2019年5月9日木曜日

Z/X「エンジョイ!ノスフェラトゥ」デッキ お手軽改良案


このデッキは、一つでデッキとして完成しているものの、無改良では対戦で勝つのはむずかしい。

そのため、手軽に出来る改良案を考えた。

なお自分は、ゼクスの対戦は20回ほどしかしたことがない初心者であることをお伝えしておく。

※ ※ ※

このデッキをそのまま使うに当たって、問題点は3つ。


1.リソース加速がない

2.打点が低い

3.エースである「春日」のオーバーブーストが、コンスタントに出せない




分析

1.マナ加速がない
リソース(マナ)加速がないのが、このデッキの重大な問題だ。

例えば、同じ「墓城」テーマ同士で対戦し、こちらの先行(つまりリソースが先に置ける)にもかかわらず、5ターン目の段階でこちらのマナが5、相手のマナが6、の状況がしばしば起こった。

これは、現状の純粋な「墓城」の構築では、リソース加速をする手段がないためである。

対戦した墓城のデッキは、いずれも混ぜ物をしたタイプで、リソースの加速は他の色のカードに頼っていた。



2.打点が低い

このスタートデッキは、常識的なパワーしか持たない。

すなわち、オーバーブーストは10500、レベル6帯は9000、レベル3帯は軒並み4500。




パワーをアップする効果は皆無ではない、に過ぎない。

この問題を解決するには、以下の二点が考えられる。


・個々のゼクスの攻撃力を上げるカードを採用する・オーバーブーストを、相手より早く出す。






このスタートデッキのオーバーブーストは、優秀である。

なので、お手軽に改良して楽しむのなら、この10歳で成長が止まった13歳児を、使いまくっていくことになる。

ところが、ここで、三つ目の問題が立ちはだかる。



3.エースである「春日」のオーバーブーストが、コンスタントに出せない

マナ加速がなく、ドローソースも乏しいこのデッキは、必然的にオーバーブーストを登場させづらい&登場させても後続のカードが続かない。

彼女の効果をおさらいする。


[常]絶界(何人たりともこのカードをカードの効果で選ぶことはできない。)
[起]【有効】スクエア【コスト】あなたの手札とあなたのチャージにあるカードの中から、カード名に「墓城」を含むカードを3枚トラッシュに置く。
  【効果】ノーマルスクエアにある相手のゼクスを1枚選び、チャージに置いてよい。
      あなたのトラッシュにあるカード名に「墓城」を含むゼクスを1枚選び、リブートでゼクスのないノーマルスクエアに登場させる。
      この能力はあなたのターンにしかプレイできず、1ターンに1回しかプレイできない。

トラッシュから特殊召喚する効果を持つカードは強い。そのため、このオーバーブーストを積極的に活用していくのは妥当だ。

ただ継続的な運用には、やはり問題がある。再び二つだ。


・効果を発動するコストが重い・そもそも彼女の登場に必要な「誓い」カードが手札に持ってきにくい




・効果を発動するコストが重い
手札とチャージ、合計3枚をトラッシュに送らなければならない。

「墓城」は先に説明したとおり、トラッシュにカードを送ることは必ずしもマイナスではない。

しかし、手札・チャージにあるカードはやはり大事なので、おいそれとは効果を使いがたい。

チャージは、ゼクスを大量に展開する=返しの相手のターンで大量に破壊される、である程度供給できるが、手札の消費は厳しい。



・そもそも彼女の登場に必要な「誓い」カードが手札に持ってきにくい



このデッキの「誓い」カードは、他のテーマの「誓い」カードと共通する。すなわち効果の発動に、自分のチャージに2枚と相手のリソースに6枚のカードがあることを、要求する。

このカードの問題は、「墓城」のテーマゆえに手札に持ってきにくいことである。

トラッシュを肥やすことを第一とする「墓城」は、デッキトップからトラッシュへ落とす効果を持つカードが多い。

つまり、せっかくの誓いカードが、落ちてしまうのだ。




いちおう、トラッシュから回収するカードもなくはない。

しかし、このカードも出しにくい

自力で早出しができないレベル7、そして「トラッシュから登場したとき効果を発動する」というテキスト。

そもそもトラッシュの「誓い」を回収したいのに、まずこのカードをトラッシュから登場させねばならないという手間。そして、誓いカードがないからオーバーブーストできず、トラッシュのこのカードを登場させられないというバインド。


この結果どうなるか。 盤面を埋めて相手を制圧するテーマなのに、逆に盤面を埋められて負ける展開がしばしば起こった。




改善策



以上の4つの問題点についての解答を以下のようにまとめた。



リブートを加速しつつ、IGOBを早めに出しやすくする。
また、連続しての登場を狙う




新たに採用するカードは、以下の4点。



・リソース加速をするカード

対戦相手が採用していたカードを、こちらもそのまま採用する事にした。


 
このカードはデッキからトラッシュに送られた時、リソースにカードを置く効果がある。

「墓城」のトラッシュを肥やしは、ほとんどがデッキから行なわれる。

つまり、このカードをトラッシュに送る機会が多く、リブート加速がはかどるって戦術だ。

――え、運まかせ? 知らんな。



・指輪のコストを踏み倒すカード



〈至高のマッサージ墓城姫ネイ〉は、リソースが7枚以上の場合、手札の墓城の「誓い」カードのコストを踏み倒せる。

自身を登場させた4コストだけで、追加でオーバーブーストを出すことが可能となるわけだ。

もしトラッシュに、さっき紹介した〈墓城七姫 六の姫ネイ〉があれば、オーバーブーストの効果で登場させられ、使ったばかりの墓城「誓い」カードの回収することができる。



他に、この2種類を採用する






〈優艶の旋律リャナンシー〉は、相手のノーマルスクエアのゼクスを処理する効果。

〈墓城の奏者レプイヤ〉は、トラッシュから、登場時、追加で「ノスフェラトゥ」カードを登場させられる。つまり、盤面を埋めるカードだ。




採用カードと抜くカードの枚数

IN

〈麗色昆虫レディローズ〉×4
〈至高のマッサージ墓城姫ネイ〉×4
〈墓城の奏者レプイヤ〉×4
〈優艶の旋律リャナンシー〉×2
「春日」オーバーブーストの上半身×2


OUT

〈鉄血常務クロプレズル〉×4
※理由:ノスフェラトゥカードではあるが、「墓城」カードではないため。
〈墓城の暗殺者スタブ〉×4
※理由:レベル5帯では、このカードより〈炎天下の侍従 墓城のスタブ〉の運用が優先されるため
〈墓城七姫 壱の姫アーシア〉×4
※理由:レベル6(コスト6)が重く、トラッシュから登場する手段も限られるため
〈蔓延する『悪疾』アッハーズ〉×2
※理由:デュナミスの枠に上半身を優先するため

なお、〈優艶の旋律リャナンシー〉の追加は、今年の4月25日にデュナミスの上限枚数が10→12枚にルール改訂されたことに対応したものでもある。




コンボ例

その1

〈墓城のぐうたら姫ネイ〉+〈麗色昆虫レディローズ〉

〈墓城のぐうたら姫ネイ〉の効果で〈麗色昆虫レディローズ〉をトラッシュに落とし、リソースを加速させる。このデッキの基本的な動きになる。


その2
〈至高のマッサージ墓城姫ネイ〉+「春日」オーバーブースト+〈炎天下の侍従 墓城のスタブ〉+〈墓城の奏者レプイヤ〉+〈新人看護助手キャサリン〉

※リソースに7枚、トラッシュに「ノスフェラトゥ」が7枚以上ある場合可能。

〈至高のマッサージ墓城姫ネイ〉で手札の「誓い」カードを使い、オーバーブーストを登場。起動効果を発動し、トラッシュから〈炎天下の侍従 墓城のスタブ〉を登場させる。スタブの効果で〈墓城の奏者レプイヤ〉をスクエアに出し、登場時の効果で更に〈新人看護助手キャサリン〉を登場させ、任意の「ノスフェラトゥ」カードを手札へ加える。

5つの盤面を埋めつつ、トラッシュの「ノスフェラトゥ」カードを回収することができる。



※ ※ ※

このデッキで対戦してみた感じだが、まあ、スタートデッキそのまま使うよりは、だいぶいい勝負ができるようになった。

このデッキで、ゼクスタ(公式戦)連戦連勝! とか言えたらよかったのだけど、まあ、そもそも「墓城」のテーマが全般的にパワー不足だ。

「今後の新規次第」というのが、ゼクスプレイヤーの多くの見解だ。

とゆうか、せっかくスタートデッキ販売したのだから、次に発売するパックでちゃんとテーマの強化をしなさいよ、公式さん。


ただ、手っ取り早く強化をする方法は、あるにはある。

このカードを追加すればいい。





[自]【有効】スクエア【誘発】このカードが登場する。
   【効果】あなたのチャージにあるカードを1枚選び、トラッシュに置いてよい。置いたならば、「黄泉路の案内人カンテラ」以外のあなたのトラッシュにある相手のチャージにあるカードの枚数×2以下のコストの[ノスフェラトゥ]を1枚選び、リブートでゼクスのない◎のスクエアに登場させる。
        ◎□◎
        ◎◎◎
        ◎◎◎
         ▲

テキストを読んでもらえればわかるように、トラッシュからの強力な展開力をもつ「ノスフェラトゥ」だ。この墓城のスタートデッキを使うなら真っ先に確保しろと言われるカードだ。

ただし、高い。

GWを利用して秋葉原で値段を見てきたが、どこの店でも1000円を越える。そして当然のごとく、4積みしなければならない(大してかわいくないくせに)。

このカードを採用したタイプが、大会でも結果を残している。強くなりたい人は4000円を出そう。


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