2016年6月19日日曜日

ちぐはぐな最近のAKB その1

 どうも。役所に「転入届」を出すのが遅れて、一筆書かされたきんぎょ顔だ。いやあ、役所ってめんどくさいね!

 ただ遅れたのには理由がある。

 日雇い労働者として、「AKB48総選挙2016新潟」の会場設営に参加してきたのだ。

 普段アイドルにさほど関心がなく、テレビさえ家にない生活だが、せっかくなので色々調べ、思うところがあったので記す。

 関東からの派遣労働者の第一陣として夜行バスにのり、6月15日の朝に現地入りした。
 場所はHARD OFF ECOスタジアムで、普段は主に野球場として使われている。その前日も、ベイスターズと日本ハムの試合があった。
 フェンスがやや低めの設計で、イチローのような選手ががんばればバントでホームランが打てるかもしれない。

 朝7時。地面の人工芝を守るべく分厚いゴムマットを敷く作業から始まった。この黒いゴムマットが日光を吸収し、鉄板の上のたい焼きのように我々をじりじりと責めさいなむようになるのは、昼過ぎになってからの話だ。

 給料は悪くない。一日当たり、手当て込みで2万円弱だ。
 作業時間が朝7時から夜10時までで、他に夜行バスによる移動時間が往復で11時間ぐらいある。合計26時間ほどの拘束時間だ。
 これが割に合っているか割に合っていないかは個人の価値判断だろうが、決して安すぎる仕事ではないだろう。
 事実私はこの仕事を電話で紹介されたとき、二つ返事で快諾した。

 ゴムマットが敷き終わるといよいよ器材を積んだトラックが出入りを開始し、フォークリフトも動き出す。大型のクレーン車も到着した。
 車両は地元新潟の他に、品川、千葉、など関東のものが多かった。
 トラックから器材を降ろし、コードを電源車につなぐ。昼からはステージの組み立てが始まり、フォークリフトが組み立てた骨組みを運び、その骨組みをクレーン車が吊り下げる。ステージの鉄塔が立ってゆく。作業は確実に進んでゆく。

 仕事開始からしばらくたち、関東からの派遣労働者の多くが、声に出さないまでも思ったことがある。

「俺らいらないんじゃね?」

 やとわれた身として、そしてすでに給金をもらった身としては、このようなことを書くのは非常に心苦しいのだが、まちがいなく人間の投入量をミスっていた。

 私が確認した限りでは、アルバイトだけで最大160人ほどが働いていた。ほぼ半分は地元新潟や福井からの労働者たちで、残りが関東からの派遣組だ。
 アルバイトだけでなく、直接ステージの設営を受注した施工会社のスタッフも現場にはいたから、200人は人間がいただろう。

 明らかに人手が余っていた。午前中、30分ほど作業して1時間ほど待機するサイクルだったのだが、午後にはもっとヒマになり、30分作業して2時間待機するはめにおちいった。

 このようなイベントの設営で、待機時間が発生するのは珍しくない。器材を積んだトラックが到着しなかったり重機による作業が終わらなかったりすると、生身の人間は待たされることになる。

 しかし、今回はかなり要領がまずかった。

 常時50人ぐらい手持ち無沙汰な待機組がいて、その時間も常に一時間以上あった。たまにその待機組にお呼びがかかっても、必要な人数は6~10人で、それも30分ほどで作業が完了して戻ってきていた。
 有効に働いていたのは施工業者の職人たちで、その数も多かったので、工程自体に致命的な遅れはなかった。ただやはり、スケジュールが押していたようで、何人かは残業をしていた。

 さて、最近のAKB48の話につながる。
 この舞台設定といい、宣伝戦略といい、運営側のちぐはぐな印象がぬぐいきれない。

 まず総選挙を開催する土地の選定に疑問がある。
 新幹線が通っているとはいえ、新潟はやや行きにくい場所だ。ネット上で「交通費がかかって大変」という意見を、よく見かける。
 それにバリバリの観光地と言うわけでもないので、宿泊施設に限りがあるのだ。
 現地では急ピッチで受け入れ態勢が整えられているようだが、なにぶん総選挙開催の発表から実際の実施まで3ヶ月ほどしか時間がなく、限界があるようだ。

 おそらく、昨年新設された妹分であるNGT48の拠点が新潟なので、それの宣伝も兼ねてこの土地を選んだのだろうが、それは運営側の都合である。一部報道であるように、「地元民のことを考えていないのでは?」と勘ぐられても仕方がない。

 また、作業員の中でしばし話されていたことに「なんでここ(HARD OFF ECOスタジアム)を選んだんだろう?」というのがある。
 このスタジアム、昔ながらの市民球場に似た形をしていて、雨風を防ぐのに都合がよくないのだ。
 いちおう観客席には屋根があるし、メンバーたちの立つステージにも簡単な屋根をかけてあるが、斜めからの雨には対応していない。そろそろ梅雨の時期なのに(事実設営作業中に雨が降った)、運営側はお客さんや自分たちのアイドルが多少濡れるのもやむなし、と考えたのだろうか?

 舞台の設営作業については、スケジュールがタイトで、突貫工事のイメージがある。
 6月14日がプロ野球の試合だったので、作業が開始できるのは15日からになる。総選挙の開票が18日なので、ぱっと見は設営に三日使える計算になるが、前日17日はおそらくリハーサルがあるから、実質二日の期限だ。

 たぶん運営側も、スケジュールがタイトなのは重々承知していたのだろう。だから関東からまで人を呼んだし、私もその中の一人に入ったわけだが、人間がたくさんいる=作業がはかどるわけではない。
 作業場の面積には限りがあり、その作業をするのに適切な人数というものがある。トラックの荷降ろしに50人が集まったって、実際に荷物を運ぶのには8人も人間がいれば事足りる。だいたい、とび職でも音響技術者でもない派遣の労働者がたくさんいたって、大した戦力にはならないのだ。

 私見では、今回のイベントにはかなり潤沢な予算が組まれていたのでないかと思う。雇われた人数もそうだし、リース料の高い大型のクレーン車が4台も投入されていたこともある。
 しかしもっと適切に、力の配分をするべきだったのではないか? 作業の見積もりが今一つできず、とりあえず ちぐはぐな最近のAKB その1

 どうも。役所に「転入届」を出すのが遅れて、一筆書かされたきんぎょ顔だ。いやあ、役所ってめんどくさいね!
 ただ遅れたのには理由がある。
 日雇い労働者として、「AKB48総選挙2016新潟」の会場設営に参加してきたのだ。

 普段アイドルにさほど関心がなく、テレビさえ家にない生活だが、せっかくなので色々調べ、思うところがあったので記す。

 関東からの派遣労働者の第一陣として夜行バスにのり、6月15日の朝に現地入りした。
 場所はHARD OFF ECOスタジアムで、普段は主に野球場として使われている。その前日も、ベイスターズと日本ハムの試合があった。
 フェンスがやや低めの設計で、イチローのような選手ががんばればバントでホームランが打てるかもしれない。

 朝7時。地面の人工芝を守るべく分厚いゴムマットを敷く作業から始まった。この黒いゴムマットが日光を吸収し、鉄板の上のたい焼きのように我々をじりじりと責めさいなむようになるのは、昼過ぎになってからの話だ。

 給料は悪くない。一日当たり、手当て込みで2万円弱だ。
 作業時間が朝7時から夜10時までで、他に夜行バスによる移動時間が往復で11時間ぐらいある。合計26時間ほどの拘束時間だ。
 これが割に合っているか割に合っていないかは個人の価値判断だろうが、決して安すぎる仕事ではないだろう。
 事実私はこの仕事を電話で紹介されたとき、二つ返事で快諾した。

 ゴムマットが敷き終わるといよいよ器材を積んだトラックが出入りを開始し、フォークリフトも動き出す。大型のクレーン車も到着した。
 車両は地元新潟の他に、品川、千葉、など関東のものが多かった。
 トラックから器材を降ろし、コードを電源車につなぐ。昼からはステージの組み立てが始まり、フォークリフトが組み立てた骨組みを運び、その骨組みをクレーン車が吊り下げる。ステージの鉄塔が立ってゆく。作業は確実に進んでゆく。

 仕事開始からしばらくたち、関東からの派遣労働者の多くが、声に出さないまでも思ったことがある。

「俺らいらないんじゃね?」

 やとわれた身として、そしてすでに給金をもらった身としては、このようなことを書くのは非常に心苦しいのだが、まちがいなく人間の投入量をミスっていた。

 私が確認した限りでは、アルバイトだけで最大160人ほどが働いていた。ほぼ半分は地元新潟や福井からの労働者たちで、残りが関東からの派遣組だ。
 アルバイトだけでなく、直接ステージの設営を受注した施工会社のスタッフも現場にはいたから、200人は人間がいただろう。

 明らかに人手が余っていた。午前中、30分ほど作業して1時間ほど待機するサイクルだったのだが、午後にはもっとヒマになり、30分作業して2時間待機するはめにおちいった。

 このようなイベントの設営で、待機時間が発生するのは珍しくない。器材を積んだトラックが到着しなかったり重機による作業が終わらなかったりすると、生身の人間は待たされることになる。

 しかし、今回はかなり要領がまずかった。

 常時50人ぐらい手持ち無沙汰な待機組がいて、その時間も常に一時間以上あった。たまにその待機組にお呼びがかかっても、必要な人数は6~10人で、それも30分ほどで作業が完了して戻ってきていた。
 有効に働いていたのは施工業者の職人たちで、その数も多かったので、工程自体に致命的な遅れはなかった。ただやはり、スケジュールが押していたようで、何人かは残業をしていた。

 さて、最近のAKB48の話につながる。
 この舞台設定といい、宣伝戦略といい、運営側のちぐはぐな印象がぬぐいきれない。

 まず総選挙を開催する土地の選定に疑問がある。
 新幹線が通っているとはいえ、新潟はやや行きにくい場所だ。ネット上で「交通費がかかって大変」という意見を、よく見かける。
 それにバリバリの観光地と言うわけでもないので、宿泊施設に限りがあるのだ。
 現地では急ピッチで受け入れ態勢が整えられているようだが、なにぶん総選挙開催の発表から実際の実施まで3ヶ月ほどしか時間がなく、限界があるようだ。

 おそらく、昨年新設された妹分であるNGT48の拠点が新潟なので、それの宣伝も兼ねてこの土地を選んだのだろうが、それは運営側の都合である。一部報道であるように、「地元民のことを考えていないのでは?」と勘ぐられても仕方がない。

 また、作業員の中でしばし話されていたことに「なんでここ(HARD OFF ECOスタジアム)を選んだんだろう?」というのがある。
 このスタジアム、昔ながらの市民球場に似た形をしていて、雨風を防ぐのに都合がよくないのだ。
 いちおう観客席には屋根があるし、メンバーたちの立つステージにも簡単な屋根をかけてあるが、斜めからの雨には対応していない。そろそろ梅雨の時期なのに(事実設営作業中に雨が降った)、運営側はお客さんや自分たちのアイドルが多少濡れるのもやむなし、と考えたのだろうか?

 舞台の設営作業については、スケジュールがタイトで、突貫工事のイメージがある。
 6月14日がプロ野球の試合だったので、作業が開始できるのは15日からになる。総選挙の開票が18日なので、ぱっと見は設営に三日使える計算になるが、前日17日はおそらくリハーサルがあるから、実質二日の期限だ。

 たぶん運営側も、スケジュールがタイトなのは重々承知していたのだろう。だから関東からまで人を呼んだし、私もその中の一人に入ったわけだが、人間がたくさんいる=作業がはかどるわけではない。

 作業場の面積には限りがあり、その作業をするのに適切な人数というものがある。トラックの荷降ろしに50人が集まったって、実際に荷物を運ぶのには8人も人間がいれば事足りる。だいたい、とび職でも音響技術者でもない派遣の労働者がたくさんいたって、大した戦力にはならないのだ。

 私見では、今回のイベントにはかなり潤沢な予算が組まれていたのでないかと思う。雇われた人数もそうだし、リース料の高い大型のクレーン車が4台も投入されていたこともある。

 しかしもっと適切に、力の配分をするべきだったのではないか? 作業の見積もりが今一つできず、とりあえず下請け業者に人数を依頼する方法は、予算に余裕のある地方自治体とか有名大学のやり方で、私企業ではあまり考えられない。

 総選挙の場所と日程が定まらず時間が過ぎ、メンバーの「卒業」の兼ね合いなどからあわてて決めてしまい、地元との調整も不十分で、急いで施工業者に受注したもののスケジュール的に厳しいと言われ、急遽人数を投入する事によっていろいろ補おうとした、というのが私の予想である。

 私がこの仕事を電話で紹介されたのは総選挙の十日前で、そのとき「新潟で某アイドルグループの総選挙の会場設営をして欲しいのですが」と言われた。

 すでに新潟でAKBの総選挙が行なわれることは世間にあまねく知れ渡っており、およそ無意味なぼかしだったのだが、今にして思えば「某アイドルグループ」とぼかして効果があるもっと早い時期に労働者を調達するつもりが、いろいろ不備があって遅れ、「某アイドルグループ」という言葉だけが勧誘のセリフとして残ったのではないだろうか?

 雇い主のゴタゴタは現場にまで響くというのが経験上の持論だが、今回はそれが感じられた。

 ※ ※ ※

 長々と書いたが、もう少し話は続く。
 今回のキャッチコピーである「僕たちは誰についていけばいい?」。これに違和感を覚えたのは、私だけではないだろう。

2016年6月14日火曜日

私的一人暮らしのススメ――節約

 私的一人暮らしのススメ――節約

①ガスを止める
②代用品を使う
③閉店間際のスーパーを利用する

①ガスを止める
 ガスを使うと基本料金と使用料金、この二つがかかる。ガスそのものを止めてしまえば、この二つがかからない。世の中は簡単にできている。
 料理をする人には不便かもしれないが、最近はレンジで野菜やパスタがゆがける容器が広く出回っている。ガスを使わない料理を考案してみるのも一興だろう。

「ああ、あんたのとこ、デデドンと居座るIH式だもんな。ガスいらないよな」と思ったそこのあなた。ブログを精読してくれていることを感謝する。
 しかし世の中、簡単だがなかなかうまくいかないようにできているのだ。
 ガスが使えないということは、お湯が使えないということである。
 つまり、暖かいシャワーが浴びれないのだ。

 引っ越してきたばかりの6月の初め、冷たいシャワーを浴びるのは、かなりつらい所業であった。が、三日ほど耐えたら馴れた。今では気温もだいぶ暖かいので、むしろ冷たさが快感になる部類だ。
 このガスを止める節約法、問題はいつまで続けられるかと言うことだ。さすがに真冬は無理だろうな。

②代用品を利用する
 日用品は、普段捨ててしまうようなもので代用できることが多い。例えば雑巾。スーパーで売っているのを見かけるが、なぜ古いタオルで代用しないのだろうか?
 私の例を二つあげる。
 一つはダンボールの棚である。
 引っ越しで使ったダンボールを、空いている方をこちら側にして二つ重ねて、食器入れ兼食糧入れにしている。ダンボールはわりと丈夫だし、白い紙で覆えば、まあ見栄えもひどいものではなくなる。
 ただ、ここ最近の雨で湿度があがってきて、弱冠くたびれ始めているのが問題だが。

 もう一つは、まな板である。
 展開した牛乳パックを、まな板代わりに使っている。
 私はちゃんとしたまな板を持っているのだが、これは現在洗たく板に使っているので(なに言ってるかわかんねーと思うが、読んで字のごとくである)、本来は捨てるはずの牛乳パックに白羽の矢が立ったのだ。
 この即席のまな板は便利だ。軽いし、たわむので、切り分けたものをそのまま鍋に投入するのが簡単だ。そして何より、汚れたらお役ゴメンで捨てればいいので、衛生的でもある。
 この牛乳パックをまな板にするのは、実は登山家の知恵で、山にかさばるまな板持って行きたくねえよ、でも料理はしたいぜよ、との欲求から、採用されているものだ。

③閉店間際のスーパーを利用する。
 かなり前「ベン・トー」というライトノベルが流行った。閉店間際で半額になるスーパーの弁当を実力行使で奪い合う男女の青春を書いた活劇である。
 このように閉店間際のスーパーは惣菜が安くなるし、ドラマの素材にもなる深い世界だ。
 ねらい目はだいたい閉店一時間前だが、品数がどうしても少なくなるので、気に入った商品があるのなら二時間前でもいい。

 初めは定価の一割引で、閉店時間が近づくにつれ、二割引、三割引、半額、となってゆく。寿司とか、揚げ物のロースカツとかは、単価が高いので、半額だとバカにならない節約になる。

 特におススメは、翌日が平日の休日と雨の日だ。どちらも客の入りが少なくなるので、値下げが早く行なわれるのだ。
 食糧を安く手に入れ、浮いたお金で、リーズナブルな「氷結」のチューハイを買ってもいいだろう。ちなみに氷結は、「ベン・トー」のヒロインの二つ名である。

 ※ ※ ※

 ところで、最後に今回の節約のテーマをぶち壊すことを言いたいのだが、言っていいかな? 見たくない人をこれ以上スクロールしないことをおススメする。

節約をするより単発でいいから仕事しろ

 節約よりずっと現金がたまる。というか節約は現金をなるべく使わない、いわば消極的な方法だが、働くのは現金収入になる積極的な方法だ。

 ヘタにスーパーの閉店まで待ち、ダンボールで棚を自作し、冷たいシャワーを我慢するより、気苦労も少ない。
「はたらきたくないでござるー」と思っている人や節約が趣味な人、そういったのでなければ、派遣でいいから仕事を入れたほうがいい。

 私的一人暮らしのススメ――概説(がいせつ)

 私が関西に住んでいたころの年上の知り合いで、やたらある友人を軽蔑する男がいた。理由を聞くと「バカだから」だそうである。

 その友人はたしかに世事に疎く、本を読まず、自分の好きなアニメについてしか語れないタイプの人間であったが、ただまちがいなく、その知り合いより優れていた。

 その友人は、一人暮らしをしていたのだ。

 一人暮らしをすると生活力のみならず、人間力といえるものが身につく。

 彼は自分の力で炊事洗濯風呂掃除、不動産との折衝、役所への手続などをせねばならない。当然社会の実生活での知識が増すし、人間とたくさん会うので、感覚も養われる。

 ここで何を言いたいのかというと、まだやっていない人、一人暮らしをしてみましょう、ということだ。

 今回からちょくちょく、「私的一人暮らしのススメ」と題して、コラムっぽいものを書き連ねたいと思う。

2016年6月10日金曜日

新居への不満

 住んで早々新居への不満というのもアレなのだが、あるんだから仕方がない。

・ヘンな臭いがほのかにする
 犯人はわかっている。
 玄関入ってすぐのところに、使われていない洗濯機置き場があるのだが、そこの排水溝から、においが立ち上っているのだ。
 これは毎朝コップ一杯の水を注ぐことで改善しつつあるが、毎日家に帰ってくると臭いでやるせない気分になるのはたまったものではない。

・キッチンが狭い
 流し場がまな板も洗えないほど狭いうえ、その横にIHクッキングヒーターがデデドンと鎮座していてものの置き場がない。IHの上に無理に置けないこともないが、いちおう電化製品ゆえ、手荒なマネはできない。
 なおIHは埋め込み式で、取り外しには専門の技術を要する。

・コンセントの位置がまずい
 しかもキッチンの面の壁にコンセントがなく、廊下を挟んだ斜め向かいにあるのだ。つまり電子レンジとかポットとかを使おうとすると廊下をまたいでコードをとりつけねばならず、その長さも短いから、かつて忍者が張ったといわれる用心縄と同じ原理のものが出来上がる。
 我が家では何か温かいものを食おうとするたびに、家主の足を引っ掛けようと熱い心意気が感じられる罠が設置される。

・先住民の遺物がカーペットにつまっている
 引っ越して2日目、荷解きの作業で散らばった紙くずをとろうと、そなえつけのカーペットにコロコロをあてたのだが、明らかに自分のものではない細く長い髪の毛がごっそりとれた。気味が悪い。
 カーペットは床にしっかりと粘着されており、取り外すには専門の業者を呼ぶ必要がある。

・クローゼットの立て付けが悪い
 クローゼットは磁石で扉が固定されるタイプのものなのだが、ちゃんと閉めても家主の許可なく「くぱあ」と開く。どうも扉が長年酷使されたおかげでゆがんでおり、磁石の仕事むなしく半開きになるようだ。

・窓に網戸がない
 窓に網戸がないのだ。つまり、夏の夜に窓を開けると虫さんが入り放題ということだ。
 不動産屋に取り付けてくれるよう談判したが、「ついてないのがデフォルト(意訳)」だそうで、「お客様で窓の寸法を測って、ホームセンターで買ってもらう必要がある」とのこと。
 いや、ついてないのがデフォルトって、窓のところにしっかりと、かつて網戸がはまっていたであろうくぼみがあるんですけど? 

・ロフトから天窓が操作できない
 ある程度の不便を知りつつも、それでも秘密基地的な空間を求めてロフトつきの家を借りたのだが、天窓の位置がいただけない。
 ロフトの対面の壁に取り付けてあって、「今日は暑いな」というときに、床までいちいち下りて、反対側の壁まで歩き、鎖を引っぱって窓をあけねばならない。
 この窓にも当然、網戸はない。

・隣の市の放送が聞こえてくる
 我が新居の目の前に市の境界線が通っていて、その向こう、窓から目視できる位置にある公園のスピーカーから、「振り込み詐欺に気をつけましょう」「72歳のおばあさんが行方不明」とかいった放送が頻繁に流れる。おばあさんの行方は気にかけないこともないが、なんだよ振り込め詐欺って。こちとら孫や息子のいる年ちゃうわい! って感じである。

 ※ ※ ※

 これから家を借りようと思っている人は、これらの問題点にも気をつけて、吟味されたらいかがだろうか?

2016年6月9日木曜日

引っ越し雑記3

 引き続き、引っ越しを考えている人のため、自分の経験をまじえて書く。

 次の日。引っ越し業者さんが明らかに狭い住宅街の道路を4トントラックで進入しようとして果たせず、約束の時間に30分ほど遅れた以外は、つつがなく引っ越しは進行した。
 ここでやるべきことは、荷物がちゃんと全部届いているか確認することだ。
 めったにない事故だが、引っ越しトラックが混載便の場合、人様の荷物と自分の荷物が混じることがある。
 これを防ぐには、ちゃんと荷物のリストを作るか、せめて運んでもらったダンボールの数を記憶しておき、チェックすることだ。
「家電2つにダンボールが27個。本棚と机と椅子、ロッカー、布団。数はそろっている」
といった具合だ。
 業者さんに差し入れの栄養ドリンクを渡し(任意)、ついでにその業者製のいらないダンボールを回収してもらったら、いよいよ本格的に荷解きの開始だ。
 まずいるものから。人によるだろうが、食器や衣服は、その日のうちに出しておくべきものだろう。
 電子レンジ、ポットなどの家電製品も、もちろん必要だ。
 あなたが引っ越したその日に料理を作ろうとする味っ子なら調理器具も出す。
 他の荷物は、ひとまずそなえつけの収納か部屋の隅に追いやればいいだろう。でないと自分の居場所が狭い。
 もしカーペットかじゅうたんを持っているのなら、さっさと敷いてしまおう。
 うっかり家具を配置してからカーペットを敷こうとすると、ゼロ戦のプラモデルを組み立ててからコクピットの色を塗るような苦痛を味わうことになる。
 昼はコンビニのパスタで済ませた。これは電子レンジが引っ越しで壊れていないか、確認するためでもあった。
 引っ越したら、ちゃんと電化製品が動くか、一通り確認したほうがよい。例え壊れていても引っ越し屋さんから保障が出るとは限らないが、とにかく早めに言ったほうが良い。
 仮に一ヵ月後に申し立てたとしても「それ本当に、うちの作業員が壊したんですか?」という話になってくる。

 電子レンジは無事に動いてパスタを温め、ポットもつつがなく沸きコーヒーをいれることもできた。
 昼食が終わったら、いよいよ家具やインテリアの配置を決める。自分のこだわりを、つらつら記す。

・部屋を広く見せたい
 新居は単身者向けのアパートで、玄関を入ったらすぐキッチンがあり、その向こうに6畳一間が広がっている、オーソドックスな間取りだ。
 決して広い空間ではない。相撲ぐらいならがんばればとれるだろうが、サバゲは無理だし、「ひとりかくれんぼ」なんかした日には、あっという間に人形に見つかって八つ裂きにされるだろう。
 部屋でも人でも、ようは第一印象だ。
 つまり、玄関を開けたとき、「わあ、結構広い」と思ってくれたらいいのだ。
 解決方法は簡単。玄関から反対側の壁まで、家具を何も置かなければいい。
 こうすると、狭い部屋の圧迫感を防ぎ、一種の開放感さえあり、たまたま反対側が窓だったりすると採光さえとれる。「この家は広いんだ」と、その部屋を借りて家具の配置まで設定した家主の心に、暗示をかけられるかもしれない。

・キッチンはやっぱり便利に
「男子厨房に入らず」を図らずも実践してきた私だし、厨房と言うほどの空間をもったためしもないが、やはり「動線(どうせん)」には気を使いたい。でないとカップ麺が作りにくい。
 レンジ、炊飯器、ポットなどの調理機器は、やはり水周りのそばに置いておくのがベターだろう。流しで米を研いだり水を入れたりして、すぐに隣の家電にセットできるのは、単純に便利だ。
 あと、食器類も流しのそばがいいだろう。洗う→乾かす→しまう、の流れがやりやすい。しまうほどの食器を持っていない人でも、やはり食器を保管するスペースは設けておくべきだ。
 ひょんなことからローソンで、たった一つ売れ残った艦むすのグラスを「保護」する事もありうるからだ。

・ロフトの活用法
 ロフトとは、購買意欲をそそる雑貨がたくさん置いてある店のことではない。簡単に言えばちょっとした屋根裏のことで、はしごで登ることができ、部屋の三分の一ほどの空間が広がっている。
 部屋を借りるとき、このロフトというものは使いにくいだろうなと重々承知して借りたのだが、やっぱり使いにくかった。
 はしごなので、箱詰めした本などの重いものはあげにくい。大きな物品ももちろんそうだ。ところが、片付けておきたいものというのは、だいたい重くごついものだと相場が決まっている。
 石油ヒーターや冬用の毛布などの季節物に、遊ばないが売るにはもったいないゲームや本。引っ越し先まで持ってきたはいいが部屋にデフォルトでついていたため必要なくなった蛍光灯など、身の回りには不用ではないがいらないものがあふれている。
 ネットでロフト活用法について調べてみると、結局、軽くてすぐには使わないアイテム(またの名をゴミ候補)専用の行き場となりがちのようだ。

 私は荷物をほとんど置かずに枕とゴザを敷いて、お昼寝専用のスペースにしてしまった。本を2、3冊持ち込んで、うとうとし始めたらすぐ寝るというのは、なかなか気持ちがいい。

 ※ ※ ※

 いかがだったろうか。参考までに書いた引っ越し雑記は、これでひとまず打ち止めしたい。
 次回からは一人暮らしのすごし方みたいなことを、アップできたらと思う。

2016年6月8日水曜日

引っ越し雑記2ー2

 さて、引っ越し当日には、次の二つのイベントがある。

・引っ越し
・家の引渡し(立会い)

 引っ越しは言うまでもなく、見積もりを出して、正式に契約を結んだ業者さんに荷物を引き渡す作業だ。
 業者さんは来るとまず、自分が運ぶべき荷物の確認をする。ここで極端に荷物が多いと、トラックに積みきれず、別のトラックを用意するための追加料金が発生する可能性がある。
 作業は、あなたがもし単身者なら、すぐに終わる。もし三階建てで犬が飼える庭付きの家に住んでいるのなら、時間はそれなりにかかる。
 さて、だいたいの人間は、誰かが自分に関して作業しているのを見ていると手伝いたくなるものだ(そうじゃない人もいるが)。ここでの問いは、我々依頼主は業者を手伝うべきか否か、ということである。
 結論から言えば、手伝わなくてよい。
 見積もりの時点で、引っ越し屋さんはその日必要な人数を計算して配置しているはずだし、実は単純な肉体労働に見えて、荷物の持ち方、体の向き、トラックへの積み方など、結構細々したルールがあって、不慣れな素人は部屋の隅で掃除でもしておくのが無難だ。あとで「立会い」というイベントもある。
 ただし、もし見積書の記入欄に「あなたも手伝いますか→はい」とか書いていたのなら、話は別だ。
 引越し屋さんはあなたという戦力をあてにして人員を減らしている可能性があり、そうゆう約束の不履行を引越し屋さん(少なくとも現場の人)は、大変憎む。

 無事荷物の引渡しが終わったら、今まで住んでいた家を管理する不動産屋(もしくは大家)に連絡する。
「立会い」と呼ばれる、恐怖のイベントが待っているからだ。
 説明しよう! 立会いとは、不動産屋(あるいは大家)さんが、今まであなたが住んでいた部屋をすみずみまで検分して、生活レベルや人間性を推測しつつ、部屋の傷や汚れをさぐりあて、あわよくば補償金をむしりとろうとする作業である!!
 ウソです。
 ウソというか、かなりの誇張が混じっている。
 ここで本当なのは、部屋の状態をチェックして異常がないかを確認することと、退去時にかかる費用を計算することだ。
 みなさんは部屋を借りるとき、敷金もしくは保証金を払っていると思う。その敷金及び保証金は、その部屋を去るときだいたい半額が返ってくる。
 立会いは、部屋の傷や汚れを確認して修繕にかかる費用を計算し、その返ってくる敷金及び保証金から天引きする額を見積もる作業だと思ってくれればいい。
 私の例を上げておく。

 私はその家を借りるとき、保証金8万円を払い、その家の退去時に4万円を返してもらうという契約を結んだ(そう書かれた契約書にサインした)。
 この8万円のうち返ってこない4万円は、私が退去した後の部屋のクリーニング代で、例えふっかつのじゅもんを唱えてもカムバックしない。
 さて、引っ越し当日。家を引き渡す私には、昔払った4万円が返ってくるはず・・・
 しかし、そうは問屋が卸さない! 立会い作業にて、不動産屋から派遣されてきた選りすぐりの刺客が、きびしく使用済みの部屋のチェックをするからだ!
 夕方の5時半、スクーターにのった刺客が登場する。私が不動産屋に家賃を払い込みに行くとき、いつも奥の席にいて、なにやら怪しげな作業をしていた男だ。
 男は我が物顔で我が家に入ってくる。飲みかけのカフェオレと充電中のスマホに一べつを加える。すでに他の荷物はトラックの中だ。
 おもむろにペンと紙をはさんだバインダーを取り出して、何やら書き物を始める・・・
 玄関から入ってすぐの四畳半を見て、奥の流しをのぞきこみ、私がうっかりあけた壁の穴をしげしげと眺める。
 日の長い季節に入っているといっても、すでに太陽は西の地平線に落ちつつある。この部屋は東向きにしか窓がないので、必然的にうす暗い。近くにねぐらを持つキジバトが、「ポーポポーポポ」と鳴いている。
「特に問題ないようですね。お疲れ様でした」

 わかりにくいと思うので、もっと簡単にまとめておく。

・引っ越し予定日一ヶ月前
俺「あ、もしもし、○○不動産ですか? ○○に住んでいるきんぎょ顔です。○月○日に引っ越すんですけど・・・」
不動産「では、その日に立会いをおこないたいと思いますので、引っ越しが完了次第、お電話ください」
・引っ越し当日
俺「今日はどうもよろしくお願いします」
不動産「はい、お願いします」
 ペンと紙をはさんだバインダーを取り出し、流しを中心にチェック。
不動産「特に問題ないようですね。お疲れ様でした」
俺「ありがとうございます。雨戸とか閉めておかないで大丈夫ですか」
不動産「あ、こっちで全部やっておくんで大丈夫ですよ」

 ※ ※ ※

 立会いが終わったら、その日の翌日以降に、建物賃貸借契約書(たてものちんたいしゃくけいやくしょ。家借りるとき名前書いて印鑑押した紙)を持って、不動産屋に行く。あなたがすでに関東の人で、関西の不動産屋に行きにくい場合は、書留で郵送する。
 不動産屋さんが契約書の確認をしてはじめて、敷金(保証金)の返還がおこなわれる。手渡しかもしれないし、銀行振り込みかもしれない。
 もし立会いの時点で問題があれば、天引きされた分の返還となる。

 私の場合は、不動産屋がかなり親切だったおかげで、4万円まるまる返ってきた(ただし、未払いだった光熱費はしっかり徴収されていた)。
 ただネット上には、立会いと天引きに対する悲憤と断末魔があふれているので、注意が必要だ。
 畳や壁紙の日焼けなどのさけようのないものは問われない、と法律で定められているようだが、うっかりタバコを押しつけた焦げ目や床にこぼした塗料の跡とかは、がっつりとられるそうなので、警戒を怠るべきではない。

 だいたい、家というのは、自分の身体の延長だ。
 きれいに使うにこしたことはない、と思う。

※:次回は引っ越し後の暮らしをアップしたいと思います。

引っ越し雑記2

 荷造りの方法を少し書いておこう。最近では引っ越しに関して優れたサイトがたくさんあるので、自分の経験を書き散らしておく。

 言うまでもなく、自分の荷物について一番よく知っているのは自分である。
 だから、荷物の箱詰めや梱包作業は、引っ越し当日までに自分の手でやっておく。
 ダンボールごとに、引っ越し後すぐ使うもの、すぐには使わないものにわけ、さらに必要ならカテゴリごとに分ける。たとえば食器、食糧、服、本、といった感じだ。
 これを厳密にやらないと、あとでどこに何を入れたかわからなくなり、並んだツボを調べる勇者のごとくダンボールを一つ一つ確認するはめにおちいる。
 ダンボールに荷物を放り込んだなら、ちゃんとダンボールになにが入っているかマジックで大書する。自分のためでもあるし、業者さんのためでもある。
 食器や精密機器、と書かれていたら、さすがに日雇いの派遣労働者の作業員でもちゃんと丁寧に扱ってくれるからだ。
 なお、実際に引っ越しの現場に日雇いの派遣労働者として入った経験から言わせてもらうと、引っ越し業者はさほど荷物を大事にしない。
 これは仕事がいいかげんというより、引越し屋さんは一日に4、5軒の家をまわっていちいち荷運びをするから、集中力が続かないのだ。
 あ、いい忘れたが、梱包に必要なダンボールやガムテープは、前日に業者から宅急便で送られてくる。
 ダンボールに入らない大きな荷物は基本的に、当日に来る業者さんに任せる。
 洗濯機や冷蔵庫、机や大型の棚などは、彼らが好きに梱包して持っていく。仮にこちらに梱包の心得があったとしても、ヘタにしないほうがよい。業者には業者ごとの包み方やトラックへの積み方があり、かえって迷惑だからだ。
 ただし、机や棚の中身を抜いておくことは忘れないこと。冷蔵庫なら中の水も抜く必要がある。エアコンや冷蔵庫の液漏れを、引っ越し屋さんは大変嫌う。
 もし必要だと思うなら、棚や引き出しに養生テープ(ガムテープに似ているが、すぐにはがせる)を貼って、開かないように固定しておいてもよい。

(以後次の記事に続く)
 

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