Switch版をプレイしたので感想を少々。
起動してまず印象に残るのが、ご丁寧な注意書き。
リメイク前も、ネットでネタバレするのNGって、注意喚起がなされていたのだが、どうも不十分と感じたらしい。
まあ、ネタバレするとおもしろさが激減する作品なので、やむを得ないと言えるか。
それで、いつも通り主人公が爆死する場面から、物語は始まる。
いつも通りというのは誇張抜きの表現で、初プレイさんは間違いなく選択ミスで爆死しまくる。
スマホ版を3周して、「よし、今回は1度も死なずにトゥルーだ!」と決意した俺でも爆死する。
もっともこのゲーム、爆死したあとに訪れる保健室がある意味本編と言えなくもない。
もしこのゲームにはまれば、わざと爆死して保健室におもむく機会も、きっとあるだろう。
他に、スマホ版との違いをいくつか書く。
●BGM
ペルソナっぽいBGMが新たに追加された。元が少なかったので、かなり体裁が整った。
また、既存もブラッシュアップされているっぽい(スマホとswitchの音源の違いかもしれないが)。
●立ち絵
やったね、とうとう主人公に立ち絵がついたよ! 主人公なのに、今までは立ち絵がなかったんだ。
でも、別になくてもいいかな。基本主人公の一人称視点だから。
ついでに言うと、「ジジイ」にも立ち絵がついた。誰得だ。
立ち絵全般について言うなら、別の絵師の手によるものになっている。
※同じ絵師によるリメイク
(2021年2月28日追記)
一言で言うなら「かわいらしくなった」。女子の私服なんか、妙に色っぽくなったぞ。
あと、怒りマークやうれしいの顔文字が表示されるようになった。
地味にまぶたが動くようになったのもあわさって、リメイクで各所をブラッシュアップしようという心意気は感じる。
●CG
CGは増えている。
ただし、まだ不十分である。
とくに後半部分、「ここCGあってもいいよな」と、おそらく誰もが思う重要な局面で、なかったりする。
個人的には主人公の入浴シーン「完全エコサイクル」を、見たかったな・・・(どうでもいいシーン)。
●その他
結末が少し変更されている。大きな変化はない。
あと、オープニングが追加された。テクノポップ調? な歌である。
この「デスマッチラブコメ」の存在を教えてくれた知人は、
「これいる?」
と言っていたが、まあ、
「3000円するのにOPの曲がないw」
というしょうもない評価をもらうぐらいなら、あってくれたほうがいい。
★リメイクで追加して欲しかった箇所
世の中には、声がついてよいゲーム、どっちでもいいゲーム、つかないでいいゲームがあるが、
『デスマッチラブコメ!』
は断然、声付きで見てみたい作品であった。
ただ作品の性質上、エロゲみたいに女の子だけ声を当てるというわけにもいかない。
むらなく声優をつけるとコストが跳ね上がると思われ、そこはむずかしいところだ。
あと、CGについて一つ。
ネタバレになるので詳しくは言わないが、ぜひ言っておきたいのは、幼い主人公が母親を「ミアゲる」回想シーンは、絶対にCGを作るべきだった。
まさに、このゲームの主題であるからだ。
ちょっと男子、女子四人の入浴シーンなんか作っている場合ではありませんぜ!
★感想
結論を言うなら、リメイクとしては手堅い出来、ということができる。
元々のシナリオとセリフ回しが頭一つ分とびぬけており、それを無理に改編しなかった時点で、一定の成功は約束されていたといえる。
しかし、先にスマホで「無料」で配信されたものと比べて、「ここがいい」と大声で言える決定打に欠けることも事実だ。
また、物語としては一区切りついているものの、伏線が回収されていない。
それぞれの伏線が、物語を盛り上げるためのフレーバーと割り切ってしまえばそこまでだが、リメイクで期待したのがそこの部分だったため、残念ではある。
ほんと、「動画配信に制限」をわざわざ明記してまでネタバレに配慮したのだから、そこはもうちょっと気を使ってほしかったぜ・・・
あとネタバレに関してもう一つ。
この作品は個人的に、
主人公に見る「精神病理としての母源」
とか、
全ての主要キャラが事件を通じて「成長」してるのに、なぜ「彼」だけその要素がないのか、
とかみたいな感じで、すっげえ考察しがいのあるゲームなのに、ネタバレに厳しいのでそれがやりにくい。
※ ※ ※
いろいろ書いたけど、得たものの方が多いし、自分の中で最高のギャグゲーなことには変わりない。
シナリオライター様が開発元を退社された今、続編は厳しいだろうが、ライトノベルとかで出してくれないかね・・・
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