当時ではまだまだ数の少ない効果モンスターであり、そのバニラ色じゃない茶褐色の色に、ワクワクしながらテキストを見たものだ。
効果モンスター
星4/水属性/水族/攻 900/守1700
このカードの表示形式が攻撃表示から表側守備表示に変わった時、
自分の手札からカードを任意の枚数デッキの一番下に戻す事ができる。
「は?」って感じである。せっかくの手札をデッキに戻す必要がないからだ。
カードが豊富な現代でさえ使い道が乏しく、日夜ゴミカードに活路を見出そうとするネット上の紳士諸君も非現実的な運用法しか考案していないようだ。
いちおう、発売時においては唯一の、「手札のカードをデッキに戻す」手段である。人によっては、これで《メタル・デビルゾア》をデッキに戻していたらしい。
守備力も1700と低く、壁としての価値もなかった。晴れて「ハズレカード」として、ストレージ代わりのお中元のビールの箱に、放り込まれた。
しかし、それだけではさみしいので、無理に活用法を考えてみることにする。
このカードは、相手のカードが手札にある場合、相手のデッキの一番下に戻す。
つまり、相手のカードの返却し忘れを防止することができるのだ!
みなさんも経験があるのではないだろうか?
「ビックアイ」や「インフィニティ」で相手パクるしたまま、カードを返し忘れることを。
そうなれば悲惨だ。
去ってから10分ぐらいたっている相手を急いで追いかけなければならないし、最悪来週のデュエル大会までもやもやしながら過ごさなければならない。
「ビックアイ」も「インフィニティ」もフィールドで「パクる」カードだが、手札でも同じことは起こりうる。
特に最近は《魔導契約の扉》や《星の金貨》、《プレゼント交換》など、相手のカードがこちらにあるシチュエーションがたくさんである。
そう、そんなときこそヤドカリューだ!
相手にカードを押し付けられたら、すみやかにこのカードを召喚して、カードを返却する準備をしよう。
もちろん、表側攻撃表示のこのヤドカリは弱い。しかし相手も、このカードを召喚した時点で「返却」を察し、攻撃を控えてくれるに違いない。
以上の事から、ヤドカリューは、相手との不慮の事故を防ぎ、友情を保つ、優れたカードである。
殺伐とした現代遊戯王の訪れによって、ついにこのカードは日の目を見ることが出来たと言える。
追記:
マジレスすると、将来「自分の手札からカードがデッキに戻った場合に発動できる」効果を持つカードが登場したら、化ける可能性がある。もっとも「大化け」はしないだろうが・・・
2022年追記:
ヤドカリュー、カオスポッド、レベル制限B地区、執念の剣、魔装機関車デコイチ、召喚制限--猛突するモンスター、そして神の恵み
これらを組み合わせて、ライフちゅっちゅギガントの攻撃力を爆上げするコンボが発案された。世の中はヒマな天才がいっぱいだぁ
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