遊戯王OCGに、未熟な密偵というカードがある。むっちゃ初期に収録されたカードだ。
初期と言えば、現在でも制限の「強カード」と「ザコカード」が点在していた時代だが、〈未熟な密偵〉はどうであろうか?
効果はこうだ。
相手の手札を1枚指定して、見ることができる。
現在の目で見れば、救いようのないザコカードのレッテルを貼れるが、当時としては悪いカードではなかった。
今回はその説明。
●理由その1:環境が低速で、手札が一枚一枚の重要性が低かった
●理由その2:強欲な壺が三枚つめた
20年前、今では考えられないほど、デュエルが低速だった。
コンボはなく、カードプールは限られ、打点も低かった(攻撃力1600ぐらいが普通だった)。
1999年~2000年ごろは、守備力2000の〈岩石の巨兵〉や〈ハープの精〉で場をもたせて、ブルーアイズの生贄召喚を狙うという戦術が、普通に成り立った。
だから、手札の消費が少なく、手札に余裕があった。遊び心が介在する余地があったのだ。
そこで、〈未熟な密偵〉の出番だ。
相手の手札を一枚見るという行為には、単にピーピング以上の価値がある。
盛り上がるのだ。
「〈未熟な密偵〉を使う! 手札見せて」
「クソ、手札が、オレのセンリャクがばれてしまう・・・」
カードゲームは、対戦という形をとった、相手との交流だ。
一枚の手札を知るのは、そのデュエルの勝敗以上に、「じゃれあい」ともいうべき効果をもたらす。
それに、現実的に、デュエルで使えない効果でもなかった。
例えば、こちらのターン。
相手は場にカードがなく、手札は二枚ある。
そのとき、〈未熟な密偵〉を使い、手札のうち一枚が〈青眼の白龍〉だったとする。
「これは、相手はもしかしたら手札事故かもしれない」と情報が得られるのだ。
さっき言った通り、〈青眼の白龍〉の基本的な召喚方法は、生け贄召喚である。
いちおう、〈天使の施し〉で墓地に送ってから〈死者蘇生〉を使う方法もあるにはあったが、都合よく墓地にブルーアイズ、手札に死者蘇生はなかった。
つまり、相手の二枚の手札のうち一つがブルーアイズなら、それは使いようがない「おもり」である可能性が高い、と判断できたのだ。
「もし、もう一つの手札が〈デーモンの召喚〉とかで、次の相手のターン、相手が召喚可能なモンスターが引けなかったら、オレは次の自分のターンでダイレクトアタックができるな」
なんて期待感に、わくわくできるのだ。
今の目から見れば、せせこましい情報アドだと判断されるが、小さい頃は楽しんでいた。
当時、魔法カードの数が絶対的に少なかった。
強欲な壺が三枚つめ、手札も簡単にうるおせたのに、それを活用できる環境になかった。
そんな中、〈未熟な密偵〉は、ほんのわずかの時期であるが、確かに「使えるカード」として、使用されていた瞬間があったのだ。
なんてことを、〈未熟な密偵〉を紹介する動画を見て、思った。
数千種あるOCGのカードから〈未熟な密偵〉を選ぶなんて、なんてしぶいチョイスなんだ!
「クソ、手札が、オレのセンリャクがばれてしまう・・・」
カードゲームは、対戦という形をとった、相手との交流だ。
一枚の手札を知るのは、そのデュエルの勝敗以上に、「じゃれあい」ともいうべき効果をもたらす。
それに、現実的に、デュエルで使えない効果でもなかった。
例えば、こちらのターン。
相手は場にカードがなく、手札は二枚ある。
そのとき、〈未熟な密偵〉を使い、手札のうち一枚が〈青眼の白龍〉だったとする。
「これは、相手はもしかしたら手札事故かもしれない」と情報が得られるのだ。
さっき言った通り、〈青眼の白龍〉の基本的な召喚方法は、生け贄召喚である。
いちおう、〈天使の施し〉で墓地に送ってから〈死者蘇生〉を使う方法もあるにはあったが、都合よく墓地にブルーアイズ、手札に死者蘇生はなかった。
つまり、相手の二枚の手札のうち一つがブルーアイズなら、それは使いようがない「おもり」である可能性が高い、と判断できたのだ。
「もし、もう一つの手札が〈デーモンの召喚〉とかで、次の相手のターン、相手が召喚可能なモンスターが引けなかったら、オレは次の自分のターンでダイレクトアタックができるな」
なんて期待感に、わくわくできるのだ。
今の目から見れば、せせこましい情報アドだと判断されるが、小さい頃は楽しんでいた。
当時、魔法カードの数が絶対的に少なかった。
強欲な壺が三枚つめ、手札も簡単にうるおせたのに、それを活用できる環境になかった。
そんな中、〈未熟な密偵〉は、ほんのわずかの時期であるが、確かに「使えるカード」として、使用されていた瞬間があったのだ。
なんてことを、〈未熟な密偵〉を紹介する動画を見て、思った。
数千種あるOCGのカードから〈未熟な密偵〉を選ぶなんて、なんてしぶいチョイスなんだ!
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