2022年7月27日水曜日

晴嵐試作機 塗装例(タミヤニュース1997より)


「晴嵐」は昔の飛行機で、潜水艦に搭載されて敵の近くまで忍び寄って、爆弾を落とすっていう攻撃機だ。


軍用機だから当然、目立たないようにくすんだ緑色とかしているのだけど、試作機は逆に派手な色をしていることが多かった。




必要塗料:X-7レッド X-8フラットイエロー AS-2明灰白色

 




それで、雑誌の「タミヤニュース」の1997年12月発行の裏表紙に、試作機の塗装の見本が載っている。

今回はこの見本を参考に、塗装を仕上げたいと思う。



●組み立て


さっそくパーツを確認。

実機の1/72サイズっていう、小さめの模型なので、そんなにむずかしいことはない。俺が中坊のとき一度、同じものを組んで完成させてるし。




ただ、コクピットのパーツだけは少々細かい。パーツが毛深いじゅうたんとかに落ちると、二度と見つからないコースなので注意。




▲風防(コクピットガラス)に、すでにマスキングテープを貼っている。




組んだら、塗装に移る。



●塗装






まずは、オレンジ色に塗りたくない箇所にマスキングテープを貼っておく。塗装例をよく見て、位置を決めよう(1敗。後述)







タミヤニュースで指定されている色はこの2色。これらを混ぜ合わせて、オレンジ色を作る。

裏表紙の塗料番号は、エナメル塗料のものだ。

エナメル塗料は伸びがよく筆ムラができにくい。

ので、今回は筆を使って塗装していく。





▲ちなみに塗料の調整には、セブンイレブンでコーヒーを買ったらもらえるマドラーを使ってる




早速色を作る。どの色をどのぐらい混ぜ混ぜすればいいか指示されてないので、目分量の世界だ。

左が、レッドとイエローを1:10で混ぜ合わせたもの。
右が、1:20で混ぜ合わせたもの。

間を取って1:15ぐらいが、良い塩梅だと思う。





あとで明灰白色で塗る尾翼の方向舵以外は、オレンジ色で染めあげる。




▲白色を帯状に塗ったら、その上から赤帯を塗る。赤がはみ出ないようマスキングを貼っている



それで次は、浮船(フロート)の細部塗装をする。

まず白色で塗って、そのうえから赤いラインを引く。

これは、キットについてくる台車(要組立)を「ココニノセル」っていうを目印のハズなので、随時台車を参照する。


ってゆーか、最初にマスキングテープを貼る段階で気をつける。






色を塗り、マスキングテープを取った風防。窓枠からはみ出した色は、エナメル溶剤を含ませたつまようじなどでこすって落とす。


落ちなかったら諦めるか、新しいの買って塗装し直す。




さて、ここからが難しい。


尾翼に、この機体番号を書き込むのだ。

最初、この見本の上からをマスキングテープ(透ける)を貼って、文字をトレースし、それをカッターで切って「型紙」を作ったのだけど、あに図らんや。

この雑誌掲載の「原寸図」が1/48スケールのサイズで、役立たずと化したのだった(今作ってるのは1/72スケール)。




▲晴嵐付属のデカール。マッキー(黒)で塗装


▲同型機の南山の付属のデカール。マッキー(黒)で塗装


幸い、「コ・A I 5」の機体番号の中で、「I 5」と「コ・」は既製品である(黒色に塗りなおす必要があるけど)。

なので、「A」だけを、機体に書き込めばいいわけだ。

「A」って、この中で一番むずかしいじゃないかふざけるな!




●完成

紆余曲折あったけど、なんとか完成した。



上から



横から



裏から

実は「晴嵐」のキットには、白ぶちがついた日の丸が2枚しかついていない(つまり主翼の裏面に貼る分が足りない)。

これも、「南山」のデカールから転用している。



●失敗したところ

塗装があまりうまくいっていない。こいついつも塗装で失敗してんな!





まずは一点目。赤い帯がズレているのだ。

この赤い帯、なんのためにあるかというと、おそらくプロペラが回ったときの危険箇所を表している。

つまり、整備員に「ここにいたら回るプロペラで頭がもげるぞ」と警告するための目印で、すなわちプロペラの羽根と重なっていないとウソになる。

いや、何も考えずに「だいたいこのへん」と色を塗ってしまった… 時代考証より「バエ」を意識してしまった…





2点目。まったくもって失敗した部分。あんまりしげしげと見ないで。

手書き感が半端ない。

いや、これでも何度も修正したんだよ。

マッキーは落ちないけど、下のエナメル塗料は溶剤で落とせるから、それで何でも塗装ごとぬぐいとって。

ところが、エナメル溶剤ってプラモデルを少し溶かす作用があって、何度も繰り返しているうちに尾翼の先っぽがちょっと溶けはじめて・・・

泣く泣く修正をあきらめたぜ。



●ギャラリー





素組みの状態




背景が緑なら赤系統の色が映える(補色関係にあるため)と思ったけど、そんなことはなかった。






飛び立つ感じを演出したかった。



実は、最近の研究では、晴嵐の試作機は「橙色の下地に暗緑色の迷彩を施していた」っていう、わけのわからない塗装をしていたらしい。

 

情報のソースはちょっと覚えてないんだけど、たぶんタミヤニュースの2,000年代に入ってからの記事だったと思う。


 

食玩の「ウイングキットコレクション」の晴嵐は、その塗装で再現されているから、興味があるなら調べてみるといいぞ。


※ ※ ※


すげえ余談だけど、この模型を組んでる最中はずっと、「ぬきたし」ってエロゲーをオートで流していた。


このゲームの舞台が「青藍島」なのだ。


でもまあ、ゲーム内に登場するのは南山(まさかの爆装型)なんだけどな!





▲今回使ったキット

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