2017年2月5日日曜日

ノルン戦――本番



 
 ものすごい数の犠牲を出し、惑星の時空さえ越える因果の果てに、人間の尊厳をかけた最終決戦。星の女神に等しいノルンと戦うにあたって、必要なものはなんであろうか?
 
 お世話になった時空戦士達への感謝の気持ちだろうか? あるいは「感情」を一つひつつ解放した大精霊の言葉だろうか? もちろん、赤ん坊の二人をひきとって育てた「あなた(プレイヤー)」の思いも、大事だろう。
 
 しかし本当に必要なもの、それは「ゴールドグミ」である。
 
 ゴールドグミを持てる最大値である15個持って、戦いに望もう。14個では足りないし、13個なんぞ論外だ。
 ゴールドグミとライフボトルを15個ずつと、そして完全回復アイテムのエリクシールを持てるだけ。
 
 まずはこれらを用意する。
 
 このゲーム、エリクシールはノルン戦のためにあるといっても言い過ぎではない。小人の国のインデグニション魔人とかダオスとか、いろいろ使いたい局面はあるだろうけど、グッと我慢する。
 
 でないと、死ぬよ、あなた。
 
・下準備
 ノルンに絶対にさせたくないこと。それは二回連続で行動させる、ということだ。
 
 なので下準備として、ディオとメルの素早さを、極力上げておく。
 
 ここに来るまでのレベル上げで、その上がるときに「にんじゃがしら」と「すず」を着ている様にしておく。このコスチュームだと「すばやさ」のステータスの上昇にボーナスがつくようになる。ポケモンの「努力値」みたいなものだな。
 
 ノルンの素早さはよくわからないのだけど、ディオに「にんじゃがしら」を着せたときの素早さ380で、とりあえず二回連続でボコられるという自体はかなり防げるようになる(完全には防げない)。
 
 あとゴールドグミだが、あんこく時空のムスペリヘイムとニヴルヘイムの宝箱からのドロップ率がいいので、足りない場合はうろついて集めておこう。
 
・戦術
 ノルンは「ゴッドブレス」「インデグニション」などの全体攻撃魔法、そして単体物理攻撃である「ガーディアン」を放ってくる。いずれもこちらのレベルが60ぐらいだと、一撃~三撃ぐらいの威力を持っている。
 
 ノルンと正面から殴り合おうと考えてはいけない。
 
 作戦名「臥薪嘗胆」である。
 
 ゴールドグミをかじり、TPを小まめに回復し、ここぞというときはエリクシールを使おう。「りゅうみゃく」が使えるなら使い、ターン数を数えて効果が切れるタイミングを見極める。
 
 彼女のTPが切れるまで、じっと耐える。
 
 TPが切れたら、「ガーディアン」しか放ってこなくなるので、そしたら反撃開始だ。ノルンは魔法攻撃に強いので、物理技で叩く。
 
・実際に戦ってみた――
 ドラクエの大聖堂みたいな曲で、ノルンとの戦いが始まる。
 
 こちらの衣装は「にんじゃがしら」と「ミント」。無論「ダオス」と「バキュラ」という、対ノルン戦の救済措置とも言える衣装で戦う選択肢もあったが、そうゆうのは好きではない。私は救いを拒む男である。
 

 序盤から、「インデグニション」の連発で全速力のノルンに、回復一方の展開となる。隙あらば殴ろうと考えていた私の計画は脆くも崩れ、ノルンの攻撃はなおも激しく、このままではボクの危険が危ない!
「次にインデグニションが来たら終わるな」と思っていたまさにそのとき、なぜか「ガーディアン」を三連続でディオに撃ち、耐え忍ぶ。な、なんだ、遊んでいるのか・・・!?
 
 エリクシールを使い切り、パーティを立て直す。クルール=グミ係がいないので、ディオがその役になる。HPだけでなく、回復役のTPにも気を配る。いやあ、TOD2での自操作のカイルを思い出すね!
 
 その後もノルンはここぞというときにサービスショットを放ち、勝てる勝負を落とす。まるで腕を使わず、脚だけで戦っているように・・・
 
「ふふ、初めてですよ、ここまで私をコケにした相手は・・・」私は確信する。
 
「オレを本気にさせたラスボスは テメーで二十一人目だ!!」
 
 ちなみに他に本気をだしたラスボスは、ストリートファイター2のベガ、スーパーマリオRPGのカジオー、ドラクエ6のムドーに、天地創造の村長。爆ボンバーマン64のシリウスに、ゼルダの伝説夢を見る島のボス祭り。それから初代ポケモンのミュウツーも、モンスターボールでがんばった。ゲームボーイウォーズ2のラストステージでも本気を出した。
 
 ロックマンDASH2のアイツに、ブレスオブファイア3の女神様。ペルソナ2罪のニャルラルホテップとペルソナ2罰のニャルラルホテップ。TOD2のバルバトスに、そして忘れてならないのはファンタジア本編のダオス。
 
 あ、二十一人もいないわ。
 
 実は13個しか持っていなかったゴールドグミも食いつくし(14個あったんだけど、前座で1個使ってしまった)、下位兌換のホワイトグミでしのぐ。ライフボトルもなくなった。
 
 いやもう絶対に、負けたと思った。またすばやさの努力値を上げるという困難な作業をしなければならないのかと、本気で覚悟した。
 
 そのとき奇跡・・・ ではなく作戦が幸をそうす。ノルンが「ガーディアン」しか撃ってこなくなったのだ。
 
「ふふ、ふふ、TPがなくなったあなたなど、恐れるに足りない。ノルン・・・ いや、今日からおまえのことを、ノルンたんと呼ばせてもらうぜ!」
 
 ガーディアン痛いです。\^0^/
 
 峠はこしたものの、辛い戦いであったことは違いない。
 
 本当はもっと戦闘の画像をアップロードしたかったのだけど、もういっぱいいっぱいで写真を撮る余裕がなかった。
 
 十数年間、好きなのにクリアできなかった心残りが、いよいよ果たされるのだ。
 
「あ、やった」
 時間にして、40分ぐらいだっただろうか。
 
 何十度目かのディオの攻撃で、ごく普通のモンスターみたいに、倒せたのだった。
 
(エンディングに続く)


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