2017年8月29日火曜日

俺氏 ついにウィンドウズXPから卒業する 後編

 昔々、ノートパソコンのメモリを交換するなんて、考えられないことだった。

 今のだいたいのスマホのバッテリーと同じで、完全に内臓式であり、交換するにはパソコンをぶっ壊してもいいと思える覚悟が必要だった。事実、以前まで使っていたXPは、説明を受けてもよくわからない方法でキーボードを引っこ抜いて、メモリを取り出さねばならず、結局交換できていない。
 




 今回届いたFMVA-8270、もともとヴィスタ搭載の旧式機であるにもかかわらずそのへんのことはちゃんとしていて、ラジコンの電池をとりかえるぐらいの手間で、メモリを増設することができる。

 増設、というと語弊があるな。ようは、容量の小さなメモリを、容量の大きなメモリに、交換するのだ。





 まずはパソコンをひっくり返し、バッテリーをとりだす(もちろん先にコンセントを抜いておく)。これは静電気防止のためだ。



 バッテリーの左斜めにある、格子状の通風孔がついているふたが、メモリのある部分だ。プラスドライバーでとりはずそう。
 



 今日はこの中国製のサムスン1GB×2を、2GB×2に換えたいと思う。




 これが交換用のメモリ。秋葉原で5時間探し回った。え、見た目が変わってない? そりゃそうだ。

 パソコンのメモリには規格があって、FMVA-8270の場合は、DDR2という規格じゃないと、たとえどんなに形がくりそつで色がいっしょでも、適合しない。DDR2はかなり古い規格で、もう中古ショップじゃないと手に入らない。ちなみに今のパソコンはDDR3が多く、DDR4が最新型だ。





 指さしているところに、ちょぼんと銀色の金具がついているのが見えると思うけど、これが、メモリを引っかけている留め具だ。反対側にある同じ金具を、外に開くように同時に広げると――



 斜めうえ手前方向に、メモリが飛び出す。これを慎重に抜く。下に二枚目のメモリも隠れているから、同じ容量で取り外す。



 取り外したら、新しいメモリをセットしていく。セットするとき、触っていいのは緑色の部分だけで、黒や金や銀色の精密部品っぽいところはお触り厳禁だ。

 向きは、金色の間にある「切り欠き」がパソコン本体と合うように、斜め方向にさしこむ。できたら押し込んでメモリをパソコン本体に対して水平にする。

 超薄っぺらいス―パーファミコンのソフトを扱うように、慎重に、ただししっかりと取り付けるよう。壊した場合の修復は不可能だし、ふっかつのじゅもんもない



 一枚目を取り付けられたら、二枚目もとりつける。取り外すときのおおむね逆順の手順を踏めば、大丈夫なはずだ。


 取り付け終わったら、メモリがちゃんとパソコンに読み込まれているか確認だ。

 ふたとバッテリーも取り付けて、パソコンを起動する。「PC」→「システム」とクリックしていくと、下の画面にたどり着ける。


ビフォー

アフター


 画面が小さくて申し訳がないんだけど、「実装RAM」の項目が、2.00GB→4.00GBに変わっているのがおわかりいただけるだろうか。つまり、無事に内蔵メモリが2倍になったわけだ。

 パソコンのメモリのくわしい交換方法については、「パソコン メモリ増設」で検索してくれればよろしいと思う。もっと言えば、「FMVA-8270 メモリ 増設」で検索すれば、このパソコンに関してより丁寧なメモリ交換方法がヒットするはずだ。

 現時点(2017年)での、このパソコン用の2GBメモリの値段は、一枚1200円ほど。秋葉原だと、表通りの裏にある、小さな中古パーツショップでしか置いていない。だいたいの店で、購入後半年の保証がつく。

 2GBが4GBになったところで、劇的にスピードアップ! とはいかないけど、「まあ、軽くなったかな」ぐらいの改善が見込める。愛機がとろくてお困りの方は、メモリ交換を一回試してみよう。



 最後に、新しくパソコンを買ったことのまとめ的なことを少し。

 XPのキーボードがいよいよダメになって、「中継ぎ」感覚で安く買い求めた今回のパソコンだけど、いまのところ致命的な不満はない。

 外には刀傷みたいな傷があるし、買ったその日からHDDが「かり・・・ かり・・・」って音を出しているけど、文章作成、家計簿作成、MP3ファイル再生ぐらいならそつなくこなしている。

 大学生が、「パソコンなに買ったらいいか?」と質問しているのをよく見るけど、こうゆう特売のパソコンも選択肢としてはありだと思う。レポートや動画再生ぐらいには十分だ。



 なお、楽天ショッピングで見つけたこの特売、お金を出せばHDDの新品への交換やメモリの増設も、やってくれる(俺はしなかったけど)。結構いろいろな商品やサービスがあるので、見かけたらのぞいてみるのもいいかもしれない。

 さて、13年間連れ添ったXP君である。

 今まで最高の感動をありがとう。君のことは忘れないよ。


 どうかこれからも、サブ機としてがんばってくれ。



 え、卒業? いやいや、道具は動く限り使うものですよ。

 だいたいこのXPには、マイクロソフトオフィスの純正品とか、RPGツクール2000とか入ってるんだもの。そうカンタンには引退させませんぜ。

 20年、30年と使って、現役稼動パソコンのギネス記録を狙う所存である。


新旧パソコン夢の競演













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