2019年6月14日金曜日

《コマンダー》遊戯王OCG—―古いカードの紹介



遊戯王が、デュエルの勝敗で生き死にが決まるゲームであるという路線を示した初代DM。


その気違いじみた闇のゲームのレパートリーの一つに、自分がモンスターカードに封印されるというのがある。

モンスターなのだから、当然デュエルの趨勢(すうせい)によっては墓地に送られるわけで、そうしたら、死神の餌食ってわけだ。

そんな「まさにデスゲーム」のデュエルの中、我らの本田くんが封印されたのは、このカードだった。
 
 




うわ、よっわwww

現在の目線からの感想ではない。20年前にこのカードを見たさいの率直な意見であり、つまり当時でさえ弱小カードだった。

《コマンダー》は、1999年の11月に発売された。

現在においてさえ数少ない低レベルの機械族通常モンスターであり、そして当時のOCGにたまにある「ひ弱なマッチョ」だった。

攻撃力750は救いようのない値だったし、守備力も言わずもがな。同級生(同じパック収録)の《ゴキボール》以下であった。

フレイバー・テキストには「実戦部隊」と書かれており、イラストも「特殊部隊(コマンドー)」の雰囲気である。

種族は機械族だが、どう見ても人間である。本当にありがとうございました。

アニメでは、なぜか本田が好んでデッキに入れている。髪型が似ているからだろうか?

そのおかげで、アニメの「闇遊戯vs闇バクラ」戦ではえらいめにあった。
 


 
このデュエルは、各々が選んだモンスターになってしまう闇のゲームであり、本田は見事コマンドーになった
 

攻撃力1000の《白い泥棒》にむざむざ倒されたうえ、仲間を墓地におけない遊戯に《死者蘇生》を使わせてしまっている。ディスアド×2
 

ただ、20年たって、このカードにも存在意義が出てきた。
 

デュエルリンクスの専用スキルデッキマスター能力[コマンダー]」によってだ。

効果は、
 
「自分フィールドに《コマンダー》が存在する場合、自分フィールドの戦士族・機械族のモンスターの攻撃力・守備力は300ポイントアップする。」

  


で、これによって泥棒に殴り殺される心配がなくなった。やったね!

こらそこ、300アップしてもザコじゃねえか、とか言わない!



余談だが、このカードの元ネタは映画『コマンドー』だと思われる。「筋肉モリモリマッチョマンの変態」で有名な映画だ。

このカードが販売された時期のOCGは、しばしば映画のパロディネタに走っていた。「キラートマト」とか「鬼戦車T-34」とか・・・


ネットがほとんど普及していない当時、こんなドマイナーな映画、いったい誰が知っていたのだろうか。


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