2021年10月20日水曜日

千葉 キマダラカメムシ発見の報告



キマダラカメムシは1770年代に長崎の出島で発見された外来種で、その後しばらくは北九州のみで見られるローカル種だったのだけど、2016年に名古屋市で繁殖しているのが見つかるなど、2000年代に入って本州で見つかるようになってきた。

千葉県では、2020年の9月24日に千葉市動物公園が、園内で「よく見かけます」とツイッターで報告している。以下リンク。

https://mobile.twitter.com/chibazoo/status/1308921745890586624

今回、千葉県にて千葉市動物公園周辺以外で目撃が報告された最初の例になると思い、記事にする。



発見場所:千葉県八千代市
日時:2021年10月15日
状況:アパート2階、東向きの窓に設けられた日よけ用のすだれにとまっていた


同定の理由:
・黒褐色の触覚を持ち、その先端に白い帯があること。

・艶の無い黒褐色の体色に、前胸背板から前翅に淡黄色の細かい斑点が密生すること。

・淡黄色の線条が頭部〜前胸背板の正中線上に走り、頭部背面の縁取りも同じ色があること。


以上の理由から、キマダラカメムシと同定した。




体長は触覚込みで28ミリほど。あまり動かず、18日までその場でじっとしていた。


18日に、そのすだれを片付けるさい、放り投げて逃した。



▲裏から

▲横から



発見場所は、千葉市動物公園から8キロほど離れた場所であり、もしかしたら動物公園周辺で繁殖した個体が自力で飛んできたのかもしれない。


ネット上では、その繁殖力からか、「コロナ並の勢い」、みたいな見出しの記事があったが、幸い直接人間に危害は加えない。ただし、サクラの害虫である。


ソメイヨシノがやたらある現在の日本では完全な駆除は難しいだろうが、他の外来種同様、日本の生態系に組み込まれてゆくだろう。

個人的に、このカメムシの色柄は決して嫌いじゃない。

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