2018年11月8日木曜日

出張先でもプラモ 第8回 スズキ ハスラー(フジミ 1/24「車NEXTシリーズ」お試しニッパー付き)

 
スズキ・ハスラーは2014年から発売が開始された。
 
「ドクタースランプアラレちゃん」のアラレちゃんがCMをしていたのを、見たことがある人も多いのではないだろうか?


当時、スズキの軽自動車には、二つの看板商品があった。
 
アルトとジムニーだ。
 
アルトは低価格でそこそこ低燃費だったことから、事業所など車が必要だがあまりコストをかけたくないところに売れていた。ジムニーは1970年から発売の古参で、熱狂的なファンが多い車だ。
 
ただ、アルトはよくも悪くも「ミニマム」な車で、セカンドカー以上の性能はなかったし、ジムニーは軍用車両と同じ設計で、丈夫で走破能力も高かったものの、いかんせんエンジンが古すぎて燃費が最低であった。
 
ハスラーは、大雑把に言えばこの二台の中間を占める車だ。つまり、シティーユースにもちょっとしたアウトドアにも対応できるというわけだな。
 
それで、今回作るのは、フジミが「車NEXT」シリーズでキット化したハスラーになる。

 
うん、きれいで好感が持てるパーツわけだな。
 
 
このキットはスナップキット、つまりガンプラみたいに、組む立てに接着剤が不要で、パーツを切り離してそのままはめこんでいけるものだ。
 
 
出張先という限定された環境で作るのに、うってつけってわけだ。
 
では、さっそくパーツを切っていこう。
 
 
 
実は、このモデルを作ろうと思ったのは、あるおまけがついてくることも大きい。




このキット、ニッパーが付属されている。つまりこれひと箱買えば、他に工具や接着剤を用意することなく、完成品がおがめるって寸法だ、すばらしい。
 
これで、ニッパーがないのにプラモを作る生活からおさらばだ!


▲後輪の車軸部分

で、肝心のキット本体の方だが・・・
 
▲車内のパーツ
 
▲シール
 
 
 

おお、かなり思ったよりリアルだ!

▲ピンぼけすまん
 
実車と同じパーツ分けをしていて、組むだけで車の構造がわかる教育的なキットだ。
 
部品のはめ具合も悪くなく、そうそう、組むならやっぱこういうキットだよな、と思わせてくれる。

 
ホイールのモールドもいい感じだ。

 
車内はバスタブ型で、ここに前後の座席、ハンドルやらを組み込んで作る。運転席の色分けはシールで再現してある。
 
説明書では、座席の端の部分も、シールの端っこの余白を切って色分けを再現するよう指定してあるけど、今回はそこまでしていない。
 
ボディをかぶせてしまえば、あまり見えなくなるしね。
 
 
で、そのボディ。雰囲気が出ている。


 
ここからはボディにライトやらバンパーやらをどんどん取り付けていく。部品点数は少なく、組みやすい。

 
フロント

 
バック

▲窓は色ガラスか透明かを選んで組む。画像は透明
 
 
ただ、窓ガラスの枠にシールを貼るところはややむずだ。
 
今回はシールを貼らず、黒色マジックを塗っている。屋根をかぶせてしまうとあまり目立たなくなるので、多少の塗りむらは気にしないでおこう。
 
ただ、色を塗ってはいけない部分まで黒く塗らないように注意。もし手が滑った場合、綿棒にコンパウンド(磨き粉。模型売り場に売っている)をつけてこすり、色だけ削り取ろう。
 
コンパウンドは粒子の細かいもの(細目)を使うこと。粗いとガラスパーツまで削り、修復不可能な傷になる。
 

 
で、屋根の部品。ちゃんと別パーツ。


 
実は組んでみると、屋根と窓ガラスの部分に、2ミリほどすき間ができてしまった。
 
たまたま「はずれ」のキットを買ってしまったのか、それともフジミの「車NEXT」シリーズの今後の改善点なのかはわからない。
 
だが、同じ症状が出た人は、接着剤でくっつけてしまうとよいだろう。
 
ちなみに筆者は「両面テープ」で固定した。これは将来窓ガラスが破損したとき、屋根パーツを外して容易に交換しやすくするためだ。
 
 
 
パーツのはめあいでもう一つ。
 
 
ドアの取っ手の部分が、かなりはめにくい。
 
取っ手のでっぱり(ダボ。ピンとも言うな)に対して、ボディのダボ穴が小さく、強く押し込んでもはいらない。
 
ダボの先端部分を、ほんのちょっとだけ斜めに切り落とすと、いい感じではまる。
 
ここの部分は、「ハズレのキット」だったせいではなく、フジミ模型の技術的な改善点だろう。
 
このキット、「ちょっとはめにくいな」って箇所がちらほらある。とくにフロントの部分なんかは多いな。
 
あまりにはめにくい場合は、ダボを切り落として、いっそ接着剤でとめてもいいだろう。
 
 


▲サイドミラーの部品。ミラーがちゃんとミラー(つまりものが映る)しているところに、おそれいった。
  


さて、ナンバープレートやボディにシールを貼ると、無事完成だ。
 
 
 

 
ぶっちゃけると、車のプラモデルをほとんど組んだことがなかったのだが、ほぼストレスなく、組むことができた。
 
 

このハスラーは、模型初心者が手に取るのにぴったりのキットだと思う。お父さんが買ってきて、子供と一緒に組んだりするのもいいだろう。
 
ニッパーについてだが、「これで十分」といった切り心地だ。
 
100均のニッパーよりはずっとよく、体感的に、500~600円前後の模型専用ニッパーといった感じだ。普通に使う分には、まったく問題ない。
 
ただ、これから末永くプラモをつくっていこうと思っている人や、ガンプラを素組みで楽しみたいと考えている人は、いつかの段階で高級品を買う必要があるだろう。
 
2000円ぐらいのニッパーだと、さすがに切り口がきれいだぞ。
 
キットに関して注意点を挙げておくなら、少しもろいところがあるところか。
 
 
シャーシにボディを取り付けるとき、まちがって割ってしまった。
 
これは俺の腕があまりよくないことも原因の一つだが、ミニ四駆みたいな感覚で「ぎゅ」と押し込むと、残念な結果になりかねない。
 
 

▲フロント。「HUSTLER」のシール貼り忘れてる

▲サイド

▲バック

▲車体裏

 
 
キットの総評に移る。
 
組みやすく、リアルで、完成後も美しい。
 
パーツの色分けは精緻で、なまじ塗装をするぐらいならそのままであった方が断然よい。
 
ニッパーがついているので、初心者にもオススメできる。
 
ただ、一つ付け加えるとしたら、少し値段設定が強気かな、というのがある。
 
定価は4400円。模型専門店やアマゾンなどで1割引で買っても、消費税プラスで4000円は超える。
 
完全に消費者目線になってしまうのだが、このキットプラス初心者にあればいい道具、すなわちカッター、カッターマット、接着剤、瞬間接着剤、スポンジヤスリ、をまとめて買って、5000円札一枚で買えるような値段設定なら、なお良いなと思う。
 
さて、せっかくなので駐車場で撮影してきた。
 




そうゆうわけで今日は、ハスラーを組みましたよって話。







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