私はダイソーで、10500円分の買い物をする必要があった。
ViVoのシェフナイフを手に入れるためである。
このキャンペーン、
ダイソーで300円の買い物をしたら1枚もらえるシールを集めて手に入れよう、
なキャンペーンで、このシェフナイフは35枚と引き換えに「購入する権利」をもらえる。
そう、「もらえる」ではなく「購入する権利がもらえる」である。
普段は2477円ぐらいするこの商品を、なんと600円のお値打ち価格で買えるのだ。
この、最後の瞬間まで現金をねん出させようという性根、嫌いじゃないぜ。
なので、10500+600の11100円が、ダイソーに支払う額になる。
さて、100均で10500円分買うということは、商品を105個手に入れるということだろうか? 俺のせせこましい家に、105個の商品が入るだろうか?
必ずしもそうではないことは、ダイソーに行ったことがある人にはわかるはずだ。
ダイソーには、100円以外の商品も売っている。300円とか、500円とかだ。
そして、世の中には「消費税」なるものがある。国家の小銭稼ぎだ。
100円で8パーセントの108円。500円なら540円。1000円なら1080円。
このキャンペーンの300円、実は税込みの値段である。
つまり、300円、300円、300円、とちまちま商品を買うのではなく、消費税だけで300円を超えるような買い物を行なうほうが「お得」ということだ。
具体的には、100円の商品なら37.5個同時購入で、消費税だけでシールが一枚もらえる。
もちろん、倍の75個でも可だし、店を行き来する手間を考えたら、それよりも多くてもいいだろう。
もっと言えば、すべてを一回で済ませてもいいわけだ。
とゆうわけで、10500円分の商品が、こちらになります。
ははは、すごいぞ!!!(財布への打撃が)
ここでちょっと、ダイソーで見つけた面白い商品を紹介したい。
酸素発生ストーン。飼っている魚がおぼれないよう、酸素を供給する石。使い方は簡単。水槽に入れるだけ。
洗濯板。この時代に需要あるの? はい、俺が使います。
包丁用の水砥石。荒砥石と中砥石、ちゃんと二種類一体になっているのが、恐れ入った。
エアープランツ(チランジア)。抜かれてくたびれた雑草では断じてない。これでもちゃんと生きてるよ!
「空気中の水分だけで生きていける」と、ネットで話題の植物だ。なるほど、ものぐさな人に売るための植物なのだな。
でも原産地はともかく、日本の気候ではちゃんと霧吹きで水を上げなきゃならない。
それでは、問題のシェフナイフである。無事、その日のうちに入手した。
刃の本体と持ち手の部分が一体で成形されていて、型抜きでの量産に向いている。
刃の材質はステンレスで、パッケージの裏面によれば「420J2スチール」という鋼材だ。高級素材ではないが、ちゃんと刃物用の鋼材である。
うむ、見た目は悪くない。ダイソーで見かけたどの包丁よりも、大きさもある。
だが、ぜひお伝えしておかなければならないことがある。
実はこいつ600円ではないのだ。
本当は、648円なのだ。
つまり消費税8パーセントをきっちり取りやがったのだ。
ダイソーのレジでこの値段を聞いたとき、思わず店員を包丁の背中でみねうちしたくなったぞ。
それはとにかく、切れ味はどうだろうか? これで切れ味が悪ければ、キャンペーンをやっている90キロ先のダイソーまで行ったことが悲劇になる。
やってみよう、なんでも実験!
とは言うものの、やはり比較対象がないと、客観的なテストとは言えないだろう。
対戦相手はこいつだ。
ダイソーで普通に買った包丁だ。名はgalaxy。某包丁を作る不審者の動画で、型を取られまくってすっかり有名になった包丁だ。
それにしても、100円の包丁に「宇宙」と名付けるセンスとはいったい・・・
ともかくも、648円+10500円で買ったんだから、108円の包丁に負けるわけがないよな!?
オマケと108円、お互いの誇りをかけて、いざ尋常に勝負!!!
まずはこいつで軽く試し切りだ。
みんな大好きキノコだ。エリンギともいうが、このさい名前はどうでもいい。犠牲になってもらう。
まずは648円の包丁で。
・・・うむ、悪くない。
そして108円の、包丁だ。
・・・意外だ。思ったよりちゃんと切れる。
右のバラバラが648円、左のバラバラが108円だ。どちらも特に切れ味に違和感はない。
やはり、エリンギ程度では固さが足りなかったようだ。このふ●●●んめ!
だが、続いての相手はそう簡単にはいかない。
たっこさーん、だ。
英語名デビルフィッシュ。葛飾北斎の絵にもなまめかしく描かれた海の魔物。こいつが切れなきゃ、日本の台所は務まらないよな!?
うむ。ギャラクシーのほうが少しつかかったが、致命的な問題はない。
だが、テストは続く。最後の相手は大物だ。
シェフナイフというのは、いわば万能包丁のことだ。「万能」なのだから、段ボールぐらい切れてあたりまえだよなぁ?
包丁は料理にしか使わない、その幻想をぶち殺す!!
とりゃー
※ ※ ※
ダイソーの、648円のシェフナイフについて、結論を述べよう。
悪くはないが良くもない
ダイソー製の108円の包丁よりはずっといいし、重さもあるのでタコとかも切れなくはないのだが、11148円出せば、もっといい刃物が手に入る。
ただ、前述したように、100均の景品のわりには重くて大きさのある刃物なので、ダイソーで1万円近く買い物をする予定のある人は狙っていい。
逆にちゃんと料理をしようと考えている人は、避けるべきだ。
また、元が西洋のナイフなせいか、日本の文化包丁みたいに押し切りがやりにくい。
刺身包丁みたいに引き切りをしないと切りにくいので、その分切るのにコツと手間がいる。
さて、切ったキノコとタコさんであるが・・・
スタッフ(俺)がおいしくいただきました。
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