2018年3月15日木曜日

弔辞 宇宙について語った博士



その本に出会ったのは、大学生のころだった。




 
うちの父親は人としては残念だったが、本はいいものを持っていた。彼は書店勤務で、売り上げが足りない時に話題の本を買ってくることがあったのだ。
 
その父親が家から出て行ったあと、荷物の整理をしていたところ、その本を見つけたのだ。
 
当時、私は歴史学科の学生だった。歴史学というのは、神学と哲学を除けば最古の学問の一つで、つまり典型的な文系の人間だ。

だから理系、それも宇宙に関する本なんて、手に取ることはそうそうなかっただろう。
 
この本で一番印象に残っているのは、「ビックバンはなかった」という話だ。
 
つまり、宇宙には始まりも終わりもない、の結論だ。
 
私が子供のころ、「ビックバン」は子供でも知っていた。というより、宇宙誕生の説明はこれしか知られていなかった。(ついでに言うと、「恐竜に羽毛があった」が珍説扱いの時代だった)。
 
だから、「終わりも始まりもない」という話がとても斬新だった。

この読書の後、少し、宇宙に関する本を読んでみるきっかけになった。それは今でも続いている。
 
この本と同じ段ボールに入っていた『ソロモンの指輪』と並んで、自分の世界を広めてくれたお人であった。
 
 
 
博士は、「天国はない」と断言した人でもあったが、ただ、死後の世界については否定しなかったそうだ。
 
だから、こう言っても別に大丈夫だろう。
 
 
 
スティーヴン・W・ホーキング博士のご冥福をお祈りします。
 

2 件のコメント:

  1. マジか、、。
    メガテンのスティーブンのモデルになった人であり、
    林修が尊敬するあの人がというが、

    実際、何も知らない自分も惜しい人が亡くなったんだと感じるし
    この後に、この人の残した物を知ったりしたら、余計にそう感じると思うは。

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  2. メガテンww

    アトラスの社員って、博識だよな

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