2025年1月14日火曜日

HGUC ゲルググ、リゲルグ、作り比べ

プレミアムバンダイで再販するガンプラは、元になるガンプラとバリエーションキットが、あいついで再版されることが多いように思う。


多分、プラモを成型するときの金型がだいたい一緒だから、量産するのに都合がいいんだろうな。

 

そんなわけで、

 

HG 1/144 ゲルググ(ユニコーンVer.

HG 1/144 リゲルグ(ユニコーンVer.

 

が相次いで再版されたので、組み立てて比べてみる。まあ、よくあるレビューだな。

 

 ★箱とパーツを比べる

 

上から見た箱の大きさはおんなじだけど、横から見たときは、リゲルグの方が高さがある。あきらかに肩のバーニアが大きいせいだな。

 

あ、一応、今回組むMSについて説明しておくと、


「ファーストガンダム」で、シャアが乗っていたのが「ゲルググ」

量産されたゲルググを回収したのが「リゲルグ」(リファインドゲルググの略)

 

パーツを比べてみる。


▲ゲルググ
 

▲リゲルグ

  

緑を基調としているのがゲルググで、紫を基調としているのがリゲルグだ。

 

色が違うせいで、ぱっと見の印象はかなり違う。

 

ただ、共通するパーツは多くて、胴体、脚はいっしょだ。

 

明確な違いは、

 

・肩(リゲルグはごつい)

・腕(リゲルグにはグレネードランチャーがついている)

・武器(ビームライフルの種類が違う)

・背中にしょっているもの(ゲルググはシールド、リゲルグはバーニア)

 

 

 

 

★組み立て開始

▲ニッパーとカッターがあればOK。ピンセットと接着剤も用意したが、使わなかった

 

 

早速組んでいく。二つを同時に制作して比較するのは、なかなか面倒だったぜ。

 

▲脚のパーツの比較。色が違うだけで、変わらない。


 

▲腰のパーツ。やはり変わらない。


とは言っても、さっき書いたようにいっしょの部分は多く、組み方までほとんど同じだったりする。

 

 

まずは、腕を比べる。

 

 


リゲルグ(紫)の方が腕が長いように見えるが、実際は変わらない。

二の腕の部分は、筒型のパーツで合わせ目がないのはグッド。

前腕には造形されている二本の線が「袖」と呼ばれる装飾。ユニコーンに出てくるジオン残党軍の象徴みたいなものだ。

リゲルグの前腕側面についている箱型のパーツが、グレネード・ランチャー


 
 

 


特に違いはない。脚に仕込まれたバーニアは、組んでしまうとほとんど見えなくなるが、細かいモールドが施されている。

 


腰と、足の付け根に当たる部分も、オーソドックスなガンプラって感じだ。裏側にもちゃんとモールドがあるのはいいな。
股間接はボールジョイントで接続してあって、「キック」のポーズとかも決めやすくなっている。リアアーマーには3基のバーニアが造形されており、これは動かない。
 


腰回りの部分。スカートをはいているようでもあり、正面から見るとカボチャパンツをはいているようにも見える。

サイドアーマー(太ももの側面)は付け根がボールジョイント型パーツになっていて、いちおう可動する。

 

次は、リゲルグとゲルググの、違う部分を説明する。

 

 

★違う部分

リゲルグはゲルググの改修機なので、装備がパワーアップしている。一番目立つのが肩の部分で、バーニアが仕込まれているためずいぶん大きな肩幅になった。

 

 



リゲルグの肩幅はゲルググの倍近くデカいのだが、バーニアが仕込まれているためである。

でか肩は、ウイングバインダーというらしい。リゲルグの主戦場って宇宙だから、ウイング(風)はないんだけどな。



▲バーニア(エンジンの噴出口)が、良く見えるアングル

内部には3基のバーニアがあり、メカメカしい。見えにくい部分ではあるが、モールドはしっかりとしている。

 

 
バックパック

▲組み立て前と組み立て後

 

リゲルグの背中にはバーニアとプロペラントタンク(燃料タンク)、ビームサーベルの格納場所がセットなったものがついている。

こいつはバックパック(あるいはランドセル)と言って、宇宙世紀のMSの特徴の一つだ。

後部のビーム・ランサーの柄はポリキャップ接続で脱着が可能。

プロペラントタンクもポリキャップ接続で、とったりつけたりができる。

 

 

 

 ★武器の説明

 

武器は、どちらのキットも、シャア専用ゲルググの武器が入っている。それに加えて、それぞれ独自のものがある

 



 ・リゲルグの武器一覧

専用ビーム・ライフル
ギラ・ドーガ用のビーム・マシンガン
ゲルググ用のビーム・ライフル
ビーム・ランサー
ビームナギナタ


三つの銃に二種類の刃物と、1人じゃ持ちきれないほどの武器が付属している。お得感まんさいだ。

 

これは、ビームマシンガンで、もともとは「ギラ・ドーガ」ってMSのキットのもの。劇中ではこの武器を持っている。

 

 ゲルググのキットには、リゲルグとはまた違ったビームマシンガンが付属している。たぶん、ズザというMSのもの。

 

あ、言い忘れたけど、このキットは二つとも、「シャア専用ゲルググ」がベースになっている。


とくに、HG 1/144 ゲルググ(ユニコーンVer.)なんて、説明書が「シャア専用ゲルググ」まんまである。

組むパーツが違うところだけ、別の冊子で指示してある。省エネだねぇ。


 


 

今回作るゲルググもリゲルグも「ユニコーンVer.」なので、「袖」と呼ばれる飾りがついている。

『機動戦士ガンダムUC』に登場するジオン残党軍の目印的なもので、メタ的に言うなら、プラモのバリエーションキットを増やすための設定でもある。

 

袖に貼るための白黒のシールがついているんだけど、キレイに貼るのは意外に難しい。塗装した方がラクだぞ。


※ ※ ※

 

二つを同時制作だったが、だいたい3時間ほどで、どちらのキットも完成に近づいてくる





脚だけでも、マッシブな感じが伝わってくる。ゲルググは、有名なザクの後継機として作られたものだけど、たしかに強そうだ。




 
完成!!
 
 

 

★完成品を比べる

 
作り比べなので、まず素組みでの状態を比べてみる。
 

斜め前から



こうやって並べてみると、リゲルグの肩のデカさがわかる。デカい=重いので、リゲルグの肩は下がりがちだ。

腕は形はほとんど変わらないが、色が違うだけで別のものみたいな印象を受ける。リゲルグの方は、グレネードがいいアクセントになっている。
 

そのグレネードを向けてみる。先端のハッチは、自由に稼働して、発射口があらわになるギミックだ。でもいいのでは?





 

リゲルグとゲルググの、地味だけど大事な違い。

リゲルグはマウントパーツによって、リアアーマーにナギナタの柄部分部分をひっかけられるぞ。

 

ゲルググは柄を盾の裏側に収納していたのだが、リゲルグは盾を持っていないので、こういう配置になったのだと思う。





銃を構えさせてみる。肩のバーニアや、盾といったパーツのおかげで、もとが同じキットだと思えない仕上がりになっている。リゲルグは空、ゲルググは地上って感じだ。

 




 

飛び立つようなポーズを決めてみる。

 


引き続き、部分塗装とスミ入れをして、つや消しトップコートで仕上げた写真をアップする。

 

 

 

 

★ゲルググ(ユニコーンVer)写真

 

 

元の「シャア専用ゲルググ」が2000年代のキットなので、手足の可動域は、最新のキットと比べたらあまり動かない。ただ、脚が大きいので、片足バランスも簡単にできる。



元のキットが優秀なので、いろいろなポーズをとらせることができる。

モノアイはシールで済ませたけど、袖の部分は色を塗っている。使ったのはタミヤのラッカー系塗料。

 






▲台座を差し込む孔と台座

台座の穴は長方形の3ミリ規格で、これも最近ではあまり見ないな。差し込んだ部分はかっちりとはまるので、ABCジョイントパーツみたいにぐりぐり動かすことはできない。


腰と脚のバーニアは塗装している。元の成型色が手足の関節と同じ色なので、バーニアを塗装するだけでメリハリがつく。

  



手持ちのビームマシンガンは、たぶん、「ZZ」の「ズザ」とかが持っていたものだと思うけど、確証はない。ゲルググのジェネレーター出力で撃てるのだろうか。


ゲルググはもちろん、リゲルグの武器を持つことができる。手の形がおんなじだからな。

「ユニコーン」の時代だと、ゲルググはまごうことなき旧式機なんだけど、リゲルグのライフルを持つととたんに強そうに見える。



 


じつは、ユニコーンでゲルググが出てきたシーンを思い出せないでいる。「え? この子いたの?」って感じ。

 

まあ、深緑色のゲルググは、なかなかかっこいいのだが

 


 

★HG リゲルグ(ユニコーンVer.

 

 


リゲルグはゲルググの足の大きさを引き継いでいるので、自立は安定している。

 

『リゲルグ』は、他にも「ZZ版」のキットが出ているんだけど、ユニコーンVerはいくつかのパーツが増強されている。

 

ギラ・ドーガ用のビーム・マシンガンを持たせる。

このリゲルグ君は左利きのようである。(マジレスすると、MSに利き腕なんてないのだろうが)。

ただ、パイロットには当然利き腕があるわけで、もしかしたらユニコーンのリゲルグのパイロットは左利きだったのかもしれない。

 

 

リゲルグ専用のビーム・ライフルを持たせる。強そう。

パーツ構成は、本体部分は左右で挟み込みのモナカタイプ。センサーはシールでの色分け。MSのパーツわけとしては、オーソドックスだ。

 

注意点として、持たせた銃が少し外れやすいことか。

引き金を引く指の形をした左手は、左右に分かれる構造で、それでモナカみたいに銃の持ち手を挟み込むのだが、いかんせん外れやすい。

外れやすい=持ち替えがしやすいなので、欠点ばかりともいえないのだが、はめこむ穴の部分に色を塗ることで少しだけ太らせたほうがいいかもしれない。

 




銃器の他に、二刀流のサーベルにもなるビームランサーも付いている。
 



ゲルググのナギナタと、リゲルグのビームランサー。ずいぶん長くなって、取り回しが大変そうだ。

ナギナタの柄は太さが足りないので、手に持たせるとちょっとスカスカしている。マスキングテープとかで柄を太らせたほうがいいかも。

 

 
 

機体はパープルとダークブルーを基調とした色で、なかなかしぶい見栄えだ。

部分的に塗装するだけでもいい感じに仕上がるぞ。




リゲルグとはいってもお手てはゲルググなので、他のゲルググの武器を持てる。持たせたのは、ゲルググマリーネのサブマシンガン。






二丁拳銃ならぬ二丁小銃

 



ユニコーンのリゲルグは、劇中ではあっという間に撃破されたので、既存キットの流用とはいえ製品化したのはすごいと思う。

シンプルだが力強さを感じさせる造形で、まさにRefined(リファインド。洗練されたの意味)と呼ぶにふさわしいと思う。

 

キットには武器類も豊富に揃っているので、他の機体(例えばゲルググ)に持たせて、ポージングの幅を広げてもいいかもしれない。
 


 

最後に、ゲルググと並べてみる。

 



適当に置いただけで、ちゃんと戦闘している感じになるのはすばらしい。





★作り比べた感想

今回、HGUC ゲルググ(ユニコーンVer.)とHGUC リゲルグ(ユニコーンVer.)の作り比べた。


正直な感想としては、 組み立て工程の大部分が同じなので、おもしろさが足りなかった、か。

どっちか選んで買うのなら、だんぜんリゲルグだ。パーツ数が多いし、劇中でも格好よくやられたし。


ゲルググがどうしても組みたい! なら、HGUC ゲルググ(ユニコーンVer)はおススメできる。

以前発売されたゲルググに一部新規パーツを追加したキットなので、お得感がある。

大元のキットのゲルググが「シャア専用」ってことでかなり気合を入れて設計されているので、新しいキットに引けを取らない。

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