉に並ぶ様は壮観である。

 やられたほうはたまったものではないけどな!

 あと、KOZMOというテーマが、現在の良環境を破壊するとして発売前から蛇蝎のごとく嫌われている。つまり強すぎて、大会でこのテーマばかりになると懸念されているのだ。

 ただ弱点はあるのでかつてのEM竜剣士のような状況にはならないと思う。

※次回はヴァイスシュバルツの安く組めるデッキを紹介する予定。ただしちょっとバイトで5日間ほど新潟の方まで派遣されるので、早くても一週間後。

1 件のコメント:

  1. とある関西の社会人で構成される遊戯王コミュニティに所属して、
    ボチボチと遊戯王を続けている俺にとってタイムリーな話題。

    コミュニテイに所属してから、新たなデッキ制作が加速して、
    その一つにHERO餅を作り、最初のデモバトルで強過ぎねえ、アレ、この強さ、クリフォートの時と同じだと感じた餅hero。

    まあ、餅heroは、そのコミュニテイのガチ勢と戦う時しか使わず。

    あれから私は、それ以外の人とはエンタメデュエルを心掛け。
    主に、キングらしさ溢れる、相手に見せ場を与え、そこから逆転するジャックデッキ。

    abcを入れてさらに強化でも、やっぱマクロとスキドレには弱いサイバーデッキを使い、楽しく遊んでいます。

    コッチはこんな感じです。

    それにしても、そっちでも遊戯王を続けてくれて嬉しいは、
    skypeデュエルとかは出来ないとしても、
    デュエルリンクスが始動したら、ガッチャ、またデュエルしようぜ。

    追伸
    金魚顔が作るような、面白いコンセプトデッキを作ろうとするが、作れず、悪戦苦闘する。
    何か、あのデッキ破壊の様に、そこそこ戦え、しかも面白くするコツがあれば、記事にして欲しいなと思う。

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