2018年7月4日水曜日

企業博物館 日野オートプラザに行ってきた

世の中(特に東京)には「企業博物館」というものがたくさんある。
 
文字通り企業は運営する博物館だな。
 
「日野オートプラザ」も、そんな博物館の一つで、バスやトラックで有名な「日野自動車」が運営している。
 
入り口から入ってまず見えるのが、ファミコン用ゲームにもなった「ダカールラリー」で優勝したもので、スポンサーのシールがごてごてと貼ってある。


 

日野レンジャー ダカールラリー1996参戦車
 


 
他に外に展示しているのは、今では珍しくなったボンネットタイプのトラックだ。

 
 TE11型トラック




 
 
TE120型トラック改修型消防車
 

ちなみに、こうゆうボンネットタイプは絶滅危惧種なんだけど、今でも東北の三陸沿岸では材木輸送とかで使われている。初めて見たときは「昭和に迷い込んだのか?」と二度見したぞ。
 
 
 
 
建物の中に入ると、さっそくめずらしい車両がある。



 TGE-A型トラック
 
  
国産初の量産型トラックのレプリカだ。ラピュタのドーラ一家がのっていそうだな。
 
 
 
順路に沿って二階に上がると、ミュージアムショップがあって、トミカのジオラマがかざってある。
 
 
なんか、日野自動車と業務提携先のトヨタ以外の車が見えるんですけど・・・
 
 
 
さて、メイン展示フロアを見下ろしつつ――


右上にあるのが「航研機」の1/5サイズの模型
 
 
 
らせんスロープを降りる。すると途中の展示ブースに珍しいものが!



 
九三式重爆撃機のマニュアルだ。
 
九三式重爆撃機は、日本軍機の中では飛びぬけてやぼったい姿をしていて、第二次世界大戦でも前線運用はされていないのでマイナーな飛行機である。どうしてこのマニュアルがここにあるのかは不明だが、日野重工業(当時の名前は東京瓦斯(ガス)電気工業)は航空機製造部門もあったから、その関係かもしれない。
 
 
 
 
 画像は三沢航空博物館の1/1模型
 
 
 
航研機は、東京瓦斯電気工業が製作した飛行機で、当時、航続距離の世界記録を作った。展示されているのは1/5サイズの模型で、1/1サイズの模型は青森県の三沢航空博物館にある。
 
 
このように、日野自動車は昔は飛行機とも縁があった。
 
 
 
 
画像は「中島飛行機(富士重工)」の「光三型エンジン」で、東京瓦斯電気工業が作ったものではないが、似たようなピストンエンジンを昔作ってましたよってことで、参考として展示されている。
 
 後ろからとらえる
 
 
搭載された主な飛行機は、真珠湾を攻撃した「九七式一号艦上攻撃機」などだな。
 
 
 
 
「覆い」が切り取られ、シリンダーがよくわかるようになっている
 
 
とはいっても、やはり展示の主力は車だ。
 




日野ルノー4CV。ルノー公団(当時は株式会社ではなかった)からのライセンス生産品。
 
 




 
 ハスラー。いわゆる三輪トラック
 
 
 


ボンネットバスBH15




ものすごい変わり種としては、こんなものもある。
 
 前から
 
 
 後ろから
 

DB52型エンジンだ。

一式半装軌装甲兵車(ホハ車)に搭載されたエンジンで、これは日野重工業製だ。半装軌車(はんそうきしゃ)ってのは、いわばトラックの前輪と戦車のキャタピラを組み合わせたような車両で、昔の軍用車両にはしばしば採用されたレイアウトだ。
 

 
 一式半装軌装甲兵車(ホハ車)の写真。画像は、スティーヴン・J・サロガ『日本の戦車1939-1945』大日本絵画 より
 
 
将来、「ファインモールド」あたりが模型化しそうだな。
 
 
日野オートプラザへの行き方は、JR八王子みなみ野駅から徒歩20分、あるいJR八王子駅南口からタクシーで1850円。原則として土日祝日は休館日なので、注意。



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