このゲームは昔、携帯ゲーム機のDSで発売された『チョコボの不思議なダンジョン時忘れの迷宮』の移植だ。
ベタ移植ではなく、いろいろな要素を追加した「リブート版」だそうだ。こっちはそもそも「不思議なダンジョン系」をほとんどやったことがないので、あまり関係なく遊べる。
それで、クリア後のエクストラダンジョン(チョコボの記憶)までクリアしたので感想を少々。
■難易度は「ノーマル」でほどよい感じ
最初、難易度ノーマルorハードが選べるのだけど、この手の不思議なダンジョン系ゲームでハードを選ぶと後悔することになると聞き知っているので、ノーマルでの挑戦。
そうすると、まあ、ほどよい感じだった。
●ダンジョン
階層数は5F~99Fで、もちろん終盤ほど深くなる。10の倍数の階ないし切りのいい階にチェックポイントが設けてある。そこを通過すると、次回挑むときそこの階から挑戦できるって仕組みだ。
●ザコモンスター
アイテムとHPの管理さえしていれば、ザコ敵に殴り殺されることはほとんどないと思う。ただし、アイテムの持ち込みや自身のレベルが制限される「試練のダンジョン」はこの限りではない。もっとも、試練のダンジョンはこれといったデスペナルティがないのだが。
普通のダンジョンは、死ぬと装備以外の所有アイテムが全てボッシュートされる。メテオの本だろうとエリクサーだろうと露と消える。ただし経験値は蓄積されるので、鍛えた分は無駄にならない。
●ボス戦
ボス戦は、それなりに手ごたえがある。少なくとも準備なしで勝てる相手はほぼいない。後半のボスは初見殺しもしっかり備えている。
●ただしいつでも逃げられる(アイテムさえあれば)
新設設計だなと思ったのは、アイテムが必要という前提はあるものの、いつでも拠点の街に戻れることだ。
テレポの羽根さえあれば、モンスターハウスの真っ只中だろうとラスボス戦の最中だろうと、安全地帯にひとっとびだ。
もちろん、道中でゲットしたアイテムもカバンにそのまま入っている。
■システム
メインとなるシステムは二つ。ジョブとバディだ。
●ジョブ
ジョブは、FFVとかにあるのと同じで、その職に変えればそれぞれ専用のアビリティ(特技)が使えるようになる。ナイトなら剣技、黒魔導士なら攻撃魔法とかだ。暗黒騎士のジョブにすると、もれなくFFⅣのセシルっぽい技が使えるようになるぞ。
使いにくい使いやすいはあるものの、ジョブ同士の差別化はちゃんとできている。
●バディ
チョコボの一人旅ではなく、相棒を選んでいっしょにダンジョンに挑むことができる。むしろ、バディと挑む前提の難易度となっている。
バディはキャラクター14人に、ほぼ全部のモンスターだ。
モンスターを倒すとバディポイントってのを落とすから、それを集めて使えるモンスターを増やしていく。モルボルもトンべリも君の友だちだ!
でも結局、白魔導士のシロマばかり連れていく。手荷物でポーション持つ必要がなくなるって、すげえ都合がいいんだよ。
なおバディは、このゲームで唯一の課金要素だったりする。ジョブを装着したバディチョコボを買えるぞ。ただし無課金でもクリアは可能。
ジョブもバディもやりこみ要素になっていて、ジョブならレベルのMAXを、バディならコンプリートを目指せる。
■キャラクター
キャラクターは、不思議なダンジョン系にしては多いと思う。チュートリアルのダンジョンで、チョコボ含めてさっそく4人も出てくるし。
バディになる仲間はもちろん、店の店員、公園で遊ぶ子どもにも一人ひとり名前がついている。
過去の不思議なダンジョンシリーズからのゲストキャラもいて、シロマも今回のと初代の、二人いたりする(性能は同じ)。
だいたいのキャラに声がついているが、セリフの数は控えめ
■シナリオ・グラフィック・BGM
●シナリオ
ダンジョンに潜って探索するゲームなので、シナリオは最低限。いちおう、なぜ町の人々に記憶がないのか? 謎の赤ん坊ラファエロとは? 記憶を消す鐘を鳴らす黒魔導士の正体は? などの伏線がある。ただし、大そうなものではない。順当に進めていけば、すぐに事情が明るみになる。なお、ここまで記事を書いた中で、すでにラスボスの名が出ているのだが、誰かおわかりだろうか?
●グラフィック
もとは携帯機のDSなので、それ相応。このゲームはPS4でも出てるのだけど、明らかにハード側がオーバースペック。Switchだとほどよい感じ。
主人公のチョコボはちょこちょこ動くので、楽しめる人は楽しめる。
●BGM
BGMの評判はおしなべて良い。なんてたって、過去のFF(とチョコダン)のいい曲を選抜し、アレンジして収録しているからな!
個人的に、FFVの曲が多めに採用されていたのはグッド。ラスボス二連戦の曲はビックブリッジ→エクスデス戦、と続くぞ!
あ、この記事にはネタバレ要素があるので注意!
アレンジ自体は原曲をこれでもかというほど尊重していて、もしも当時、現在技術の音源がつかえたら、な曲となっている。
あまりにも曲がいいので、一時期ソフト本体よりサントラの方が売れたらしい。今でも中古市場で、サントラは高めで取引されている。
■良い点
BGMについてほめたけど、他にも良い点を。
チョコボ自身のレベルの他に、ジョブにも個別にレベルが設定されており、育成要素がある。バディの収集も、やりこみ要素だろう。
あと、わりとストレスフリーだった。ほどよい難易度のおかげで、ダンジョンの突破に根をつめるなんてこともなかった。
主人公チョコボはまったくしゃべらないが、「キュピキュピ」鳴いて感情豊かだ。モーションも豊富。
■なにはともあれ、チョコボを愛でるゲーム
難易度最高クラスのゲームというわけではないので、歯ごたえのあるダンジョン系をやりたければ他を選ぶ選択肢も出てくる。最近ではフリゲーでも良さげなのがいくつか出ていますしな。
このゲームは結局、チョコボ動かして楽しみ、チョコボを愛でてほっこりするゲームだ。
釣りをし、泉で泳ぎ、シーソーに乗り、ブランコで風を切る。いちいちグラフィックを用意してあるのだ。
なお、ブログ主は貯金箱がチョコボであるぐらいにはチョコボが好きである。そういう人には、楽しめるかもしれない。
■結局買い?
中古やセールで安く手に入れるのならば、損はしない。ブログ主はセールで1000円でダウンロードし、10日間で60時間ほどいっきに遊んだ。もう少し遊ぶつもり。
このゲーム、「1000回遊べる」がキャッチコピーなのだが、1000回を「階」と読みかえれば、誇張抜きでそのぐらいダンジョンを練り歩く。
ただ、携帯機の制約からか、ちょっとボリュームは控えめ。新品(アマゾンだと限定版が5280円、2021年秋現在)で買うとしたら、ちょっと高いかな。
■余談
実は、バディを回復できるという事実に、ラストダンジョンに行くまで気がつかなかった・・・
メニュー画面から回復魔法やアイテムを選択する常識的な方法では、自機(チョコボ)しか回復できないのだが、アイテムを「蹴る」というコマンドで味方にポーションなりエーテルなりをぶつけてやれば、回復できるのだ・・・
この方法を知らないばっかりに、ガチでシロマを100回ぐらい死なせてしまった。スマンかった…
■余談その2 神竜の倒しかた
エクストラダンジョン「チョコボの記憶」最深部にいる神竜。俺に撤退を2回も強い、そこそこ強いと感じたので、攻略法を書いておく。
●自身のレベル:LV85
●ジョブ:すっぴん(LV8)
●バディ:ラファエロ
●クラと爪:どちらも上昇値が100を越えていること
●持ち物
マキシポーション×10、エーテルドライ×10、天使の衣×4。ポイズンの本(9)とスロウガ(9)の本が1冊ずつ、ホーリー(9)の本が2冊。
エリクサー、フェニックスの尾、サラハの花、ドレイン(9)があればなお良い
●方針:
アビリティのチョコダッシュでヘイスト、ラファエロの特技でシェルとプロテスをかけ、相手に突撃。スロウで相手を低速にして更なる速度差をつけて、ひたすら殴り続ける。
①序盤:相手に毒を与えて様子見
神竜さんは最初シェルとプロテスがかかっているので、ダメージが通りにくい。ここでホーリーとかを乱発すると、ダメージ量で大いに損することになる。
なので、最初はポイズンで毒状態にして、適当に逃げ回ろう。
このゲーム、実はほぼすべてのボスにスロウと毒が効く。ラスボスも隠しボスも例外ではない。神竜は自分の手番ごとに100ダメージも食らうので、バカにできないちりつも効果を発揮する。
それで、シェルとプロテスが消えたら攻撃を開始する。
②中盤:ひたすら相手を蹴る
ヘイスト、シェル、プロテスでバフをかけたチョコボで肉薄し、ひたすら「チョコキック」をおみまいする。うまくいけばこれで相手がはまる。チョコキックはノックバック攻撃なので、
ノックバック → バックした相手がこっちに近づく → 再びチョコキックでノックバック
のループが可能なのだ。
実際、ヘイストとスロウで速度差があると、こっちに近づく動作すら2テンポ遅れる。ので、離れているところにホーリーをぶち込める。もちろん少なくなったSPはエーテル系で回復だ。
うっかり近づかれてもあわてないこと。神竜さんは近接攻撃がクソザコなので(ダンジョン90Fあたりのザコのほうが断然強い)、HPが150を切っていない限りやられはしない。
ただし、1ターンのタメのあとにくる大技にはちゃんとそなえる。
③終盤:やっぱり蹴り続ける
他のボスと同じように、HPが減ると白く発光し、大技ばかりうってくるようになる。FF風に言えば「発狂」だな。
回避不能なうえ壁際まで追いやられる「タイダルウェーブ」。ダメージ+ダメージ床を生成する「吹雪」。「ミールストーム」に「アトミックレイ」だ。
このうち、ミールストームとアトミックレイは回避可能だ。とくにミールストームはHPを一ケタ台まで持っていかれるので、回避しなければならない。
2つとも、ためたときに自機がいる場所にぶっぱしてくるので、すばやく退避する。自身にヘイストがかかっていれば確実に「あたらなければどうということはない」ができるぞ。
操作がCPUなおかげで回避という概念がなく、だいたい被弾するラファエロには、ちゃんと「天使の衣」か「サラハの花」を蹴ってぶつけて守ってあげる。彼も大事なアタッカーだ。
これだけの対策をしても、一進一退の攻防が続く。ダメージレースは以前こちらに有利だが、油断はできない。ポーションは心もとなく、ホーリーは使い切った。アトミックレイを一発でも喰らったら全ての計算が狂ってしまう。てゆーか、てめえ、オメガでもないくせにアトミックレイを使うなよ!
しかし・・・
ついに・・・
神竜撃破!
時間にして、20分ぐらい。短いようでいて、長い戦いであった。
とくにエンディングはない。ただ、序盤で操作方法とかをアドバイスしてくれたモーグリのちょっとしたイベントがあるだけだ。
まさに「俺たちの冒険はこれからだ!」であり、まだまだダンジョンとボスに違った仕方で挑む予知が残っているってわけだ。
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